社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「介護・福祉の支援人材 養成開発論」福山和女・田中千代子/責任編集(2016)勁草書房

2018-01-21 08:35:46 | 社会福祉学
 特に介護の現場には、様々なキャリアを持つ人が転職してきている。専門学校や大学等のいわゆる養成学校での専門教育を受けて来なかった人たちをどのように育てていくのか?という疑問を解消するために、本書を手にとった。
実習生、新人、中堅等、多様な立場に対する指導(支援)を説明している。

引用
新人のための人材開発とは、専門職としての個人の満足を満たすためだけではなく、組織の使命を果たすためです。専門職は専門的知識・技術を発揮することによって、組織機能を果たしていくという構造であり、組織は、専門職が専門的知識・技術を発揮できるようにバックアップ体制を形成し稼働させることをめざしてマネジメントします。


 社会福祉士会のとある研修で、特養の施設長さんと話しをした。離職率が高く、施設長以下、管理職も夜勤をこなす時期が続く中で、「職員をソーシャルワークしなければ」と痛感したとのことである。
介護経験がなく、比較的思考が柔軟な10代~20代に専門的な教育を受けてきていない人たちに対し、社会的な評価が決して高いとは言い難い介護・福祉の理念やスキルを教えることは本当に大変である。
そのような中でも人材確保の中で、一人前の専門職者として育て上げるために、管理者は奮闘している。
「マネジメント」という言葉が介護の分野でも浸透し始めている。利用者に対してではなく、経営、人材育成についてである。
 どのような立場であっても、働きやすく、やりがいを感じられるようになって欲しい、としみじみと思う。


介護・福祉の支援人材養成開発論: 尊厳・自律・リーダーシップの原則
クリエーター情報なし
勁草書房
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