社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「医療・福祉の質が高まる生活支援記録法 F-SOAIP 多職種の実践を可視化する新しい経過記録」

2020-05-07 11:28:11 | 社会福祉学
どんな領域であっても、その実践内容を明確にするためには記録が重要となる。
しかし書き方がわからない、書き方が統一されていないために、他職種から理解されにくいといったことは、日常的に起こっている。
保育、介護、医療の場面を用いてその方法を説明しているため、初めて福祉の現場で仕事をする方にもわかりやすく、使いやすいと感じた。

引用⇒
・記録の意義
 1 記録は法的義務である
 2 記録により実践を証明できる
 3 記録は、利用者の生活・人生の証である
 4 記録は、データとして実践の分析に活用できる

・F-SOAIPで用いる6項目
  F Focus:焦点 ニーズ、気づきなど 
         *その場面を簡潔に示す
  S Subjective Data:主観的情報 利用者(キーパーソンを含む)の言葉 
  O Objective Data:客観的情報 観察や他職種から得られた情報
  A Assessment:アセスメント 支援者(記録者本人)の判断・解釈
  I  Intervention/Implementation:介入・実施 支援者(記録者本人)の対応 
                    *支援、声かけ、連絡調整、介護等
     P Plan:計画 当面の対応予定

😃 😃 
 記録は時間がなかったから書けなかった、という言葉を聞くことがある。
それは記録を書くことを業務の一環と認識していないから、発せられる言葉なのだろう。同時に、「何を書けばいいのかわからない」ということも含まれるんだと思う。
「介護事故に備えて、記録は徹底しておくように」とリスクに備えて書かせようとする管理者もいる。それは間違ってはいない。でも個人的には、上記の「記録は、利用者の生活・人生の証である」が一番しっくりくる。その人の人生の、きっとほんの一瞬にしかすぎない時間を共有できた。それを残しておくことが、専門職としてのモチベーションにもつながっている。

 
コメント
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