ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

「ワレサ 連帯の男」

2014-10-13 15:19:59 | Movie
雨の連休後半、娘と二人きりの1日に、映画「ワレサ 連帯の男」を見た。ポーランドが共産主義の中で、それも自由労組が認められない中で、どのように運動が広がり、民主主義体制になっていったのか。その中核になった
レフ・ワレサとはどんな人物なのか。

映画の中でワレサは、難しいことは考えない無粋な家庭持ちの男として描かれている。別に特別の事情や能力があったわけではなく、単純に、労働者として受け入れがたい不自由や不合理、不満を形にする術を得たかった。特筆すべき才能があったとすれば、「私に劣等感はない」というあっけらかんとした”ネアカ”な性格である。
劣等感がないから、思い余って造船所の雇い主に意見もするし、演説もしてしまう、学者連中や他の活動家にへりくだったりもしない。
映画の中で言っていたわけではないけど、労働者には労働者としての役割がある、という自負だと思う。そこに共感した。

連合赤軍のように、活動家の連帯は得てして過激に走りすぎ、果実を得ぬまま消滅することがある。ワレサに、妥協や粘り強い交渉能力があったのは、6人の子供を抱える父親だという点なのだろう。

ちなみに、日本ではワレサという音、カタカナ表記で定着しているが、これは間違った解釈であり、ヴァウェンサが正しいらしい、と初めて知りました。

http://walesa-movie.com/background.html