リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バッハ「マルコ受難曲」と「カンタータ198番」(3)

2021年12月18日 11時03分27秒 | 音楽系
日本でもマルコ受難曲の復元が行われていますが、その嚆矢となるのは1972年に静岡県の御殿場市で開催された古楽講習会およびそのすぐ後に行われた品川教会でのコンサートでしょう。

この古楽講習会ではマルコ受難曲の復元演奏がテーマで、リュートを演奏する人も参加していました。私はこの講習会のことをたまたま新聞の小さな欄で見つけ参加させていただきました。ただリュートのコースはなかったので、ヴィオラ・ダ・ガンバの大橋敏成先生のクラスの聴講をすることにしました。このご縁がきっかけでその後大橋先生のご指導を受けることになります。



当時のパンフの案内文です。

御殿場スプリング・ミュージック・キャンプ、バッハコンソート’72

早秋の一週間を美しい自然の環境のなかで音楽に浸る。ひたすら音楽を学び、音楽を作りあげる、こんなひと時もあってはいいのではありませんか。1972に第3回目を迎える御殿場スプリング・ミュージック・キャンプはさらに充実した内容をもつ計画のもとに皆様方のご参加をお待ちしています。

期間:1972年3月21日(火)~27日(月)
会場:御殿場市東山 日本YMCA同盟国際青少年センター東山荘


もうかれこれ50年前です。この講習会は第3回ということですが、その前の2回は小規模で限られた人の参加でしたが、第3回は一般に宣伝もして大規模に行われたそうです。この講習会には日本の古楽界第1世代と第2世代にあたる、現在では大家と言われている人の多くが参加されており、今から見るとさながら古楽の梁山泊という感があります。