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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ミー・ゴレンは赤、それとも黄色いのがお好き?

2007年09月07日 | バリ
 バリでの滞在中は、スーパーで買ってきたパンを部屋で食べる以外は完璧に外食である。正直、毎回外で食べるのは相当に面倒である。儀礼の調査などで、その場で儀礼食などがいただけるときは正直、これ幸いと思うのである。特にワヤン一座とおとずれる家の食事は、どこもたいへんにご馳走である。
 私のポリシーとして、屋台で食事を買うときは、8,000ルピア以内と決めている。要するに100円である。これ以上は贅沢の極みであるとして律している。さて私は麺類が好きなので、よく5,000ルピアのインドネシア風焼きそば、ミー・ゴレンを注文する。できるだけいろいろな屋台で注文する。たいがいどの店にも自慢の味付けがあって、どこかが違う。まず、イスラム系とそれ以外だと、豚肉を使わないので味付けそのものが大きく違うし、焼き系、蒸系、煮る系と焼きそばといっても多種多彩である。
 出来上がったときの色は二種類に分類できる。トマト・ケチャップを味付けに使用する赤系、使わないで麺の色がそのままの黄色系である。さて、インドネシア通の方々はどちらがお好きだろうか?私の友人で日本人バリ・ガムランの重鎮の一人、「食通」のT氏はともかく赤でなければダメである。赤こそがミー・ゴレンであり、赤でないと怒りだす。かつて、あのバリ・ハイヤットで朝食を食べながら、出された焼きそばが黄色いのに文句をいっていたのを鮮明に覚えている。
 このところ、T氏の愛する赤系の焼きそばが続いていた。特においしくないということもなく、私は何でも「おししく」いただくのである。さて数日前、久しぶりに黄色のミー・ゴレンに遭遇した。6軒目にしてはじめてである。もちろんデジカメに収めたが、久しぶりに食べた「ふつう」の焼きそばはやはり旨かった。だんだんおじさんになってくると、「ふつう」に魅力を感じてしまうのだろうか?しかし、焼きそばにトマト・ケチャップを入れるなんてわざは、インドネシアと沖縄くらいしかできないのではなかろうか?ちなみに、沖縄に勤める大学のそばについ最近まであった食堂でヤキソバを注文するとおばさんにいつもこう聞かれたのだった。
「味付けは、ソース、醤油、それともケチャップ?」
 ちなみにケチャップで頼んだことがあったが、それはまるでバリのヤキソバであった。