ケアは学際的なものであり、ある一方からの働きかけで実現するものではなく、そして様々な意味で、「点」で成されるものではないということを説いている。
引用
・家族や共同体の内部で行われていた「ケア」が外部化され、また独立の制度となっていく…これが「職業としてのケア」の成立ということにほかならない。(中略)バラバラになっていく「個人」という存在を、再び結び付け、あるいは支えるものとして「ケア」という仕事あるいは営みが生まれた…(p.26)
・ケアにあたっては、狭い分野や特定のモデルに閉じこもるのではなく、広くさまざまな領域を見わたし、それらを積極的にとり込み、また必要な調整、コーディネートをおこなっていくことが必要になる。それは対象となる人間自体がさまざまなニーズをもつ存在であり、ひとつの全体だからである。(p.54)
・「スピリチュアリティ」ということについて論ずるとき、それをたんに欧米の議論を輸入するようなかたちで考えるのではなく、日本的な、あるいは日本人にとってのスピリチュアリティとはどういうものか…(p.167)
この本を紹介して下さった方も言っていたが、10年前の書物であるにも関わらず、現在取りあげられている問題と何ら変わりはない。現在につながる形で、「多職種協働」「スピリチュアルケアのあり方」を模索し続けていいるのだと痛感した。
「スピリチュアル=宗教者の支援」と考えがちだが、仏教、キリスト教などがもつ精神についての教えを受け、多くの支援者が肩ひじ張らずに取り組めるようにと願う。
引用
・家族や共同体の内部で行われていた「ケア」が外部化され、また独立の制度となっていく…これが「職業としてのケア」の成立ということにほかならない。(中略)バラバラになっていく「個人」という存在を、再び結び付け、あるいは支えるものとして「ケア」という仕事あるいは営みが生まれた…(p.26)
・ケアにあたっては、狭い分野や特定のモデルに閉じこもるのではなく、広くさまざまな領域を見わたし、それらを積極的にとり込み、また必要な調整、コーディネートをおこなっていくことが必要になる。それは対象となる人間自体がさまざまなニーズをもつ存在であり、ひとつの全体だからである。(p.54)
・「スピリチュアリティ」ということについて論ずるとき、それをたんに欧米の議論を輸入するようなかたちで考えるのではなく、日本的な、あるいは日本人にとってのスピリチュアリティとはどういうものか…(p.167)
この本を紹介して下さった方も言っていたが、10年前の書物であるにも関わらず、現在取りあげられている問題と何ら変わりはない。現在につながる形で、「多職種協働」「スピリチュアルケアのあり方」を模索し続けていいるのだと痛感した。
「スピリチュアル=宗教者の支援」と考えがちだが、仏教、キリスト教などがもつ精神についての教えを受け、多くの支援者が肩ひじ張らずに取り組めるようにと願う。
ケア学―越境するケアへ (シリーズケアをひらく)広井 良典医学書院このアイテムの詳細を見る |