トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

キリアイ

2015-09-15 | 野鳥


干潟にキリアイがいた
錐(きり)を合わせて様な嘴と言う名前
黒くやや太めで先端がわずかに曲がっている嘴は錐のような感じがする

旅鳥で干潟 河口 水田などにいるシギ
地表面を覗き込むような格好で水辺を歩き回り 甲殻類 貝類 ゴカイ類などを採食する
雌雄同色で年齢に関係なく白い眉斑と頭側線がある
嘴は黒く基部は太め先端が下に曲がる
あまり数は多くなく出会えたらラッキー 体長16㎝

ミヤコドリ

2015-09-14 | 野鳥


水辺にミヤコドリが群れていた
古くからミヤコドリの名前はあるが 現代のミヤコドリを指している場合とユリカモメを指している場合があり判然としない
万葉集の大友家持の歌に出てくるのが都の川にいる鳥ということでミヤコドリの名がつけられた

船競う堀江の河の水際に 来いつつ鳴くは都鳥かも(万葉集 大伴家持)

旅鳥または冬鳥として全国に渡来して干潟などにいる
かっては少ない鳥だったが最近は増えたのか東京湾でもよく見る

ゴカイや甲殻類も食べるが特に2枚貝を好んで食べる
嘴も縦に扁平で2枚貝の隙間に差し込んでこじ開けるのに都合のよい形になっている
雌雄同色 体長45㎝

アサザ

2015-09-13 | 樹木 草花


池や沼などに生えるリンドウ科の多年草の水草
名前は朝に花が咲くからアサザとの説もあるが不明

地下茎は水底の泥の中を長く這い 太く長い茎を出す
葉は長い葉柄があり水面に浮かぶ
葉腋から果柄を数本出し黄色の花を水面に開く

花冠は3cmほどで5深裂し 縁は糸状に細かくさける
花は朝咲き昼にはもう閉じてしまう一日花 花期は7~9月

昔行った茨城県の霞ケ浦は大群生地として有名だが今も健在だろうか
絶滅危惧種

ノウタケ

2015-09-12 | キノコ


ノウタケは夏から秋にかけて樹下や植え込みなどの地上に発生する
中型から大型のキノコで10㎝位まで

成熟した胞子が普通のキノコのように露出せず 被膜に覆われているものが復菌類
成熟した胞子は丸いキノコの腹の中で放出の機会を待つ
雨に打たれて放出 草原を転がって放出 動物に食べられることで胞子分散する等

ノウタケは最初外皮は淡褐色で平滑だが やがて褐色になり表面は粒状又は亀甲状からシワが出来て脳状になりついには剥離して基本体のみになる
基本体は頭部内で 幼時白いハンペン状からやがて黄色の液を分泌し 褐色綿屑状となって胞子を飛散する

幼菌は汁の実などにして食べられる

ツマグロヒョウモン蛹

2015-09-11 | 虫類


先日(8月27日)にツマグロヒョウモンの幼虫をアップしたら 今度は蛹に出会った

茎にぶら下がっている蛹は下のほうにキラキラした金色の棘が10個ある
あまり綺麗なので思わずつまんだら 体を捩って激しく抵抗した
チョウの蛹に触ったのは初めてでビックリ
なんとなく蛹と言うのは 蚕みたいに繭に包まれてじっとしているものと先入観があった
考えてみれば繭を作らない蝶も沢山いて随分見て来たのに不明であった

さて この金色の棘は薄いガラスの膜が幾重にも重なっているもので 光が当たると金色や銀色に輝く
言ってみれば虹色に光るシャボン玉みたいなもの

マダラチョウ類の蛹は金色銀色に光って目立つ
この蛹には毒があるので目立つように派手な色で捕食者を牽制している
ツマグロヒョウモンには毒はないので擬態しているのかどうか・・
蛹になって1週間~10日ほどで 金色はメスになり銀色はオスになる



チョウトンボ

2015-09-10 | 虫類


トンボらしくない幅の広い翅 特に後翅の幅が広い
翅が虹色に光るので目立つ
この目立つ翅をゆっくり動かしチョウのように飛ぶ その姿と形からチョウトンボという

平地~丘陵地の挺水植物の茂る池沼などに生息する
幼虫(やご)は水中の小動物 成虫は虫が食べ物
6~9月頃まで出現し 体長35㎜くらい
交尾は飛びながら短く行い その後メスは単独で打水産卵をする

見ているとトンボの止まり方は2種類あり オニヤンマのように枝にぶら下がるタイプとこのチョウトンボのように枝の上に止まるタイプがある

アキノタムラソウ

2015-09-09 | 樹木 草花


秋らしい花が目に付くようになってきた

アキノタムラソウは山野の道端などに普通に見られる50㎝以下位のシソ科の多年草
葉は対生し3~7個の小葉からなる奇数羽状複葉
茎の上部に長さ20㎝程の花穂を出し 1㎝程の花を付ける

花は青紫色の唇形花で数段輪生する 夏期は7~11月
花冠の外側には白い毛が多い
葯の下の花糸の様に見えるのは葯隔で退化した葯は下唇に隠れている
葯ははじめ上唇に沿って伸びるが 花粉を出し終わるとうなだれたり横を向く
雄しべが花粉を出し終わってから 雌しべの2裂した柱頭が開いて 他の花の花粉を受け入れる
雄しべ先熟で自家受粉しないようにしている

タムラソウ(田村草)の意味は不明だが仲間に ハルノタムラソウ(4~6月) ナツノタムラソウ(6~8月)があり キク科のタムラソウ(アザミに似た花)とは無関係

アキカラマツ

2015-09-08 | 樹木 草花


今日は24節気の白露
秋が本格的に到来し 大気が冷えてきて草花に朝露が付くようになるころ
夏の連日続いた猛暑がやっと収まったと思ったら 連日雨又雨・日照不足
とどめに今夜から明日にかけては台風来襲とか

夏から初秋にかけて楚々とした色でありながらよく目立つアキカラマツが咲いていた
山野の向陽地に生える 高さ1ⅿほどのキンポウゲ科の多年草
円錐状の花序に淡黄白色の花を多数つける
花は1㎝弱で花弁はなく萼片3~4個で早くに落ちる(早落性)
雄しべは多数あり葯は2㎜と大きく淡黄色 雌しべも多数ある
花期は7~9月

カマキリ眼

2015-09-07 | 虫類


カマキリとしっかり目を合わせて睨みあった
少し動いて上から下から横から見てもカマキリの黒目はしっかりと追いかけてくる
カマキリの意思で瞳を動かしているのではないので この黒い点を「偽瞳孔」と言う

カマキリの大きな眼を複眼と言う
複眼は小さな個眼の集まりで 小さなものを見るより動きをとらえるのに適している
こちらの目と平行になった個眼の奥にある黒い色素が見えるので どこへ目を動かしても偽瞳孔が追いかけてくるように見える

カマキリの名は獲物を捕まえるのに適した カマのような前脚から来た
獲物を追いかけることはなく 待ち伏せ型の狩りをして虫などを食べる

アオサギとウシガエル

2015-09-06 | 野鳥
  

サギ類では最大級のアオサギが 日本のカエルでは最大のウシガエルを捕らえた

ウシガエルは体長(頭胴長)18cmほどで 後肢は長く体長の1.5倍くらいは有りそう
そんな大きな獲物を捕まえてしまって 戸惑っているかと思いきや 水に3回ほど浸けて洗うようなことをした後 バックりと飲み込んでしまった 長い首がしばらくは太く見えた

ウシガエルの原産地は北アメリカ東部
戦後の日本で食糧不足を補うため持ってこられ放された
今や特定外来生物に指定され飼育 販売 移動 輸入 放逐は禁止されている
貪食な捕食者で 甲虫を主とした昆虫類やザリガニ 他のカエル 水鳥類の雛 ネズミなど多様な動物を食べる

アオサギ:背が青灰色であることによる名前
九州以北に留鳥として分布している
水辺で主に魚のほか カエルや昆虫 時にはネズミや鳥の雛なども 嘴で挟み又は突き刺してとる
雌雄同色 足は黄褐色だが婚姻色では赤くなる 大きさ93㎝

ミユビシギ

2015-09-05 | 野鳥


シギやチドリが南へ向かう渡りの真っ盛り

ミユビシギは足の指が3本のシギ
渡りの時期には群れになって 波打ち際で走り回って貝類や甲殻類などを取る
波が寄せて来ると転がるように陸側に走り 波が引くときは波とともに海側に走って採食する
その姿が可愛くて見飽きない

旅鳥または冬鳥
雌雄同色 大きさは19cm
夏羽では赤褐色で黒斑も顕著 この時期には白っぽい冬羽に変わりつつある

カイツブリ親子

2015-09-04 | 野鳥


池でカイツブリの親子が仲良く居た
と言っても親は潜り 出て来たところを子が近寄るとまた潜り 独り立ちを促しているのか 餌をあげる様子は全く無し

留鳥 東北以北や雪国では漂鳥
夏羽では頬から首にかけて赤褐色で雌雄同色
カイツブリの仲間では一番小さく26cmで尾羽はほとんどない
公園の池でキュリリリリーとディスプレイの声をよく聞く 雄雌で鳴き交わすこともある

足の指夫々に小さな水かきが付いていて(弁足という)潜水が得意で小魚や水生昆虫などを捕らえて食べる
水草の葉や茎で浮き巣を作り子育てする
幼鳥は顔から首に黒い縞模様がある

オニユリ

2015-09-03 | 樹木 草花


オニユリは粗大なユリの意味かと思われる
高さ1~2mの茎の上部に 10cmほどの花を横向きか下向きにつける

6個の花被片は強く反り返り 濃黄赤色で濃い斑点がある
葉の基部には黒紫色のむかごが出来る
むかごを付けるユリは日本ではオニユリだけ
ほとんどが3倍体で結実せず むかごが地面に落ちて増える

日本に分布するオニユリは古い時代に鱗茎を食用にするため渡来したものらしい
ユリの仲間の鱗茎は毎年鱗片を増やし 肥大成長してゆく
鱗片は葉が多肉化したものででんぷん質に富む
オニユリ コオニユリ ヤマユリなど古くから食用にされているものが多い

コミカンソウ

2015-09-02 | 樹木 草花


果実を小さなミカンに見立ててコミカンソウ
トウダイグサ科の高さ10cmほどになる道端や畑に生える1年草

茎は赤みを帯び多くの横枝を出す
枝の両側に葉が規則正しく互生しており 羽状複葉のように見える
葉は1cmほどで 7~10月頃葉腋に小さな花が咲く 上部の葉腋に雄花 下部に雌花が咲く
雌花の子房は球形で 表面に隆起したシワがあり 果になっても残る
枝をひっくり返したら実がびっしりと付いていた
果は2.5mmと小さい

ヤブカンゾウ

2015-09-01 | 樹木 草花


人里の近くに多く道端や土手 林の縁に咲くユリ科の多年草
ユリ属の花に似て大型で美しいがこちらはワスレナグサ属(Hemerocallis)
ヘメロカリスは一日美しいという意味
ワスレナグサ属は 蕾を調理して食べると心配事を全て忘れるほど美味しい
又は美しい花を見ていると憂さを忘れるから名付けたとも言われる
カンゾウ(萱草)は中国名を日本語読みしたもの

蕾を熱湯で湯がいて天日干ししたものが「金針菜」で食用や利尿消炎に効果ある
花と若葉は食用 特に春先の若葉を根元から採り 基部の2~3cmの白い部分を生のまま酢味噌で食べるととても美味しい・・まだ食べたことがないけど・・

有史以前に中国から帰化した
根は所々紡錘状に膨らむ
7~8月が花期で8cmほどの橙赤色の花を数個付ける
花は八重咲きでオシベとメシベが花弁状になっている
画像では完全に花弁化していないオシベも見える
八重咲きになってしまっているので結実はしない