ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

妊娠の相談をどう受け止めるか

2016-11-18 05:05:01 | Private・雑感
妊娠は喜ぶべきもの。おめでとう、と祝い、その状況を受け止めてから、相談援助に入る…。

先週末にも日福のスクーリングがあり、精神保健福祉士コースの人たちとケースを検討する時間があった。統合失調症のカップルが妊娠し、産みたい、という話。あまりほかの情報はない。例えば子育てを助けてくれる親族がいるかどうかとか。

私は、まず喜ぶ、ということができなかった(本人が本当に喜んでいるかわからないし、喜べる状況になるかも見通せない)と思ってしまった。でも、喜ぶ対応をすることで、本人は喜べるようになるかもしれない。妊娠という出来事は、多分にそういうところがある。別に体から勝手に喜びが湧いてくるということではなく、頭で、これはすごいことかもしれない、と段々理解していく部分がある。
確かに、誕生する子どもには全く罪はなく、そこには喜びしかないのだ。例えそれが、十代の女の子がただ彼氏に振り向いてもらいたくて、今の状況を打開したいという気持ちだけで企てたとしても…。
うーん、でも、やはりあまり騒がずに、静かに確実に喜びは伝えておく、それを相手にも受け止めてもらいつつ次の話ができるようにもっていく、というのがベストかな。

さて今週末は単位を取るべくテストテストです。

『何者』

2016-11-13 06:07:36 | Book
朝6時6分の電車に乗ったところ。伊勢湾を半周して、知多半島のキャンパスに向かいます。通信大学のスクーリングの日。ひとりで電車に乗るって自由だ。

久しぶりに小説を読んだ。『何者』。今の大学生はツイッターを日常使いしている人も多いと聞いていたけど、正直、今まであまりイメージが湧かなかった。私や私の世代は、社会人になってからフェイスブックを使い始めた人が多い。自分の中では、写真を使った近況報告という感じ。

ツイッターは何が違うか?私自身は、フォローしている知り合いといえば夫くらいで、あとは知り合いではない世に知られた人やメディア、世に知られてない面白いアカウントくらい。小説を読んで、知り合いでフォローし合っている世界が少しわかった。
ツイッターは言葉がほとんどで写真はない。まずアカウントの自己紹介からして、言葉のみで表現しなくてはいけない。裏アカウント(2つめのアカウント)も作りやすい。気持ちの内面が出やすい、出しやすい気がする。

『何者』は、そんなツイッターを使う大学生の就職活動を描いている。小説として見事。それなりに必死で、カッコ悪いと思いつつも「そんなものだから」と客観的に見ないようにしていた非日常。日本では、大学入試で面接もないし、大学でプレゼンする機会もほとんどないから、内面を晒しての勝負に就活で初めて直面するのだ。そのキツさが書かれているし、思い出されもした。1日で読めてしまえるのもよい。