注目のFOMCの結果は0.5%の連続利下げとなり、市場予想に沿ったものとなった。先週22日に0.75%の大幅な臨時利下げを実施した直後であることに加え、前日に発表された米12月の耐久財受注が予想ほどには悪くなかったことなどから、0.25%の利下げにとどめるとの見方があったなかでの0.5%の引き下げ。昨夜取り上げたように米10-12月期のGDP速報値が前期比プラス0.6%と7-9月期の4.9%から急減速が明らかになり市場予想のプラス1.2%を大幅に下回ったこともあり、ドルは対ユーロで弱含みとなっていた。金市場はこのドル安に反応して上昇する局面もあったが、FOMCの結果を控えむしろ利益確定の売りに軟調展開。結果発表前に主な取引を終えるNYコメックスの先物取引は前日比4.5ドル安。
ところが0.5%の利下げの発表と「必要に応じて迅速に行動する」という追加利下げを示唆する声明文の発表を受け、金価格は一時急騰。NYコメックス先物取引も時間外取引で940ドル突破。スポット価格も一時は935ドルを突破する場面も見られた。その後、債券保証専門保険会社(モノライン)の巨額損失計上見通しなどから株価が下落するにつれ、金市場でも利益確定の売りが見られるという展開。
まぁ何だかんだいっても“下手をしたらバブル崩壊後のデフレ経済入りという日本の二の舞”になりかねず、 それは是が非でも避けたいということの決意の表れが22日の緊急利下げと当方は読んでいるので、0.5%(50ベーシス)は、なるほどと。一時的に反発した株価が引けにかけ急速に萎んでしまったのは、「モノライン」というリスク・ヘッジの堤防が役目をなさないことがもたらす不確実性への恐怖ということだろう。つまり、問題は(金融緩和の拡大)カネ回りの良し悪しではなく、(サブプライム関連商品など)保有有価証券の価値の「下落の歯止め」あるいは「上昇」、「損切りができる」という「金融機関のバランスシート上の問題」ということ。したがって2週間で合計1.25%となる追加の利下げ発表当日のこの日の株安は、「利下げの心理的効果もなくなった」という類のものではないといえる。破格であれ何であれ、極論すれば金融緩和策はサブプライム問題にとっては側面サポート要因に過ぎない。緩和策の目的は、景気全般の支え、また金融機関の収益環境の整備で即効性はない。しかし確実に効き目はある。ちと難しくなるが、緩和策の効き目がなくなるのがデフレ下での「流動性の罠(わな)」であって、そこに陥るのは避けるということ。金価格の上昇もその状態に陥ることの抑止に役立つなら、大目に見ますケン!ということ・・・かな?
いずれカネ余り、バブルの矛先は金に。
ところが0.5%の利下げの発表と「必要に応じて迅速に行動する」という追加利下げを示唆する声明文の発表を受け、金価格は一時急騰。NYコメックス先物取引も時間外取引で940ドル突破。スポット価格も一時は935ドルを突破する場面も見られた。その後、債券保証専門保険会社(モノライン)の巨額損失計上見通しなどから株価が下落するにつれ、金市場でも利益確定の売りが見られるという展開。
まぁ何だかんだいっても“下手をしたらバブル崩壊後のデフレ経済入りという日本の二の舞”になりかねず、 それは是が非でも避けたいということの決意の表れが22日の緊急利下げと当方は読んでいるので、0.5%(50ベーシス)は、なるほどと。一時的に反発した株価が引けにかけ急速に萎んでしまったのは、「モノライン」というリスク・ヘッジの堤防が役目をなさないことがもたらす不確実性への恐怖ということだろう。つまり、問題は(金融緩和の拡大)カネ回りの良し悪しではなく、(サブプライム関連商品など)保有有価証券の価値の「下落の歯止め」あるいは「上昇」、「損切りができる」という「金融機関のバランスシート上の問題」ということ。したがって2週間で合計1.25%となる追加の利下げ発表当日のこの日の株安は、「利下げの心理的効果もなくなった」という類のものではないといえる。破格であれ何であれ、極論すれば金融緩和策はサブプライム問題にとっては側面サポート要因に過ぎない。緩和策の目的は、景気全般の支え、また金融機関の収益環境の整備で即効性はない。しかし確実に効き目はある。ちと難しくなるが、緩和策の効き目がなくなるのがデフレ下での「流動性の罠(わな)」であって、そこに陥るのは避けるということ。金価格の上昇もその状態に陥ることの抑止に役立つなら、大目に見ますケン!ということ・・・かな?
いずれカネ余り、バブルの矛先は金に。
結局「デフレーション」「スタグフレーション」になるくらいなら、原油高・金高ぐらいは構わんとバーナンキさんは思っているということでしょうか。「経済は、『適度なインフレ』が一番良い」と習ったことがあったのですが、そういうことでしょうか。まあその『適度なインフレ』に持っていくのが猛烈に難しいのでしょうけど。。。。
しかし現代はグローバル経済で、世界の金融機関が即時に協調できる時代です。K先生もおっしゃっていますが、たとえアメリカがデフレに陥っても今までにない形になるというのは全く同感です。
現在、一部の「破綻論者」の言っている恐慌の心配はほとんどないと思います。でも現実に株式市場がベアになり、アメリカのリセッション入り、ドル覇権の後退は固いものになりつつあります。小生としてはその先に「新しい形のデフレ」が待っているような気がしてなりません。
僕の友人で、金発掘精錬の必要経費としてグラム1000円掛かる、と言ってグラム1000円前後の時ゴールドを10kg買った人がいます。その人は「流動性の罠」に掛からなかった人と言うことでしょうか?
デノミ経験者の日本人には、亀井先生のいわれることがよく分かります。
あ~、あの時に戻れないかな。
元山一證券の吉野俊彦さんの著書「昭和恐慌は再来するか」(1995年、ダイヤモンド社)の中で「歴史は繰り返すが、同じことは決して起きない」という名言を述べておられます。吉野さんは優秀な歴史経済学者です。
わずかながら金投資している小生は、シロウトながらこの言葉を大切にし、サブプライム問題をきっかけに世界経済の予測を試みている者です。このブログのタイトルにも合致しているはずです。ドル覇権が揺らいでいる事は確かでしょうから、アメリカの経済がどうなるかに特に関心があります。
マクロ経済学は日本では特に「破綻論者」と「楽観論者」の両極に分かれるようですが、小生はそのどちらでもないようですから、読んでいてつまらないと思います。マクロ的に簡単に言えば、デフレは経済の収縮でいわゆるトリプル安など皆の調子が悪くなる、インフレはその逆で皆が良くなると考えていいでしょう。景気循環論からすれば、長すぎた好況から、今アメリカはリセッションを迎えようとしています。(こういうサイクルはいまだかつてないが)
個々の金投資はミクロのことですが、マクロの眼を持たないと、投資には成功できないと思います。そこでアメリカ経済は「新しいデフレ」にはいるのかもしれないと考えています。その形がどういうものになるのかは現時点ではつかめませんが、デフレならば金価格も下がる事になります。 流動性の罠はマクロの問題、金融政策の問題と捉えるのが正しく、個々の取引には直接の関係を持たない、と解釈しています。
一段落するまでと高見の見物を決めておりましたが、どうやら形勢が出てきたようなので参戦します。仰るとおりの虻蜂取らずで、デフレとインフレ並べられたら、我が日本国の惨状を見てインフレをとるのは当然の帰結と思われます。先般、ITバブル崩壊時の低いFFレートは世界的過剰流動をもたらし、結果的にサブプライム問題を引き起こしました。今回の低いFFレートは何をもたらすのか気にかかります。それにしても短期間に2.25%とはやってくれます。もうちょっと深めに調整した方が緩やかに長く上昇できると思いますが、今回は浅めの調整みたいなので値幅で勝負になる市場が出現するかもと感じています。下げない相場は強いとなれば、年初より18%も下げ一人負けと言われてる日本株市場は厳しいのかもしれません。最後にモノライン・インシュアラーですが、米国金融の要なのでつぶせないとの下馬評多く実際、大手証券つぶしてもモノラインはつぶせないと思われます。最終的にはモノラインに財政出動という形でこの不況の底(利下げの終焉)を見るという噂が落としどころらしいのですが、まだまだ大荒れかもしれませんね。ポジション小さめと思いながらユーロ・新興国・商品に資金集中の気配が感じられます。