日本時間昨夜11時ころからのドル建て金価格の史上最高値突破だが、市場環境に前日と大きな変化はない中でスルスルと値を上げ、あっさりと高値更新という感じだった。北アフリカ・中東にユーロ圏そして日本と材料は複合的で、それぞれの材料は織り込みつつあり、その面でこれがという突出したものはない。それでも史上最高値圏を維持していることから、上値買いを仕掛けた筋がいて、意外に軽かったので順張り組(トレンド・フォロアー)が追随するかたちで高値更新に至ったと見られる。3月7日にここで「神輿担ぎ・・・この機に乗じて攻勢を!という流れ」と題して書いたが、相場の基本的な構図は変っていない。
1月の調整局面に際し手を空かした(買い余力のある)ファンドによる過剰流動相場ということ。その典型例がシルバーといえる。それでも昨夜は結局崩れたものの1440ドル超を一定時間維持していたことを意識に留めて、以後を見ている。いずれにしても今や自然体で1430ドル近辺をウロウロしているのだから、高値慣れとはいうものの、昨年の一時使われた言葉をはめるなら“New Normal”ということか。実際には、まだこの価格帯での滞留時間は短いので、こなれた価格水準とはいえないのだけれど・・・。滞留時間が短くなって上げ足を速める時が、アラームが鳴るタイミングでもある。
地震発生から早くも2週間。余震はさすがに減ったが、それでも毎日何がしかの揺れはくる。本震から3ヵ月位して大きな揺れがやって来ることもあるとのことゆえ、油断はできない。それにしてもこの数日の余震が「福島浜通り」近辺を震源地にしていたので、何だかなぁ・・・・と。困難な作業が続いている第一原発に近い所を震源域にする震度5の余震が続いたわけだ。いろんなプレッシャーの中での作業はやはり使命感なしでは進められないだろうと改めて現場の人たちに思いが至った。
海外メディアだったが、関連会社(下請け?)の社員の人々に今回の作業について割増しの手当てとかはないとのことだった。真偽のほどはワカラナイが、「特別な報酬や既存の災害・疾病保険以外の特別手当ては支払われていない」のだそうだ。「それを問題にする派遣要員もいないという。こうした危機に際して報酬を要求するのは、さもしい行為とみなされている日本ならではだ」とのこと。後から報酬を出すべきと誰しも思うだろう。要請を受けた人の中には、第二次大戦中の特攻隊を思い出す人もいるとのこと。う~~~む。。。。。敬意をもって見守るのみ。