金市場のほうは週初めから派手な展開を求めるような気配に満ちている。派手といっても上げ下げ両面でのこと。
ギリシャを中心とするユーロ圏の債務問題は問題を掛抱えながらも目先はひと段落ということで市場の関心は米国に向けられている。オバマ民主党と野党共和党の話し合いは、週末の決着を両サイドともに目指すとは言ったものの結局もの物別れに。来年に控える大統領選挙を睨んだ両党の攻防戦が、そのまま債務上限引き上げ額と方法、財政赤字削減目標のそれぞれに仕掛けが施され、それを仕掛けを双方が読み合い、そのあげく妥協が図れない。
このままでは8月2日の “債務の履行可能期限”が来ることから、共和党サイドが段階的に債務の上限を切り上げる権限を大統領に与える旨の提案をしたのもそのひとつ。
さて、どうしたものか。このままでは債務不履行を起こした政権になってしまうが、さりとて一括した大幅な余裕をもった上限引き上げをしない場合、来年の大統領選挙前にさらに引き上げの必要性が出て、「赤字拡大の元はオバマ政権の放漫な支出」というイメージを有権者に与えかねない。「それなのに景気は目立って良くなっていない」となれば最悪だ。当然、この案は飲めない。
結局、25日のアジア市場の開く前の段階の現地7月24日午後4時までの合意は流れた。それでも双方ともに話し合いのスタンスを取っていることを、世に示すことに余念はない。
米国のデフォルトは(今年の各方面の言葉として定着した)「想定外」のことゆえ、起きれば金融危機の引き金を引くとされている。しかし、正直言って実際にそうなった場合に、何がどの程度どうなるのか誰にもわからない。明らかなのは米国債の切り下げは行われるだろうし、そうなれば地方債や機関債(エージェンシー債)も自動的に格付けは見直される。怖いのは機関債で、ファニーやフレディ債に対する海外勢の扱いはどうなるかということ。大き過ぎて手は出せないというある種“公共の利益”を考え、アンタッチャブル・・・・ということは、ないだろうなぁ。
結局、市場は「最悪はない」と自らに言い聞かせ見守るのみ。
それにしても、この問題だけで米国政治の空白が続いている。日本だけではない政治不在。金は史上最高値を維持し、ジワジワとドル円は売られている。ドル円のジワジワは不気味で、早晩ジワジワでなくなりそうだ。
景気回復を受けたものならばまだしも、日本国債の利回りが急騰するときは、むしろ円安でしょ。市場の関心事は1年前からソブリン・リスクであって金利差ではない。金利差より稼ぐ力すなわち経常収支。
USA デフォルト回避でGOLDの大量売却はありうりますか? 8000tのうち当面の売却目途は何トン位となりましょうや? 価値のあるものから---誰よりも早く売るのが鉄則かと----。
金、通貨の売り買いの綱引きの中で、とどのつまはどの国に金現物は集まって行くのでしょか?
亀井先生のお考えが知りたく投稿いたしました。
どうぞご解答宜しくお願いいたします
イタリアが債務軽減で保有する2400トン余りの金を利用・・・・くらいの噂は出るんじゃないかと思って見ていますが、米国ねぇ。仮に手放すんなら日本が外貨準備で保有する米国債と引き換えに金をもらえばいいでしょう。
どの国に集まってゆく?
集まるのではなく、中国が集めようとしています。