金の内部要因に関連するもので今週15日にロイターが報じたものに、中国がこれまで国内9行に認めていた金の輸入ライセンスを始めて外銀2行に認めていたというものがあった。その2行とはHSBCとANZだが、加えて国内のChina Everbright Bankにも認めたと。
実はこの規制緩和の方針は、昨年の9月30日に中央銀行である中国人民銀行のウェブサイトに政策草案として掲載されており、計画どおりに進めているということだろう。中国は金の輸入を管理するため輸入枠を設けており、国際価格の急変などで国内で一気に需要が高まった際には、提供できる現物が不足しロンドンの価格に対しプレミアムが高騰するということが、昨年頻発していた。
今回の認可はほんのワンステップであり広げていく方針のようだ。金へのアクセスをさらに良くする方針だが、中国の4大商業銀行が上からの号令で金の販売に力を入れ始めて5年目に入っているが、自分でも現地の銀行で金貨を買ってみたのだが、はっきりいって日本より買いやすい。銀行で買える金関連の商品も非常に多くなっている。3グラムの金貨から400オンスの業者間取引用のものまで扱っている銀行もある。金以外ではシルバーも取り扱っている。プラチナ、パラジウムは扱っていない。
去年は11月まででネットで1060トンの輸入が確認されているようだが、いまや春節の時期だけではなく、昨年も3月に単月で過去最高量が輸入されており、以前より季節性は薄れつつあるといえる。来月になれば、10-12月期の需給データが揃うが、中国がどこまでインドと水を空けたのか注目される。