「ギリシア哲学者列伝」3 おわり

2013-08-20 18:48:48 | 

 哲学者たちのさまざまなエピソードが、楽しい。公衆の面前でストリップを敢行したクレアンテス。女性を一目見ただけで処女かどうか言い当てたデモクリトス。

 だが一番おもしろいのは、ストア派のゼノンの師匠が、キュニコス派(犬儒派)のクラテスだった、という事実だ。クラテスについては前にも書いたが、「人間にとって自然な行為は、何ら恥ずべきことではない」という信念の下、人前で妻とセックスを行った人物だ。

 彼からの影響が、ゼノンの著書から窺える。「国家」の中でゼノンは、公教育も貨幣も不要、結婚制度も不要で女性は共有にすべき、と書いている。さらにゼノンには「愛の技術」という作品があるが、かなり具体的な「ハウトゥーセックス本」だったらしい。

 ストア派の「克己」は、「勃起」を否定するものではなかったのにゃ。
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