リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

サマーセミナー(4)

2007年08月17日 18時36分31秒 | 音楽系
最終日の午前中は受講生による終了演奏会です。このセミナーに参加される受講生の皆さんはめちゃくちゃ練習熱心な方ばかりで、レッスンが終わったあとも夜な夜な練習に励んでらっしゃいます。24時間音出しオーケーのペンション平川ならではですね。その甲斐もありコンサートではすばらしい演奏を聴かせてくれました。
このセミナーは、地方自主発信型として継続している唯一のものと言ってもいいと思います。以前は古楽講習会ということで、どこかの出版社とか楽器会社がスポンサーになり何回か開催された例はいくつかありましたが、いずれもせいぜい数回(つまり数年)程度しか続いていません。この名古屋バロック協会のセミナーがもう何年続いているかは、数えたことがないので正確には言えませんが、20年以上は続いていることは確実です。
スポンサーがないから続いているとも言えますが、その陰にこのセミナーを支えている何人かのスタッフの方たちがいることを忘れてはいけません。
来年もまた多くの方に集まって頂き、古楽の楽しみを味わっていただけたらと思います。

サマーセミナー(3)

2007年08月16日 11時02分35秒 | 音楽系
セミナーの2日目の夜は講師コンサートなので、到着一日目のよるは早速リハーサルが入ります。今年通奏低音を担当した曲は、オットテールの組曲変ロ長調、エマニュエル・バッハのソナタト長調、クヴァンツのソナタハ長調の3曲でした。弾きにくい調がはいってなかったのでよかったです。(笑)ま、そんなことは言っていてはいけないんですが、正直ホ短調とかロ短調の曲は開放弦が少ないので、疲れます。あ、今回は特別な調が入っていました。オットテールの変ロ長調組曲の第2ガヴォットが変ロ短調なんですよね。ヴァイスのロジー伯のトンボーと同じ調ですけど、どんなリュートにとっても大変弾きにくい調です。 ソロはヴァイスのへ長調ソナタから、プレリュード、アルマンド、クーラントを演奏しました。ログハウスの奏楽堂は古楽の演奏には最適で本当にきれいに響いていました。

サマーセミナー(2)

2007年08月15日 23時09分29秒 | 音楽系
通信環境はあったんですが、昼間は連日レッスンだし、夜は夜で宴会で、結局リアルタイム更新は1回しかできませんでしたね。
来るときは帰省ラッシュの渋滞に巻き込まれさらには郡上八幡盆踊り客の渋滞にも巻き込まれ散々でした。結局会場のペンション平川到着に何と7時間を要してしまいました。
私は雨男なのでこのセミナー中も大概は雨が降るんですが今回は全て快晴でした。よほど強力な晴れ男か晴れ女がいたんでしょうね。でもちょっと暑かったですが。高山の上宝で暑さを感じるということは、下界では猛暑だったようです。帰ってから新聞や録画してあったニュースなどを見てみると、なんかすごい暑さが続いていたんですね。

サマーセミナー(1)

2007年08月12日 12時13分15秒 | 音楽系
2日前の投稿で、しばらくお休みしますと書きましたが、ペンションにマックがありましたので、早速再開します。(笑)

名古屋バロック音楽協会というアマチュアのバロック音楽愛好団体が名古屋にあります。もう結構昔に設立されまして、今年の5月には設立30周年を迎え、記念コンサートを開きました。

同協会では毎年、高山市上宝のペンション平川でサマーセミナーを開催しています。これももうかなりの歴史がありまして、脈々と途絶えることがなく続いています。以前は各地のペンションを転々と移る流浪のセミナーでしたが、ここに居をすえてからは、もう10数年は経ったと思います。

このセミナーは、リコーダー、フラウト・トラヴェルソ、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュートのコースがあります。今回全体の参加者は34名で、リュートのコースは3名です。このペンション平川は、こういった音楽系のセミナーなどに最適なところで、何と「奏楽堂」と呼ばれるログハウス式の建物があります。これは天井も高く非常に綺麗な残響を持つ「ホール」で、講師演奏会とか終了演奏会はここで行われます。

そしてここの周りに人家はなく、24時間音だしオーケーという、ペンションとしては希有の存在です。もっとも24時間ずっと練習するという人はあまりいませんが・・・(笑)

テオルボ到着!(3)

2007年08月10日 10時37分36秒 | 音楽系
通関の書類はめでたく1時ちょっとすぎには記入完了し受理され、必要な経費を払いました。全部自分でやっただけに、さすがに安上がりでした。結構面倒ではありましたが・・・

通関の証明書類を持ってJALKASの荷物引き渡しセクションに行きまして、いよいよご対面です。テオルボは大きめのぷちぷちにぐるぐる巻きにされていました。このまま持っていくわけにはいかないので、無理を言ってぷちぷちは引き取ってもらうことに。普通はだめみたいですが、担当の方のご厚意に感謝します。早速ケースを開けて、子細にチェックし、無事届いたことを確認しました。めでたしめでたし。

家に帰ったのは6時を過ぎていました。朝の8時前に家を出ましたので、10時間以上かかったわけです。早速部屋に冷房を入れて、涼しくしたところでケースから楽器を出しおもむろに調弦し、安定するまでの間にストラップを作ることにしました。作るといっても、テープ様に切ってあるなめし皮に切り込みを入れて、端を折り返して接着するだけですけどね。(笑)

完全に接着が完了するまでの間に食事を済ませて、いよいよ音出しです。多分モーリスは作ってから音をほとんど出していないはずなので、初音だしになるはずです。この最初の1時間程度の弾き込みは、もっとも楽器の生涯において音が変化する時間です。この記念すべき初期弾き込みに、ド・ヴィゼーのト長調の組曲を弾いてみました。指盤上の弦長75センチ、番外弦116センチのフレンチ・テオルボにはふさわしい曲です。

「初期弾き込み」は1時間どころか2時間以上弾いていましたが、本当にすばらしい楽器です。長い弦の持つ力強さとシングル弦の甘さを兼ね備えた期待通りの楽器でした。実は私はこの楽器をいろんな用途で使うことを考えています。ひとつは、当然Aチューニングのテオルボ。あとアーチ・リュート式にGチューニングにしてツアンボーニあたりを弾くことも考えています。ソロや通奏低音にいろいろ使いでがある楽器になると思います。来年の3月頃に、第6回目の「リュート音楽のひととき」のコンサートを計画しているんですが、この回はこの楽器できまりですね。

明日から高山で名古屋バロック音楽協会主催の夏期セミナーが開かれますので、このブログはしばらくお休みします。14日に再開します。

テオルボ到着!(2)

2007年08月09日 18時32分39秒 | 音楽系
JALKASさんからファクスで送って頂いた地図を頼りに、関空の貨物関連の建物に向かいます。空港は広いので、バスに乗って行きます。途中の経路は省略しますが、始めての人間にとっては結構わかりにくかって、やっとたどり着いたって感じでした。

JALKASさんのオフィスに行って、荷物に関する書類を貰い、案内してもらった通りに税関の建物に向かいます。ここで通関に必要な書類を書くわけですが、この書類は何もしらないシロウトではまず書けません。担当の方のガイドに従ってひとつひとつ書き進めていくって感じでした。三分の二くらい進んだところで、運悪く12時になり、1時間お昼休みになってしまいました。

担当の方は、「どこそこに食べるところがありますので、そこで食事をされるといいと思います」とおっしゃる。うーん、あと10分もあれば完了するのに!ということで、約1時間待たされるはめに。

テオルボ到着!(1)

2007年08月08日 12時06分35秒 | 音楽系
テオルボを取りに関空まで行ってきました。スイスの業者の関係で名古屋には送ることができず、はるばる関空まで取りに行くことになってしまいました。今までも何回かヨーロッパから楽器を送ってもらったことがありましたが、何も言わなくても自宅に直接配送されたりすることが多かったんですが、今回は関空にあるJALKASというところから、連絡がありました。

通関手続きを自分でするか業者に依頼するかを決めてくれとおっしゃる。教えて貰った業者さんに連絡を取って、手続きと配送をやってもらおうかと思って電話したんですが、担当の方がいなくて、料金のことはよくわからないとおっしゃる。うーむ、法外に高いといやだしなぁ。ええい、この際全部自分でやっちゃおうということで、関空まで出かけたわけです。

最初から言ってほしい・・・(3)

2007年08月07日 00時21分32秒 | 日々のこと
郵便為替による海外送金はもう30年以上前から何回も利用してきました。当時はそういうことをする人はすごく珍しかったようで、局の人に顔を覚えられてしまいました。実は当局からマークされていたのかも知れませんが。(笑)

今回もいつもと同じように書類を書きまして、窓口に提出しました。郵便為替は、レートもまずまずで手数料も安いのですが、本人に届くに若干時間がかかるのがたまにきず。というようなことを局の担当の方に言ったら、郵便局の口座から直接送れば、ずっと早く送金可能だとおっしゃる。

なんだ、最初からそう言ってくれたら、ってこっちが知らないのも悪いんでしょうけど。といういことでさっき記入した書類ではだめなので、口座送金用の書類を再作成。郵便局のシステムも民営化を控えて着実に進化しているようです。口座はすぐこの場で作れるということなので、たまたま持っていた三文判を銀行印にして新口座を作りました。その口座からフリブールのモーリスの口座に送るわけですが、さすが郵便局さんはチューリヒ経由なんてけちなことはおっしゃいません。その上手数料もわずか2500円でした。うーむ、やはり郵便局は侮れません。

ということで、いろいろありましたが、結果的には、円高局面で1フラン=99円(6月でのバーゼルにおける交換レートは105円でした)の好レート、2500円という低手数料で無事送金することができました。


最初から言ってほしい・・・(2)

2007年08月06日 01時48分08秒 | 日々のこと
結構待ちましたねぇ。15分どころか20分以上は待ってました。画面の右上のお姉さんと対話ができるようになっているんですが、こちらの希望を伝えましたら、ユーロは送れますが、スイスフランは送金できないとおっしゃる。えー、そうなんだぁ。だったら誰かもうちょっと早くいってくれたらいいのにぃ。

この待ち時間はいったい何だったんだろうと思いつつ、一番最初に行った受付に戻り、そのお姉さんにその旨伝えました。で、500円は安くならないけど、旧来の送り方で送ることに。書類をそこで頂きましたので、必要事項を記入しました。記入を終えて提出しまして、また10分くらい待ちました。

「あの、お客様の銀行(スイスのフリブールというフランス語圏にある街の銀行です)へは本行からは直接送金することができません。チューリヒの銀行に一旦送金し、そこからフリブールの銀行に送金するという形になりまして、その場合、当行における手数料とチューリヒの銀行における手数料が両方かかりまして・・・」

はいはい、最初からそう言っていただけるとうれしかったです。確か店に入ったときに、スイスの銀行に送金したいんですと伝えたはずなんですけどねぇ。(笑)ということで結局郵便局から送ることにしました。

最初から言ってほしい・・・(1)

2007年08月05日 12時02分49秒 | 日々のこと
先日テオルボの代金を送金に行ってきました。いつも海外に送金するときは郵便為替で送ることが多かったんですが、今回はモーリスの口座に直接送った方が、彼が早く確認できるだろうと考えたので、三菱東京UFJ銀行の桑名支店に出向きました。

店に入りその旨を伝えると、

「お客様、あちらの機械で送金した方がお安くなりますので、よろしかったらご案内いたします」
「ほー、いくら安くなるのですか」
「500円です」

即決定(笑)。話を聞いててっきり普通のキャッシュディスペンサーから送るんだろうと思っていましたら、専用の機械がありましてそのブース(入口に「のれん」がありました)みたいなところに入ってくださいと言われました。要するに、ディスプレイに映っているお姉さんと対話をしながら送金をする方式のようです。サラ金なんかでよくある方式なんでしょうね。

対話式ディスプレイを押していき、海外の口座に送金というような内容を押していきましたら、12人分待ちと出てきました。後ろで銀行のお姉さんが、15分くらい待っていてくださいとおっしゃるので、じっと待っていました。