亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

物価上昇の鈍さにもかかわらず反応薄い金市場

2017年09月29日 23時06分58秒 | 金融市場の話題
本日は週末、月末、四半期末という特異日。ファンドのポジション調整の動きも出やすく、状況によっては値動きが大きくなることも考えられる日。そこに重なったのが、8月の米個人所得、個人支出、個人支出物価指数(PCEデフレーター)、ミシガン大学消費者信頼感指数が発表された。

とくにエネルギーと食品を除いたコアPCEデフレーターは、FRB(連邦準備理事会)が物価の判断材料として重視していることから、結果如何によっては12月利上げ観測の高まり、あるいは後退と市場の反応は双方に振れることが指摘されていた。

結果は、PCEの総合指数が前月比で+0.2%(より正確には+0.21%)と前月(+0.1%
より高い伸びとなった。コアPCEの方は+0.1%で前月と同じ伸びに。予想の+0.2%は下回った。前年比では1.29%すなわち1.3%と前月の+1.4%を下回る結果で、目標の2%には遠い。

この結果に対し、金は若干買われたが、その後はおおむね変化なし。内容的には、引き続き物価上昇の鈍さを示す結果といえるが、金市場には週初の改めて利上げ支持を鮮明にしたイエレン議長の講演内容が影を落としているようだ。

 12月のFOMCまでに、FRBがインフレ指標として重視しているPCEが3回、消費者物価指数(CPI)が2回発表されることになる。11月のCPIは今年最後となるFOMC声明を発表する12月13日に公表される予定で、そこまでの結果を見ないと最終判断はで出来ないということのようだ。。





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