亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

市場も対応に迷っているトランプ政権

2017年01月30日 21時15分38秒 | 金市場

NYダウの2万ドル台乗せで日曜日の日経ヴェリタスも一面で「トランプ・ラリー再点火」としていたが、さすがのカネ余り相場も、大統領令の中には市場も引かざるを得ないものもあり、どう対応していいのやらという感じだ。

報じられているように、入国制限の大統領令にはやり過ぎとの非難の声が高く、そのうち違憲判断で取り消しなどとなると、米国政治の混乱ということで市場も落ち着いてはいられまい。

この大統領令に関しての抗議行動に対するトランプの反応で気になるのが、デモなどにつながっている混乱は「メディアが誤って伝えている」としている点だ。例の就任式典への群集の参加数を巡る政権サイドとメディアとのやり取りが注目されたが、自分の意に沿わないものは、真っ向から否定してかかり、あくまで自分が正しいと言い張る傾向がみられること。もちろんそういう性向は、これまでも感じられたが、ここまでやる?言う?砕けた表現をするなら、マジかよ!?という感じだ。

驚いたのは、このスタンスは科学分野にも及んでおり、「科学的証拠を無視した発言を続けている(日経)」こと。地球温暖化は科学者のでっち上げという発言は、はぁ???という感じで選挙戦中から聞いていたが、新政権はすでにホワイトハウスのサイトからは、温暖化対策などの項目は消したとのこと。そういえば、ヒスパニック対応のホワイトハウスのスペイン語サイトがいつの間にか消えていて、スペイン政府が遺憾の意を表明などというニュースも1週間ほど前に目にした。科学分野では、危機感を持った研究者が政府機関のホームページから気候変動のデータを一斉にコピーしたとされる。トランプ政権が(不都合な)過去のデータを消す恐れがあるからとされる。

共和党議会主導部がついているので、ある程度の制御が働くだろうと期待していたが、ここまでのところ放任のようで、その真意は何かと、いぶかってしまう。「大統領の弾劾」がテール・リスクだが、そんなことまで荒唐無稽の話でなくなる可能性もある。

週末27日の金市場が、一時の1180ドル割れから切り替えし、ローソク足(日足)でみて下ひげの長い線となったが、下値には拾う動きありということになる。

先週末の金曜日は、「さわかみ投信」オフィスのロビーにて、税理士の柴原さんとその事務所のみなさん、澤上さんとさわかみグループのみなさんと飲物、食べ物持ち寄りの遅まきながらの新年会でした。市場動向もトランプの話も一切出ない集まりでした。






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