円の購買力が50年ぶりの低さなんだとか。正確に言うと円の実質実効為替レートが1972年6月以来の低水準だそうで、経済のことはよく分かりませんがヤバいことには違いないと思います。日本の国力がどんどん低下していくことにつながるのでしょうか。
1972年というと私が初めてリュートを購入した年です。円の力はあの頃のレベル?確かまだ固定相場の時代で1ドル360円でした。私はその2年後あたりから海外の図書館・博物館から楽譜をマイクロフィルムの形で調達し始めるのですが、その頃は変動相場になっていました。1974年にグラスゴーのミッチェル図書館にゴットフリート・ケラーの通奏低音に関する理論書※のマイクロフィルムコピーを発注したときの相場は1ポンド666.8円(郵便局扱いのレート)でした。このときは実はマイクロフィルムではなく「ゼロックスコピー」が届いて送料込み1896円でした。当時の物価を考えても楽譜としては意外と安いと思います。ちなみに2月7日申し込みの手紙を書いて最終的にモノが到着したのが3月25日でした。このあたりは時代ですねぇ。まだグラスゴーは十分遠かったです。
円がこんな状態ですからリュートに関しては全て輸入に頼っている私としてはお金がかかって仕方ありません。2005~10年頃は実はスイスのモーリス・オッティジェーの楽器の方が国内製作家の楽器よりずっと安く買えたので何人かの生徒さんにはモーリスの楽器を薦めていました。中には瞬間的でしたが1スイスフランが80円を割り込む局面があってそのときにすかさず楽器代全額を前払いした「勝負師」もいらっしゃいました。
今はそういった金銭的なメリットは全くなくなりモーリスのバロックなんか100万で買えるかどうかという感じです。まぁこれは単純に為替レートの話で、その前に「実質実効」がついた為替レートとどう関連しているのかはよくわかりませんが、まぁ得をする話ではないことは間違いありません。
※A Compleat method for attaining to play a Thorough basse upon either Organ, Harpsicord or Theorbo-Lute, London 1707
この本の内容に関してはいずれ紹介していこうと思っています。
1972年というと私が初めてリュートを購入した年です。円の力はあの頃のレベル?確かまだ固定相場の時代で1ドル360円でした。私はその2年後あたりから海外の図書館・博物館から楽譜をマイクロフィルムの形で調達し始めるのですが、その頃は変動相場になっていました。1974年にグラスゴーのミッチェル図書館にゴットフリート・ケラーの通奏低音に関する理論書※のマイクロフィルムコピーを発注したときの相場は1ポンド666.8円(郵便局扱いのレート)でした。このときは実はマイクロフィルムではなく「ゼロックスコピー」が届いて送料込み1896円でした。当時の物価を考えても楽譜としては意外と安いと思います。ちなみに2月7日申し込みの手紙を書いて最終的にモノが到着したのが3月25日でした。このあたりは時代ですねぇ。まだグラスゴーは十分遠かったです。
円がこんな状態ですからリュートに関しては全て輸入に頼っている私としてはお金がかかって仕方ありません。2005~10年頃は実はスイスのモーリス・オッティジェーの楽器の方が国内製作家の楽器よりずっと安く買えたので何人かの生徒さんにはモーリスの楽器を薦めていました。中には瞬間的でしたが1スイスフランが80円を割り込む局面があってそのときにすかさず楽器代全額を前払いした「勝負師」もいらっしゃいました。
今はそういった金銭的なメリットは全くなくなりモーリスのバロックなんか100万で買えるかどうかという感じです。まぁこれは単純に為替レートの話で、その前に「実質実効」がついた為替レートとどう関連しているのかはよくわかりませんが、まぁ得をする話ではないことは間違いありません。
※A Compleat method for attaining to play a Thorough basse upon either Organ, Harpsicord or Theorbo-Lute, London 1707
この本の内容に関してはいずれ紹介していこうと思っています。