日替わりメニューのようにリスク・オン(リスクテイク姿勢)とリスク・オフ(リスク回避姿勢)が繰り返されている金融市場。何だかんだオン・オフの理由づけはされるのだが、実態は株式市場も為替市場も方向感をなくしているだけのように見える。株の方は世界各国ともに年始からの急落の後だけに戻りに期待がかかっているが、業績面でも陰りが出てきているので、警戒感が先行し戻り売りに頭を押さえられる中でなんとか足元の水準を維持という印象が強い。
原油価格の戻り期待もやはりという展開で、先日の増産凍結合意も追いつめられているベネズエラの大統領命を受けた同国石油相がOPEC加盟各国をのみならずロシアまで説得にまわり、ならば会うだけでも、という感じの会合で絞り出した結果のように見えた。日本時間の今朝のニュースにサウジのヌアイミ石油鉱物資源相やザンギャネ・イラン石油相の発言が伝えられ、いずれも減産など考えておりません!という本音が語られ“凍結だけでも前進”をいう希望的観測を前面に出した論調は一蹴されることになった。もっとも、サウジにしてもOPECの盟主ゆえに神経を逆なでするようなあからさまな表現やスタンスを示すことはないのだが。
サウジもイランは言うまでもなく、ロシアも民間主導の米国ですら、政治的思惑が絡む故に、やはり当面はどこかが音を上げるまでいわゆるチキン・レースが続くのだろう。その音を上げる状況が次の本格的リスク・オフを招く可能性があるからこそ、足元でドル・インデックス(DXY)が97ポイントの高値圏を維持しているにも関わらず、金が1200ドル台に踏ん張っているわけだ。
1180ドル維持、出来れば1200ドル台維持があれば、ということで、先週金曜日は、このタイミングで1250ドル突破があればとしたものの、米CPIコア指数に叩かれ出直し。今回は原油反落局面で上値を取れるか否か。2営業日で日本円にして1700億円以上の現物買い(金ETF)は、過去4年間見られなかったもの。日銀のマイナス金利の導入も相場付きを変えた要素と思われる。まずはどこまで戻れるか。2月11日の棒立ちの日足を見て思い出したのは、1999年のワシントン協定に際しての急騰相場だった。もっとも、今回はイベントレスではあるけれど。イベントレスゆえに複合的材料を背景とした漠とした相場だけにおもしろい(興味深い)。
リーマンショックのとき「ドルインデックス」を教えて頂いたので、時々チェックしています。最近2000年~2003年頃に120なんて数字が出てきたので仰天しました。(このブログで、教えて頂いたチャートで調べました)
昨年のセミナーで、「中国の負債が膨らむ」と云う点がわからなかったので、質問しました。最近ロイターを検索してたらこんな記事が出てました。http://jp.reuters.com/article/analysis-china-foreign-reserves-idJPKCN0VX0BY
この記事を見てやっと一年前の先生のお答えが飲み込めた気がしました。一年がかりでやっと理解の入り口にたどり着いた。我ながら、理解力の遅さにあきれ果ててます。