トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

大菊

2015-11-15 | 樹木 草花


降り続いた雨も上がって良い天気になった
新宿御苑の菊花壇展へ行ってきた

どれも見事だったが中でも驚いたのはこの「裾野の輝」と銘がある大菊
一本の株から610輪もの花を付けている
しかもそのすべてが綺麗に並んでおり 一斉に咲き誇っている
伝統美とは言え どういう技なのか暫し見とれた

ボタンクサギ

2015-11-14 | 樹木 草花


傍によると臭気が漂う
花は可愛く素敵なのに近づくのはちょっと敬遠気味になる

クマツヅラ科クサギ属の低木
亜熱帯では常緑 温帯では落葉する
高さ1ⅿほどの枝の先に10㎝程の半球状の花序を付ける
淡紅紫色の小さな花が集まっている
中国原産 中国名は臭牡丹

キクイタダキ

2015-11-13 | 野鳥


マツの中をキクイタダキが忙し気に飛び回っていた
頭頂の黄色が目立つのを菊の花に見立てた

留鳥または漂鳥
針葉樹が好きな鳥で 山地から高山の針葉樹林で繁殖し 冬は低山のマツやスギの林にやってくる
都心でも時折みられる
繁殖期には 菊の花模様(頭の冠羽)を大きく広げ 縄張りの主張や メスへのディスプレイをする

針葉樹林の梢をせわしなく動き回り 昆虫類クモ類などを採食する
水浴びをする時などを除いて地上に降りることなく 周年樹上で生活する
雌雄ほぼ同色 オスには頭央部の黄色に 隠れるように赤い頭央線があるが見えにくい

大きさは10㎝ 体重5gと日本では最小の鳥
以前はウグイス科だったが今はキクイタダキ科の鳥

マエグロシラオビアカガネヨトウ

2015-11-12 | 虫類


都心の公園の林の中で白い色が目立つ複雑な模様の蛾がいた
マエグロシラオビアカガネヨトウという ヤガ科ヨトウ亜科の蛾
前のほうが黒くて白い帯があり銅色(アカガネ色)という体の色を順に名前にしたのだろうか

本州から屋久島まで分布している
成虫は5~11月頃まで出現する 大きさは3㎝ほどだった
幼虫はシシガシラ クサイチゴ ミズヒキなどを食べる

仲間のヨトウガは幼虫が極めて多食性でイネ科以外のほとんどの植物を暴食し食害が激しくヨトウ虫と言って嫌われているが このマエグロ・・はそれほどではなさそう

アカネ

2015-11-11 | 樹木 草花


山野に普通にあるアカネ科のつる性多年草
茎は断面は四角で下向きの棘があり他の草などに引っかかる
葉は4輪輪生しているがそのうちの2個は托葉が大きくなったもの
花は黄緑色で葉腋から出た集散花序に付き 直径4㎜程の小さく可愛い花

アカネの根は太くヒゲ上で黄赤色だが乾くと赤紫色になる
乾燥させた根を臼でつき熱湯を加えて煮だした液で染めたのが茜染め
初めは鮮やかな色だが数年すると深みのある赤色になる
染める布や糸は媒染剤の灰汁に百数十回もつけ一年ほど寝かしてから本染にかかる
手間時間がかかるので今では秋田の鹿角市に伝わっているだけ
また根は利尿や止血などにも使う

ヒトヨタケ

2015-11-10 | キノコ


小型(8cm程)のキノコでヒトヨタケ(一夜茸)が出ていた
名前の通り短命なキノコ

幼時円錐形型で開いても低い円錐形 少し古くなると縁が反り返る
子実層托(子実層は胞子の作られる部分 子実層托は子実層のある部分でこのキノコの場合は傘の裏側)の色は白から灰色ついには黒くなり ヒダが液化して胞子を滴下する

春から秋にかけて畑地 公園 路傍の草地や朽ち木 腐植になどに発生する
腐生菌
食べられるがアルコールと共に食べると悪酔い症状になる
このキノコを食べた後1週間は影響が出る
アルコールから生じるアルデヒドの分解をこのキノコの含有するコプリンが阻害するため

アカスジキンカメムシ

2015-11-09 | 虫類


トウカエデの葉の上にアカスジキンカメムシの幼虫が10匹以上いた
幼虫で越冬するのでこのまま群れで越冬かもしれない
越冬後5月頃に成虫になる
落葉広葉樹 常緑広葉樹 針葉樹と生活範囲は広い
大きさは15mm位

成虫は金緑色の中に赤い帯の紋が入り綺麗なカメムシ「歩く宝石」とも言われる

ムラサキツバメ

2015-11-08 | 虫類


最近ちょくちょく見られるムラサキツバメ
ムラサキシジミに似ているがこちらは尾状突起がある
メスの翅表は紫青色で鮮やか オスは(写真)暗紫色

食草はマテバシイやシリブカガシなどブナ科
最近は公園や街路樹に多く植えられているため公園や人家周辺でも見られる
2000年代には東京近郷で 最近は都市部の公園でも出会う
越冬は成虫で行いマテバシイの葉表などで集団で行う

ツリフネソウ

2015-11-07 | 樹木 草花


ツリフネソウは細い花柄の先につり下がって咲く花の姿を 釣舟(吊るして使う釣り花生けの中で舟形をしたもの)に例えたものという

ツリフネソウ科のやや湿ってところに咲く一年草
花序は葉腋から斜上して紅紫色の花を数個付ける
花弁3個 萼片3個からなる
萼片3個も紅紫色で花弁の様に見え下の1個は大きく袋状になり先端は細長い距になってクルリと巻く
この部分に蜜が溜まる 花粉を運ぶマルハナバチはこの中まで潜り込む 花のサイズがこのハチにぴったりに出来ている

花の中は下の2個の花弁が大きく黄色の斑点がある
雄しべは5個で花糸は短く葯が合着して白い塊に見え 雌しべを包み込んでいる
雌しべは雄しべの奥にあり時間がたつと柱頭を伸ばす

果実は肉質の果 熟すとちょっとした刺激で果皮が弾けてくるくると巻き種を飛ばす
1m位は普通に飛ぶ
面白くてつい手で実を触ってしまう

ハクガン

2015-11-06 | 野鳥


荒川の河川敷にハクガンがやってきた
若鳥3羽がのんびりと草を食んでいた
その昔1900年代初頭までは東京湾にも多数飛来していたが 1930年以降は数年に1~2羽が見られるだけになった しかし最近は数十羽の群れが飛来し 新潟などへ行って間が良ければ何とか見られる
都内で見られるのは久し振りのことだろう

冬鳥で 内湾 湖沼 河川に居て昼は落穂やイネ科植物 水草類やその根を食べる
北極圏で繁殖し 北アメリカで冬越しをする
渡りの時に1日2000kmも飛んだという観察記録もある 日本にやってくる個体は少ない
雌雄同色で成鳥は全体が白い

若鳥は灰褐色の羽が混じっている
口を開いた写真が撮れた
鳥類は歯が無いと聞いているが 歯茎が変化したのだろうかぎざぎざの歯状になっていた

以前撮った成鳥の写真

ヒメクダマキモドキ

2015-11-05 | 虫類


栴檀の木の高い所にヒメクダマキモドキがウロウロしていた
腹を丸めて産卵しているようだったが様子がおかしかった
その時は気が付かなかったが写真を見ると足元に肉食のヨコヅナサシガメがいるのでそのせいかと思う

クツワムシやウマオイは鳴き声が機織りの紡車を巻く音に似ているので「管巻(くだまき)」と呼ばれていたが それらの虫に似ていて小型なので ヒメクダマキモドキという
ツユムシ科の何種類かいるクダマキモドキの仲間で この仲間では40㎜と小型

元は南方系の虫と言われていて分布を広げており 房総半島以西に分布している
樹上性で葉を食べている 8月~11月頃まで見られる
卵は木の枝などの樹皮の隙間に産む
卵で越冬する
鳴き声はオスは小さくジジ ジジ・・ メスはピチッ

ヒメクイナ

2015-11-04 | 野鳥


めずらしいヒメクイナが出た
旅鳥または冬鳥で都心周辺ではなかなか姿を見かけない

湖沼 池 湿地 水田 河川などにいる
朝夕には採食のために出て来ることがあるが 湿地のよく茂った草むらの中に居てなかなか見える所には出てこない
甲殻類 魚類などを採食する
雌雄同色で体長20cm

イヌセンボンタケ

2015-11-03 | キノコ


可愛いキノコが群生していた イヌセンボンタケだ

春から秋にかけて林内の倒木や切り株 その周辺の地上に群生して出てくる
傘は小型で径1㎝程 採り難いので食用にはされない

初めは白色卵形 のちに灰色釣り鐘型となる
成熟するとひだは黒紫色になり胞子が飛散して周りの傘を染める
肉は白く脆く極めて薄い
腐朽菌

キハラゴマダラヒトリ

2015-11-02 | 樹木 草花


窓ガラスに止まって部屋の中を覗かれている視線を感じた
キハラゴマダラヒトリが覗き込んでいた
ヒトリガ科の蛾で3㎝程有った大型の蛾

ヒトリガの仲間は翅が赤色 黄色 白色などで綺麗なものが多い
成虫は年2~3回発生し4月頃から現れる
幼虫はケムシ型でいろいろな植物を食べる
ほとんどの幼虫は長い毛で覆われていて その毛で繭を作り中で蛹になって越冬する

写真では見えないが腹の裏側が黄色で綺麗だ
腹の裏側が赤いのもいてアカハラゴマダラヒトリという

ヒメジュウジナガカメムシ

2015-11-01 | 虫類


今日から11月 霜月 霜が降りて間もなく冬を感じさせる頃

ガガイモの葉の上に綺麗な色のカメムシが群れていた
写真は上側にいるのが成虫で 下にいるのが幼虫

ヒメジュウジナガカメムシという(マダラ)ナガカメムシ科のカメムシ
体は橙赤色で前翅にX型の紋がある
このような赤と黒の模様は典型的な警戒色で 鳥などの天敵から身を守るのに効果がある
ガガイモなどガガイモ科が大好きでガガイモの有る所では街中でも見られる
出現時期は3~11月 成虫で越冬する

体長は8㎜ほどでジュウジナガカメムシ(10㎜ほどの大きさ)というそっくりな仲間がいる
背中の黒斑がヒメジュウジカメムシのほうが少し小さく 橙赤色が広く見える
又腹下面にある黒い筋斑がヒメジュウジナガカメムシでは途切れず一本筋になっている