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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

卒業式なのでスーツを

2010年03月18日 | 大学
 きょうは大学の卒業式である。ああ、嫌な日が来てしまった。なぜってスーツを着なくちゃならないからである。そりゃあ太ったからですよ。太ったから。

 昨年、春に作ったスーツを洋服ダンスから出して、カーテンレールに吊り下げて眺めた。ダークグレーにうすい縦縞が入ったなかなかおしゃれなスーツである。すると、昨年これを買った時の記憶がぼんやりとよみがえってきた。

 「ぼくは、太ったり、痩せたりするんです。そういうわけで、ちょうど今、痩せているときだから、大きめのスーツが欲しいんです」と私は若い男性の店員に言った。すると彼はこう言うのである。
 「今は、大きめのスーツなんて流行じゃありませんよ。体にフィットしたスーツを着るんです。それが今のスーツです」確か、そんな内容のことを、笑顔で言われた気がする。たぶん、ぼくは年甲斐もなく、「流行」と「今風」に惹かれたんだろう。結局はこの店員に勧められるままに、当時の体(といっても、まだ一年前である)にぴったり合ったスーツを作ったのだった。

 だから、憂鬱なのだ。今日という日が……。こわごわズボンをはいてみるが、案の定、ピチピチである。かみさんは「下着のラインも見えるわよ。」と楽しそうに笑っている。上着を着れば見えないでしょう? 「ジーパン持っていったらどう? ズボンが破れたときの替えに」とやさしいアドバイスまでしてくれる。

 ぼくは今、そのスーツを着てブログを書きながら、まさに今こそダイエットが必要なんだ、と確信する。そうしなければ、ぼくの体重は順調に増え続け、4月5日の入学式にはもうこのスーツを着られなくなってしまうから。でも卒業式のことを考えれば、あと二週間、早くダイエットすることに気づくべきだったのだ。