亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

中国のイベントデイ

2019年09月30日 23時46分49秒 | 金市場
先週末は中国商務省の報道官が、中国企業が米国産大豆と豚肉を「かなりの規模で」買い付けたことを明らかにするなど、貿易面での中国側の歩み寄りが伝えられた。その後、米CNBCテレビが来月10、11日の日程でワシントンにて米中閣僚級通商協議が開かれると報道。寄せては引く波のような米中協議についての楽観悲観の交錯状態は、楽観に傾き27日の金市場はアジアの終盤ロンドンからNYの通常取引入り後にかけて売り優勢の流れが続いた。NYの早朝には節目の1500ドルを割り込み、その後午前9時半ごろには1493.30ドルとこの日の安値を記録。先週は、米連邦準備理事会(FRB)高官らが、今後の追加利下げについて慎重な姿勢を相次いで示したことも、金市場では売りを誘う材料となった。基本的には、このFRBのスタンスが売りの背景にあると思われる。


NY時間のお昼前に米国政府が米投資家の証券投資について対中資金流入を制限する方法について協議しているとのブルームバーグ報道。そこまでやるか!?的な意表を突く内容。
当然ながら株式市場で警戒感が広がる中で金市場では買戻しが見られた。対中投資制限のみならず米国内の証券取引所から中国企業の上場を廃止する強硬策まで検討とされたことによる。さすがに高寄りしていた米国株だが、前日比マイナスに転じ、下げ幅を拡大する中で、金は買い戻され下げ幅を縮小1500ドル台を回復。しかし、プラス圏に浮上することなく終了した。

いよいよ明日はイベント日。中国の国慶節つまり建国記念日。ちょうど70周年ということで習近平政権の基盤強化に使われる政治イベントとなった。香港での騒ぎが収まらず、しかし国際世論周知の環境ゆえに強制力の行使もままならず、中国共産党は、かなり困っているのだろう。

明日のイベントのコアな内容は軍事パレード。新型兵器もパレードに並び米国に対し新技術を誇示すると見られる。それに対し頭に血が上った大統領は、対中牽制に止まらず熱くこの先を語るものの、飛ぶ鳥落とす中国政府の
勢いは止められず。中距離弾道弾ミサイルなど、これ見よ的なパレードが続き、米国サイドの対中強硬派の動きを高めると思われる。</font>

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