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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金もプラチナもショート(新規売り)が目立って増加

2018年06月25日 22時55分07秒 | 金市場
5月15日、さらに1ヵ月後の6月15日とNY金は、それぞれ28ドル、30ドル、カックン、カックンという感じで、まさにロボット・トレードのモメンタム系の売りで大きく下げたので、今回は週末発表のCFTC(米商品先物取引委員会)のデータに注目していた。

すでにロングの手仕舞い売りは済んでいたので、問題はどの程度、新規の売り(フレッシュ・ショート)が増えているかということが焦点だった。結果は、6月19日までの1週間で、NY金先物市場ではファンド(投機筋)の新規のショートが3万3891枚、重量換算で105トンも増加していた。

手元の資料では、ショートが100トン以上増加したのは、2015年11月17日時点のデータの102トン以来のこと。当時は、2006年以来となる金融危機後初のFRBの利上げを前に、金利を生まない金は利上げに弱い・・・と、先安観が高まりファンドがショートを積み増していた。

最終的に、12月のFOMCを前にファンドが1000ドル割れを作ろうと、売り攻勢を何度かかけたが1050割れがやっとで、頑強な買いに遭遇し、利上げ後の金は反発高騰、そのまま年明けに中東の地政学リスクの高まりや、中国問題で上値追いということになったのだった。そのまま、夏にBrexitがあり1370ドル台の高値を示現、晩秋のトランプ・ラリーの中で逆相関的に調整局面を迎えたのだった。

ちなみに1050割れを強烈に買い向かったのが、中国だった。

そういうことで2015年11月中旬の金価格は1068.60ドルと1000ドルに接近していた。ちなみに当時のプラチナ価格は855ドルだった。そのプラチナだが、週末のデータではファンドはついに買い建て(ロング)より売り建て(ショート)がわずかに上回る「ネット・ショート(純売り越し)」の状態となっている。このところショーとの規模が過去最高水準となり、静かに注目されていたのだが、ついにネット・ショートということになった。ここから、誰がどう売る?という感じ。もちろん相場に“振れ”は付き物ゆえに、さらなる下振れもありだが、内部要因的にはそろそろ底打ちという時間帯ということか。

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