Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ものすごい?出会い

2010年03月12日 | 家・わたくしごと
 昨晩のわが家のできごとだった。時間はだいたい午後23時30分。息子が寝る支度をして部屋から出てきた。ドアが開くと、部屋の中から「ベト7(べとしち)」が聞こえてきた。「ベト7」とは、ベートーヴェン交響曲第7番のこと。「のだめ」のドラマで使われたこともあり、かなり日本ではメジャーになった曲なのではないだろうか?
 しかし、私が「ベト7」を聞いたことが、「ものすごい出会い」のはずがない。クラシックおたく少年だった私はベト7なんて小学生から聞いているのである(サラリと書きながら、自慢するPの心のうちが見え隠れする)。それでは出会ったものとは何と何のか?
 息子がリビングに出てきたとき、私は高田渡の《生活の柄》をしんみりと聞いていたのだった。歌詞を読みながら、ほとんど歌の世界に没頭していたといっても過言ではない。そのとき突然ドアが開き、「ベト7」が流れた。その瞬間、「ベト7」と「生活の柄」が出会ったのだ。なんとすばらしい出会いではないか?まさに文化相対主義の境地である。1812年と1971年という異なった時代の、かつては異なる社会階層が聞いていた、異なった音楽文化が2010年に沖縄で出会う!こんなことは文章に書いて云々論じることじゃないのだが、とにかくぼくはまたもや「感動した!」。それにしても、高田渡を聞いていた私を見る息子の目が、少しばかり冷たかったのは気のせいだろうか?