を再読。ディオゲネス・ラエルティオス著。岩波文庫。思わぬ散財で、新しい本を買えないのにゃ。
「万物の始源は水である」、「汝自身を知れ」、で知られるタレス。そして、ストア派の創始者ゼノン。彼らはフェニキア人だったという。また、ピュタゴラスやデモクリトスは、エジプトやバビロニアの神官、ペルシアのマゴス僧のもとで学んだ、という。懐疑論のピュロンに至っては、アレクサンドロス大王に従ってインドにまで行き、バラモン僧から学んでいる。なるほど。判断を保留する懐疑論は、「1年後もそこにあるかどうかわからないものは、実在とはいえない」というインド哲学から来ているのか。
このように、ギリシア哲学はギリシア人が単独で作ったものではなく、世界各地の文化の複合体であることがよくわかる。決して「純粋な」ものではなかったのにゃ。