映画「瞳の奥の秘密」
アルゼンチン/2009 監督 ファン・J・カンパネラ
1970年代のアルゼンチンが舞台。
長年刑事担当の検察官をやり、退職して、過去の事件をテーマに小説を書こうとしている男を、
過去と現在を行ったり来たりさせながら描く。サスペンス風の映画。
ざっと映画評を見ると、この男と上司の女性との長年の愛とかの描き方が評価が
高いみたいだが、やっぱりその事件を明らかにしていく部分が面白い。
そして、ラストには、司法制度の存在意義について思った。
(以下ネタバレ注意)
ある新婚家庭があり、昼間で一人になった美人妻のところにに男が押し入って
暴行の末、殺した。
警察も動くが、殺された妻の夫も、一年間毎日いくつもの駅で見張って捜査しようとする。
結局捕まって、終身刑となるのだが、「不穏分子の情報を伝えて国家に協力した」という
理由で大統領による恩赦を受けて釈放される。
主人公は犯人の男に狙われ、自分の同僚が代わりに殺されてしまう。
それで、ブエノスアイレスからは離れたところに逃げて25年が経ち、定年を迎える。
その後・・・主人公はとうとうたどり着く。
首都から遠く離れた郊外。殺された妻の夫の家。
牢屋の中に、ただ食事を与えられて生かされる犯人の姿を見るのだ。
「死刑制度があったとしても、犯人は死んで楽になるだけ。うらやましいぐらいだ」。
事件当時、そう言っていた夫は、自らの手で終身刑を執行し続けている。
吐き気がしそうな絵だった。
毎日何食かを運び、片付け、洗い物をしてまた用意する。
そのひとつひとつが、本人にとっても吐き気がしそうなものだとも思った。
司法制度は、治安の維持や、民主プロセスによる国家権力の抑制など、
いろんな面があると思うが、やっぱり被害者救済も大きな役目なのだろう。
人は考えている以上に、「納得できない」ということからくる
感情は大きいと思う。事実は変わらなくても、納得できさえすれば前に進める。
民主主義というのは、説明機能を持った仕組みでなくちゃいけない。
アルゼンチンでは34週連続一位の大ヒットなのだそうだ。
アルゼンチンの人はどういう感想を持つのだろう。
アルゼンチン/2009 監督 ファン・J・カンパネラ
1970年代のアルゼンチンが舞台。
長年刑事担当の検察官をやり、退職して、過去の事件をテーマに小説を書こうとしている男を、
過去と現在を行ったり来たりさせながら描く。サスペンス風の映画。
ざっと映画評を見ると、この男と上司の女性との長年の愛とかの描き方が評価が
高いみたいだが、やっぱりその事件を明らかにしていく部分が面白い。
そして、ラストには、司法制度の存在意義について思った。
(以下ネタバレ注意)
ある新婚家庭があり、昼間で一人になった美人妻のところにに男が押し入って
暴行の末、殺した。
警察も動くが、殺された妻の夫も、一年間毎日いくつもの駅で見張って捜査しようとする。
結局捕まって、終身刑となるのだが、「不穏分子の情報を伝えて国家に協力した」という
理由で大統領による恩赦を受けて釈放される。
主人公は犯人の男に狙われ、自分の同僚が代わりに殺されてしまう。
それで、ブエノスアイレスからは離れたところに逃げて25年が経ち、定年を迎える。
その後・・・主人公はとうとうたどり着く。
首都から遠く離れた郊外。殺された妻の夫の家。
牢屋の中に、ただ食事を与えられて生かされる犯人の姿を見るのだ。
「死刑制度があったとしても、犯人は死んで楽になるだけ。うらやましいぐらいだ」。
事件当時、そう言っていた夫は、自らの手で終身刑を執行し続けている。
吐き気がしそうな絵だった。
毎日何食かを運び、片付け、洗い物をしてまた用意する。
そのひとつひとつが、本人にとっても吐き気がしそうなものだとも思った。
司法制度は、治安の維持や、民主プロセスによる国家権力の抑制など、
いろんな面があると思うが、やっぱり被害者救済も大きな役目なのだろう。
人は考えている以上に、「納得できない」ということからくる
感情は大きいと思う。事実は変わらなくても、納得できさえすれば前に進める。
民主主義というのは、説明機能を持った仕組みでなくちゃいけない。
アルゼンチンでは34週連続一位の大ヒットなのだそうだ。
アルゼンチンの人はどういう感想を持つのだろう。