さて先週末のNY金は前日比12.40ドル高の1800.20ドルで終了した。ここで前日15日の30.90ドル安、1787.80ドルで引けを「金市場からの資金逃避の売りでなく、cash-out 、資金捻出の対象になったということだろう。押し目がどの程度入るか注目としたが、変わりなし」と書いたが、そのような顛(てん)末になった。
心理的な節目1800ドル超を維持するとともに、テクニカル上の重要ポイントとなる200日移動平均線(12月16日時点で1796.77ドル)を上回って終了した。ただし、週足では10.50ドル、0.58%安と反落となった。1800ドルを少し超えたところで横ばいということに。
200日移動平均線については、12月1日に約6カ月ぶりに上回った後に、上下しながらもこのラインを超えた状態を維持している。200日線自体は、現時点で下げトレンドが続いているので、早晩100日線とのゴールデン・クロスということになるだろう。
12月5日に「相場が質的変化したことを感じさせる」として、タイトルを「相場付きの変化を感じさせたNY金」としたが、先週16日の相場展開は、まさにそのことを証明することになった。 今朝は、東証アローズから放送のストック・ボイスに10時45分から58分まで電話出演だった。事前に来年の見通しをと連絡が来ており、早朝に資料を作り送付し、その内容で語った。先週末のラジオNIKKEIと重なる内容だが、夕刻にYouTubeを確認したら、以前のように自由に観られなくなっていた。まぁ、話した内容はもちろん覚えているので問題はないが。
で、16日の相場だが、この日は自分が知る範囲ではFRBの3名の高官(SF連銀デイリー、NY連銀ウィリアムズ、クルーブランド連銀メスターの3総裁)の金融引き締めに関するタカ派発言が伝えられた。株価が3営業日続落する中で、前日とは異なりNY金は上昇となった。逃避資金の矛先が金市場に向けられており換金売りは早くも一巡、金市場の地合いの変化を感じさせることになった。
FRB高官がタカ派の論調で語れば語るほど市場は“引き締め過ぎ”、いわゆる“オーバーキル”を警戒し、すくんでしまい、長期金利は下がりゴールドは買われる。
流れはすっかり変わっている。 ゴールドは年末に向け高値追い。。