ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

映画『アンモナイトの目覚め』

2021-04-23 04:51:50 | Movie
平日午前9時から観られる映画を探し、日経夕刊の映画評でも大きく取り上げられていたこれを発見。それにしても、名古屋のミッドランドスクエアシネマ「2」はわかりにくい!遠い!本編上映1分前に滑り込みました。

タイタニックでフレッシュなヒロインを演じたケイト・ウィンスレットが、中肉中背の体系で、イギリス片田舎で冷徹を装って生きる化石学者・採集者を演じている。この映画でフレッシュさを振りまくのはシアーシャ・ローナン。見たことのある人だなと思ったら、「ブルックリン」「ストーリ・オブ・マイライフ/私の若草物語」で主演した人だった。

海辺で生きる貧しさ、厳しさと、女性同士の恋愛の美しさ、つややかさ。その温度感が、美術品を見ているようで素敵でした。共感して引き込まれるような映画ではなかった。

主人公の母は、ジェマ・ジョーンズという人が演じていた。ブリジット・ジョーンズの日記で、ブリジットの母を演じていた人。
平日の朝、優雅に過ごせました。

映画『花束みたいな恋をした』

2021-03-31 04:39:58 | Movie
菅田将暉と有村架純が主演していてたくさん宣伝もなされていた話。宣伝ですでにストーリーや映画の雰囲気が伝わっていて、その通りの映画だった。ひとりでは見に行かない類の映画だったが、仕事も兼ねて行く機会があった。

感想は・・・さわやかな映画、というところか。静岡のさわやかハンバーグが食べたくなる映画である。学生時代から就職し、生活費を稼ぐことと会社のルールに従うことをいっぺんに求められ、価値観をガラッと変えないといけなくなる・・・のは各国共通ではなく、日本社会の慣習なのではないか。大学卒業後、アルバイトを経て資格を取り、限定的な仕事で正社員になった彼女と、アート系の活動から足を洗って就活に苦労した末に「就社」し、まずは5年ついてこい!と言われて残業もいとわず働くこととなった彼。働き方がすれ違いの根本ではないのかもしれないが(そうは描かれていないが)実際はその点が大きいのではないか。

あとは、夫婦の倦怠期にも似た状況であり、結婚して離婚するのもこんな感じの心情の流れがあるのかな、とぼんやり思ったり。★二つ、という感じの映画でした。それにしても映画はいい!平日の昼間から観る映画は最高。

ストーリー・オブ・マイライフ

2020-11-17 04:37:00 | Movie
配信で見た映画、「ストーリー・オブ・マイライフ」、すごくよかった。

若草物語。昔、アニメで観たっけ。三姉妹の母となって、喧嘩も絶えないけど影響し合う、そんな姉妹になるのかもしれないなと思ったり、結婚が幸せと思えないという現代的テーマに共感したり。
エンターテイメントとしても成功してる。展開にギリギリついていきつつ、感情移入でき、ハラハラする。
今やTwitterが(アカウントを忘れたために)見られないので、ここに呟いておきます。。

ダウントン・アビー 卒業

2019-05-20 13:06:51 | Movie
ついに見終わった。50分×10話×6シーズン。1ヶ月で見てしまった。久しぶりに熱中した。後半の3シーズンは、最初はちょい役のようだった運転手のトム・ブランソンがメイン・キャラクターになっていく様子が楽しかった。

イギリスの田舎を映す映像が美しく、旅をしているような気分を少しだけ味わえた。ダウントン・アビー から学んだこと。

ユーモアは会話を楽しくする。
アイルランドという国の歴史は興味深いので学んでみたい。
第二次世界大戦前までイギリスには貴族身分、貴族という生活が生きていた。

なんと今、ダウントン・アビー の映画が制作されているらしい。それが日本で公開されるまで、ダウントン・アビー よさようなら。気を抜くともう一回観てしまいそう。

ダウントン・アビーに学ぶイギリス転職市場

2019-04-26 15:25:49 | Movie
ダウントン・アビーの連続鑑賞を休憩しよう、と書いてから2日。シーズン3を観終わってしまった。なんと意志の弱いことか。赤子が泣きてもさほど気にせずに、ゆりかごを揺らしながら観るのにちょうど良いのだ。

シーズン3では1920年ごろに時代は進む。イギリス・ヨークシャーをの貴族が暮らす大邸宅。使用人もたくさんおり、使用人の職種としては執事、貴族夫妻のそれぞれの従者(付き人)、下僕(給仕)、料理長、メイド(掃除や家事)などがいる。使用人の直接の上司が執事である。

使用人はたくさんいるので、当然辞めたり入ったり、というのがある。その際にしょっちゅう話題になるのが「推薦状」。解雇の場合は推薦状がないことが多く、屋敷の事情だったり、本人の事情で辞める場合に推薦状が登場。「申し分ない推薦状を書こう」とか、「ここで働いて、よい推薦状を持って人生をやり直すのよ」とか、「10年働いてきて、推薦状なく放り出されるなんて雇う人なんていない。アメリカにでも行くしかない」とかエピソードが出てくる。

これは、情報の非対称性を改善するのに有効な仕組みだ。推薦状により、ステップアップとして転職を肯定的に捉えることも可能である。ネットで検索してみると、海外では今も、推薦状を持って転職したり、転職先の企業が元の企業の上司に推薦状や見解を求めたりすることがあるらしい。外資系企業では日本でも登場場面があるとか。

外資系以外でもこの文化が広がるといい。これからはジョブ型の会社、仕事も増えると思うし、そうすると転職機会の総数も多くなる。福祉の現場では、人手不足と低賃金、あとは良くも悪くも様々な学歴や背景の人が働いており、入職希望者も然り。履歴書だけで判断する難しさはよくよく感じていた(でもまあそんなにきゅうりかのいい仕事じゃないからイマイチな人でも仕方ないか、という諦めもあった)。どうすれば広まるだろうか…。

ところで、このシリーズの視聴者の誰もが、マシューという青年を好ましく観ているはず。爽やかな笑顔でだけでなく、良識ある意見や振る舞い。シーズン3では、早く子どもができないだろうかと待ち望み、それを口に出したり、戦争で傷を負った後遺症によって子どもができないのではと悩んだり、というシーンがあり、さらに好感度が上がった。男性がそわそわする姿は可愛らしい。

シーズン6まであるらしいが、本当にそろそろ休憩したい。誰も観ろとは言ってないわけだが。

「ダウントン・アビー」で学ぶイギリス史

2019-04-24 10:49:22 | Movie
amazon video でダウントン・アビーのシリーズを観ている。シーズン2まで観終わった。休憩しよう、そうしよう。

1912年ごろのイギリス、伯爵のお屋敷はまさに城である。伯爵という身分、そこに雇用され、住み込む使用人という職業、両者の信頼関係、イギリス流のユーモアと分別。時代背景も勉強になる。

1912年にタイタニック号が沈み、伯爵家の相続人である甥っ子が死ぬ。イギリスでも相続は直系に近い男子でなくてはならず、伯爵の三人娘は全く相続できない仕組みだったらしい。
その頃に起こったウーマン・リブの波、女性選挙権の運動。折しも「未来を花束にして」の時代である。
そして1914年に第一次世界大戦勃発。伯爵家の使用人たちも戦争に召集されたり、伯爵一家の相続人も前線の大尉となる。伯爵自身は名誉隊長で前線へは行かず、前線と、きらびやかな伯爵家の景色の対比はすさまじい。ただ、その城の一部を療養病棟のような形で提供することもあったようだ。

劇中で、逮捕されて裁判にかけられるシーンがあるのだが、イギリスではこの頃からすでに陪審員制度だというのには驚いた。貴族の繰り広げる狩りの風習、戦争で男手がなくなった際に仕事に目覚める娘たち、戦争が終わった途端に流行したスペイン風邪。ドラマほどではなくとも人々の人生は目まぐるしい時代だったのだろうと実感できた。

映画「未来を花束にして」など

2019-04-11 07:33:42 | Movie
産前産後に、Amazon Video で観た映画の感想。

「未来を花束にして」
1910年代のイギリス。女性の選挙権を獲得するまでの闘い。自分たちが、自分たちの子どもが生きる世界を、公平にするための運動は、生活を捨てなければならないほど過酷だった。公平でない、納得できない理由で不対等であるということは、何よりも辛いということがあり得る。男性たちが耳を貸さないから悪いのだ、と首相の別荘を爆破する彼女たちは、いわば逆ギレなのだが、実際過激な事件によって事態が打開されていく。ちょうどイギリスで社会保障制度が整ってくる時期で、読み物として読んだことのある時代だが、映像としては暗かった。

「三度目の殺人」
日本アカデミー賞作品賞を獲るなど、とても評価されている作品のようだが、それほどでもなかった。死刑制度は合法的な殺人である、と訴えたい気持ちは同感。

「クレイマー、クレイマー」
時折見たくなる、大好きな作品。前回観た時は、子どもと生活を築いていくことの手触りが印象的だったが、今回は、作品中の男の子の年齢が私の長女とほとんど同じというところで興味深かった。5歳半から7歳くらいを描く。前においしいと言って食べたものを「吐きそう、まずい」と言って口にしない、ご飯そっちのけでアイスを取り出して怒られる、親がいつも買っている洗剤の種類を覚えていていちいち指摘する、などなど。古今東西同じなんだな、親に対して感じる親しみも、きっと同じなのだろう。

「ビッグショット・ダディ」
ロビン・ウィリアムズのコメディ。冴えない、友達のいない高校生の息子が、恥ずかしくて人に言えないような事故で自殺してしまった。これにまつわる嘘が引き起こす物語。物を言えぬ息子がなぜか祭り立てられていって、父親であるロビン・ウィリアムズは嘘を嘘だと言えなくなる。面白い作品だった。死者の解釈などほとんど妄想に近いのだと肝に銘じるべし。

そのほか
「家族はつらいよ」
「GIRL」
「英国王のスピーチ」
コリン・ファース好きにはたまらない、そして「未来を花束にして」に近い時代、第一次世界大戦と第二次世界対戦の間の時代の雰囲気、薄暗さを味わえる。

映画「アリー、スター誕生」

2019-01-10 04:59:34 | Movie
映画館で映画を観たのは5ヶ月ぶりくらいで、最近の私にしては久しぶりではないが、前回は子どもを夫の実家に預けることができるとわかって急いで、その時点で観られる映画と映画館を探して…という展開だったので、たまたまやっていた「マンマ・ミーア」を観たのだった。

今回はひとり、レディースデーを狙って。レディー・ガガがすごく好きというわけではないが、楽しげで評判もいいので行ってみた。とても良かった〜、映画館で観るべき映画でした。有名な映画のリバイバル版なんですね。ライブに行ったような興奮も味わえて、愛を感じながら涙も流せる。

大竹しのぶが最近、ピアフの歌をいろんなところで歌っているのを聞いたり、レ・ミゼラブルのミュージカル映画でアン・ハサウェイが見事に歌っていたり。俳優さんは、表現者であり、歌も表現の一部として一流になるのかなぁ、なんて思っていた。逆も然り、なんだな。歌手も、表現者として一人前。ストーリーがある分、歌の迫力もストレートに効いてくる。

愛し愛された主人公2人のやりとりがグッときました。来週は「こんな夜更けにバナナかよ」を観る予定。原作を読んだのは5年前くらいで、ちょうどよく忘れているし。その次の水曜日も、元気があったら何か観に行きたいな。明和まで微妙に遠いので、その頃には伊勢のミニシアターかな。

映画「砂の器」

2018-12-31 13:56:48 | Movie
映画「砂の器」。原作もよんだことがなかったし、映像化されたものも観ていなかった。忘年会で、年配の同僚が勧めていたこともあり、何気なくamazon videoで検索したら、デジタル化された丹波哲郎主演のものが無料で見られるようだったので、見てみた。

なんとなくストーリーは知っていたけど、まあよかった。展開は水上勉の「飢餓海峡」によく似ているのだけど、私は断然、飢餓海峡の方が面白かった。小説を先に読んだからかな。砂の器も、小説を読めばもっと味わい深いかもしれない。「その人とこの人が同一人物だという証拠はまだないのでは?」などと思ってしまったので。その辺、飢餓海峡は180分を超える大作になっているので、映画でも丁寧に描かれていた気がする。

次は、「天国と地獄」見直したいなぁーと思ったけど、それはamazon videoでは見られないようだ。だいたい、iphoneで観るのは画面が小さすぎるよなぁ。

映画「ブルックリン」

2017-09-04 21:16:44 | Movie
ひと月前くらいにDVDで観たのだが、未だに「よかったなぁ」と思っている。人生に”if”があったならーーーというのは誰もがちょいちょい思うことだし、ドラマの定番である。1920年代に仕事を求めてアメリカへ移民した人たちは、そのドラマを地で行っていたということなのだろう。アイルランドからの移民たちが多く住んだというブルックリンで、若い女性が、そのifに揺れ動く物語でした。

若いということは、エネルギーが有り余っていて、物事がドラマチックに揺れ動きがちなのだ。