リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

みんなのリュート通奏低音(4)

2022年02月26日 21時09分55秒 | 音楽系
たとえばバロック・リュートの5コース開放を親指、3~1の開放をそれぞれ人差し指、中指、薬指で弾くとニ短調の主和音が鳴ります。レ、ラ、レ、ファですね。

揃えてこれら4つの音を弾く場合、また速いアルペジオで弾く場合、はたまた曲のエンディングのようにゆっくりした速度で弾く場合、ちゃんとニ短調の主和音として響かせることができるでしょうか?

よくあるのはこれらのレ、ラ、レ、ファの音のうちひとつが大きく出すぎたりあるいはかすれたりすることです。またアルペジオの場合は音が出る順がいびつになったり(よたっている)時間の経過に合わせて音量をコントロールできていない場合があります。

こういったことはソロ曲でバスとメロディだけの曲(バロック・リュートの場合は多くはこのパターンです)でも起こります。メロディで下にバスがあるところとそうでないところの音量が変わってしまうので、メロディが上手く聞こえない場合です。

{ポイント3}
ポイント2で和音を弾くとき、和音をきちんと響かせる。まずは全ての音を大体同じ音量で。ある程度できるようになればバスと最上声の音を少し大きめで。全ての音がきちんと鳴るべく音をよく聴くことが最も重要。きちんと鳴っているかどうかがわからない場合は録音して聴いてみる。それでもよく分からない場合は信頼できる人に聴いてもらうこと。