goo blog サービス終了のお知らせ 

亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

2013年暴落前の水準に戻ったNY金

2020年02月20日 21時14分11秒 | 金市場
週初めの国内10-12月期実質GDP年率換算6.3%マイナス成長にも無反応だったドル円の急騰(円安)には、朝起きて驚かされた。NY金が予想通りジリ高状態にあったので、円建て金価格は連日の高値更新で、5800円台に接近することになった。国内の解説記事などを読んでいると、円ベースでの相場の過熱を指摘し、今後の上値波乱を説くものもあるが、自分にはピンとこない。そもそもドルベースの値動きが主導する相場につき、円建て価格が国際相場を主導しているのならまだしも、すべて外任せの展開ゆえに、円建て価格のチャート分析も自分としてはピンとこない。知識不足ということかも知れないけれど。

円建て価格が連日の40年ぶりの高値更新となっていること、さらに新型コロナウイルスに対する警戒感が国内で一気に高まっていることによると思うが、メディアで金を取り上げようとの動きが急に高まっている。今から準備して3月に入ると金特集を組んだ雑誌などが増えそうだ。国内価格が税抜き6000円に迫っているタイミングで・・・。超低金利通貨というと円だけだった時代は終わりを告げ、主要通貨の中でもユーロの金利の方が低いので、ドル円相場もその影響(ユーロキャリーの隆盛など)を受け円高になり難くなっているので、国内での金投資にはいい環境が訪れているのは確か。今後は値動き(ボラ)は大きくなりそうだ。動きが止まった時に、ストンと落とされることも起きるので余裕をもってじっくりと望まれることを。上昇途上の調整局面であろうと値幅が大きくなると、落とされて改めて沸き起こる高所恐怖症というイメージ。

とはいえ、自分も中長期でさらなる高値を読んでいるので、今年より来年2021年あたりの方が展開としては面白くなるのではと思っている。もっとも、市場環境の移ろいは早く、見通しも変更を余儀なくされることもありそうだ。基本的には、金に対するインタレストが高まり続けるのは、日本の話ではなく世界的な話と思っている。

いずれにしてもNY金は1月30日の高値をブレイクして、上値追いに転じている。19日は取引時間中(ザラバ)の高値も1615.90ドルと年初1月8日に記録した1613.30ドルを上抜き、こちらも2013年3月以来となる戻り高値の更新となった。

2013年というと3月の連邦公開市場委員会(FOMC)にて量的緩和策の段階的な縮小(テーパリング、tapering)が話し合われていたことが、翌月4月中旬に発表されたFOMC議事要旨にて明らかになる直前のタイミング。当時、内容が明らかになるや欧米投資家は買い持ちしていた金を一気に手放し、1300ドル近くまで250ドルほどの暴落状態となるということがあった。足元のドル建て金価格は、この暴落前の水準まで値を戻したことになる。

なお、今週末(埼玉)さらに来週末(東京)と登壇予定のセミナーが新型コロナウイルス対応で中止が決まっています。3月開催分も怪しい感じ。参加を検討いただいた皆様、改めての機会によろしくお願いいたします。


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« NY金1600ドルをクリア... | トップ | NY金上昇加速  王道を行... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (fairlane)
2020-02-21 17:32:42
よく調教されたgoldbugなので、過去2番目の円建て価格に浮かれずに、山高ければ谷深しの心境で見ております コロナウィルスは対策を諦めている人が結構いる印象です 東日本大震災のときよりもマシだという感想は何度も聞きました この方面でも東京の人はよく調教されているなぁと 手洗いうがい睡眠でウィルスを跳ね除けたいですね
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事