塩梅(えんばい)とは、味の基本となる塩と梅酢のことです。
マクロビオティックは今、茶道、華道の世界のように、桜沢先生が作られた道筋から、あたかも分派したかのように流派らしきなるものがあるように感じる方もおられるようです。
桜沢先生の直弟子といわれた方々が、それぞれのステージで開花させたマクロビオティックの、目指すところは同じであろうと思います。しかしその細部において、微妙に違いがあるように見えています。
その違いを企業(スポンサー)が商業ベースで捉えその部分だけをクローズアップするため、若き指導者たちはそれぞれの師の特徴(考え)として師事するようになり、状況や変化に対応できない流派として固定化されようとしているように見えてなりません。
影響力のある、70代、80代の直弟子の多くは桜沢先生の教えを時代とともにどう変化させればいいのかという大きな課題を、未だ解決できておらず、若き指導者やマクロビオティック実践者に不安と迷いと意にそぐわない結果を招いているようです。
しかし、私達も、桜沢先生の弟子です。生きてお会いこそしておりませんが、桜沢先生が作られたマクロビオティックに惹かれて今があるのですからね。
どうぞ桜沢先生の本を何度も何度も読んでみましょう。
大森先生や久司先生、松岡先生、菊池先生、山口先生、岡田先生の本や教えをもう一度振り返ってみましょう。
後援者がついていない書籍が一番本当の姿を見せてくれるでしょう。
利益を生み出すための講演会での話はどうしても義理立てがあるので、大切なところで役に立たないでしょう。あるいは自らが利益を求めての活動をされていらっしゃるのであれば、論外ということです。マクロビアンならば、そのくらいの判断力は持っているでしょう。
スポンサーがついていることが悪いとも考えません。スポンサーがつくほど商品価値のあるものなのですから・・・。利益を追求することもいいではありませんか?
見極めることができればどうってことのない問題です。(全ての人に平等に与えられるものが真実です。桜沢先生はマクロビオティックは財を築くものではないとおっしゃいました。また、財が無いからといって何も困りません。自他を比べる必要もありません。私達は、マクロビオティックという錬金術を持っているのですから・・・)
そして、私達自身で学び、考え、判断をしなければなりません。
桜沢先生は、オールオーケィ、ノンクレドといわれました。
どんなに直弟子の師の言うことであっても、ノンクレドです。
もちろん私などが申すことなどはノンクレドです。(一番怪しく疑わしい・・笑)
自分で考え、検証することを忘れた多くの若者は、今、マクロビオティック難民となっているようですね。自分の風邪引きも治せないマクロビアン・・・。
塩梅(あんばい)は按排、按配、案配と語呂が同じで混同されて使われたもので、加減、具合、様子、状態、調子、程度、程合いなどの意味を持ちますが、マクロビオティックでの食事、穀物菜食において、塩加減、動物性食品の摂り方、甘みの取り方など、決まりはないというのが結論です。強いて言うならば、変化に対応するということが基準ではないかと思うのです。陰陽をはかる羅針盤を持つことです。
指導する立場の皆さんは、そのところをしっかり見極められるよう研鑽していかなければならないところだと、私は思うのです。
そういう意味でも、こうでなければならないという指導者についている方は、要ノンクレドではないでしょうか・・・。老婆心ながら・・・。
ピンチソルト、ウォーターソテーもアリと思うゆえんです。
どんな時?どんな状態?どんな場合?どんな人?どんな季節?どんな土地?・・・
リマ先生がよくおっしゃられたアニマライズももちろんアリアリです。
のんびり行く方は中庸という確かな方法もあるわけです。マクロを知りながら病気になるのは誰のせいでもありません。あなたの問題なのです。
どうぞ、他力本願にならないように、それが、マクロビオティックの醍醐味なのですから・・・。
偉そうなことを書きました。
あくまで私見です。
昨日届いた顕彰会の会報の中に、桜沢先生の教育法という記事が載っていました。
「コンパ」No.362~連載より抜粋 「泣き笑いMI塾」山口卓三先生の記事だそうです。
ある日、生徒のRという少年が女生徒の金を盗んだということで騒ぎになり先生の知るところととなりました。
「君達、猫が台所の魚をくわえて逃げたらどう思うかね?ねこは魚が何より欲しい餌なんだ。盗むなんて気はないよ。それを泥ボー扱いにするのは当らないじゃあないか。猫に捕られる所に置いた人間の方が間抜けだよ。猫に間抜けぶりを教えられたと反省する方がまともだよ。Rはまだ子供だしきっと欲しくてたまらぬ物があって君達の金に目をつけたんだろう。君達の平素の整頓の悪さを突かれたね。
私はいつも秩序付けをやかましく言ってるね。Rもそのことを君達に教えてくれたんだよ」事件はそれでケリとなり誰も彼を白い目で見ることもなくなりました。
冷たさも熱さも実地に触れて見なければ判らないもので、塾生はさらに進んで冒険的に何でも挑戦してみようというのがMIのノン・クレードでした。
桜沢先生は人については一言も批判がましいことは言われませんでした。
「だまされるのはこちらが愚かだからでそれが分かっただけでも賢くなった訳だよ」と平気でした。
歯医者の女房としては、塩の摂り方や動物性食品の摂り方よりも、糖類の摂り方が気になるところです。
このことについて、また、記事を書きたいと思います。
★まだまだマクロビオティックの扉を開けたばかりなので、明日にでも考えが変わることもあります。どうぞ、この記事は今の段階での私の考えだとご理解ください。皆さんの、ご意見もいろいろ聞かせて欲しいです。
★今回、この記事を書くきっかけになったのは、
ブラウンズフィールドさんでの薄味の体験についてのことに
マクロ美風さんが、コメントを付けてくださったことによります。マクロ美風さんが心を痛めておられるのは、マクロ難民が多すぎてその救済に日々を費やしているという中で、今、困っていらっしゃる方にどう手を差し伸べるのか、指導者の質やレベルに対しての問題などなど山積しているからです。統一見解を出さなければますますマクロ難民を増加させてしまうと懸念し骨折りをされていらっしゃるんですよね。
★マクロ美風さんとご一緒に井戸端会議を企画された
「なかなかさん」のブログでは今マクロビオティックの広義、狭義の見解を整理されようと試みておられます。
なるほど~って勉強になりますので、ご覧下さい。記事内にリンクをつける術を持ち合わせていないのでみなさん、何とかしてリンクしてみてください(笑)。きっと明日あたり教えてくれる人が現れるので、明日になればもっと見やすく使いやすくなると思います。
★大好きな
Natural Magic Netというブログで書かれているマクロビオティック論は本当にすっきりしています。万事スマートを言葉通り実践なさっています。
記事のバックボーンの厚さに脱帽です。