羹のコースでは、10回コースの中でパン作りを致します。天然酵母を育てて、国産オーガニックの全粒粉小麦粉と塩だけのシンプルなパン作りです。酵母の餌に少しだけ甘酒を使ったりメープルシロップをほんの少し使うだけです。フィリングに林檎の蒸し煮やレーズンや胡桃をちょっと贅沢に入れますが、半年に一度のパン作りですからそこは気合を入れて作ります。
今回使ったのは、ホシノの天然酵母とちょっと実験で天然のドライイーストを使いました。ホシノの天然酵母は育てる事3~4日。レーズンや他のマニアック酵母と違って(これがまた育てるのが面白い!)簡単お手軽。味はクラストが固い、ハードトースト系、リーンな焼き上がりです。蒸しパンにしてもおいしくなる酵母ですね。皆さんはじめてのパン作りでしたが、とても上手に焼き上げました。
天然のドライイーストを使ってのパンは、さらに簡単、発酵1回というおきて破りのRECIPEに挑戦。ちょっと発酵過剰になってしまったのと林檎のフィリングをたっぷり混ぜ合わせたので、焼き上がりは少し凹んでしまいましたが、味はケーキのような食感で美味しかったです。
パンだけでは主食に成りませんので、玄米コロッケを。天然酵母のパン粉と高野豆腐をすりおろした衣の2種類の食感をたのしみました。お手当てには、椎茸スープ。デザートは、無何有庵オリジナル、銀手亡(幻の白隠元)を使った<蕎麦のモニコドモンブラン>
です。これは櫻沢先生が名付けの<モニコド>をアレンジしたものです。原型はうどんと小豆の寒天寄せです。どこにもない食べ物ということで<どこにも>を反対にして<モニコド>とつけたそうです。食べ物に不自由した頃に、弟子が苦心して作ったこのメニューに絶賛しつけた名前だそうです。