連休中の薄商いのなかで急騰した金価格だが、戻り売りを浴びながらもこの時間帯にスポット価格でも830ドルを突破してきている。連休中の日本でも、日経を中心にサブプライム関連の金融機関の損失拡大が大きく扱われていた。結局、金融緩和の継続からドル安が続くとの読みが優勢になっている裏側の現象ということ。実際に景気の最前線ではFRBが何度利下げがしようが、末端の住宅市場に効かないという状況になっている。住宅ローン会社や金融機関がリスクを取れなくなった結果、貸出基準を厳格化したため簡単にローンが組めなくなり、末端では意図せざる引き締め状態となっているためだ。
その金融機関にしても、短期金融市場(インターバンク)で資金が取りにくくなることは、すなわち短期金利の上昇を意味するが、反対側で長期金利が低下しているので教科書的には収益環境が悪化していることになる。この面からもFFレートの上昇を抑えようとFRBがやっきになって資金供給を続けるのも理解できる。この環境は結局ドル安環境につながり、金価格を刺激するということか。これも複合的な金価格上昇の背景の一断面図。
その金融機関にしても、短期金融市場(インターバンク)で資金が取りにくくなることは、すなわち短期金利の上昇を意味するが、反対側で長期金利が低下しているので教科書的には収益環境が悪化していることになる。この面からもFFレートの上昇を抑えようとFRBがやっきになって資金供給を続けるのも理解できる。この環境は結局ドル安環境につながり、金価格を刺激するということか。これも複合的な金価格上昇の背景の一断面図。
すでに動きがあるようですが、もしJPY&CHFに換わるキャリートレードになればその効果はそれなりに大きくなるのではというルーマーが流れてます。ユーロの青天井もそのあたりにあるようですが、メジャーカレンシーの筆頭であるUSDがキャリートレードの対象となれば地球的規模のバブル?になるかも?ドル離れと言うよりもキャリートレードの有力候補として見れば現状の金融市場動向も何となくわかる気がします。
さて、12月11日の次回FOMCでの利下げあるや無しやと
その後の展開に関する見通しについては亀井先生もWGCの豊島先生も言及されていますが、時期を同じく
して欧米のディーラー達のクリスマス休暇入りに際してのポジション整理(の可能性)については言及されていません。その時期まで現状のままならば(相当量の)ロングが手仕舞いされて相場は結構下がることになるのではないか、下がってほしいと念じている今日この頃です。
金は1000ドルまでいくかもしれないという点を除いて、市井歴史家の経済予測はどだい無理なことで、全部外れかと・・。
しかし鬼塚氏の素晴らしいのはその分析手法で、これは真面目なものでした。確かに各国中央銀行から金が消えていること、「金キャリートレードによる」先物市場の終焉についてはよく調べてあったと思います。
鬼塚氏はフェルディナント・リップス氏の「GOLD WARS」に触発されてで執筆したと書いてありました。小生も同本は読んでおり関心するところが多かったのですが、解釈が違うようです。小生は老銀行家が金本位制がいかにして崩壊したかについて回顧した書籍と理解しいいて、金本位復活などは夢のまた夢と思います。鬼塚氏は、皇室がスイスの銀行に金を隠し預金しているという説を主張しているようなので、リップス氏に対する解釈がそうなったのでしょう。無責任な「破綻本」とは一味違う気がするし、安い本なので一読の値はありますよ。