
マツの中をキクイタダキが忙し気に飛び回っていた
頭頂の黄色が目立つのを菊の花に見立てた
留鳥または漂鳥
針葉樹が好きな鳥で 山地から高山の針葉樹林で繁殖し 冬は低山のマツやスギの林にやってくる
都心でも時折みられる
繁殖期には 菊の花模様(頭の冠羽)を大きく広げ 縄張りの主張や メスへのディスプレイをする
針葉樹林の梢をせわしなく動き回り 昆虫類クモ類などを採食する
水浴びをする時などを除いて地上に降りることなく 周年樹上で生活する
雌雄ほぼ同色 オスには頭央部の黄色に 隠れるように赤い頭央線があるが見えにくい
大きさは10㎝ 体重5gと日本では最小の鳥
以前はウグイス科だったが今はキクイタダキ科の鳥



ツリフネソウは細い花柄の先につり下がって咲く花の姿を 釣舟(吊るして使う釣り花生けの中で舟形をしたもの)に例えたものという
ツリフネソウ科のやや湿ってところに咲く一年草
花序は葉腋から斜上して紅紫色の花を数個付ける
花弁3個 萼片3個からなる
萼片3個も紅紫色で花弁の様に見え下の1個は大きく袋状になり先端は細長い距になってクルリと巻く
この部分に蜜が溜まる 花粉を運ぶマルハナバチはこの中まで潜り込む 花のサイズがこのハチにぴったりに出来ている
花の中は下の2個の花弁が大きく黄色の斑点がある
雄しべは5個で花糸は短く葯が合着して白い塊に見え 雌しべを包み込んでいる
雌しべは雄しべの奥にあり時間がたつと柱頭を伸ばす
果実は肉質の果 熟すとちょっとした刺激で果皮が弾けてくるくると巻き種を飛ばす
1m位は普通に飛ぶ
面白くてつい手で実を触ってしまう
ハクガン
2015-11-06 | 野鳥


荒川の河川敷にハクガンがやってきた
若鳥3羽がのんびりと草を食んでいた
その昔1900年代初頭までは東京湾にも多数飛来していたが 1930年以降は数年に1~2羽が見られるだけになった しかし最近は数十羽の群れが飛来し 新潟などへ行って間が良ければ何とか見られる
都内で見られるのは久し振りのことだろう
冬鳥で 内湾 湖沼 河川に居て昼は落穂やイネ科植物 水草類やその根を食べる
北極圏で繁殖し 北アメリカで冬越しをする
渡りの時に1日2000kmも飛んだという観察記録もある 日本にやってくる個体は少ない
雌雄同色で成鳥は全体が白い
若鳥は灰褐色の羽が混じっている
口を開いた写真が撮れた
鳥類は歯が無いと聞いているが 歯茎が変化したのだろうかぎざぎざの歯状になっていた
以前撮った成鳥の写真


栴檀の木の高い所にヒメクダマキモドキがウロウロしていた
腹を丸めて産卵しているようだったが様子がおかしかった
その時は気が付かなかったが写真を見ると足元に肉食のヨコヅナサシガメがいるのでそのせいかと思う
クツワムシやウマオイは鳴き声が機織りの紡車を巻く音に似ているので「管巻(くだまき)」と呼ばれていたが それらの虫に似ていて小型なので ヒメクダマキモドキという
ツユムシ科の何種類かいるクダマキモドキの仲間で この仲間では40㎜と小型
元は南方系の虫と言われていて分布を広げており 房総半島以西に分布している
樹上性で葉を食べている 8月~11月頃まで見られる
卵は木の枝などの樹皮の隙間に産む
卵で越冬する
鳴き声はオスは小さくジジ ジジ・・ メスはピチッ

今日から11月 霜月 霜が降りて間もなく冬を感じさせる頃
ガガイモの葉の上に綺麗な色のカメムシが群れていた
写真は上側にいるのが成虫で 下にいるのが幼虫
ヒメジュウジナガカメムシという(マダラ)ナガカメムシ科のカメムシ
体は橙赤色で前翅にX型の紋がある
このような赤と黒の模様は典型的な警戒色で 鳥などの天敵から身を守るのに効果がある
ガガイモなどガガイモ科が大好きでガガイモの有る所では街中でも見られる
出現時期は3~11月 成虫で越冬する
体長は8㎜ほどでジュウジナガカメムシ(10㎜ほどの大きさ)というそっくりな仲間がいる
背中の黒斑がヒメジュウジカメムシのほうが少し小さく 橙赤色が広く見える
又腹下面にある黒い筋斑がヒメジュウジナガカメムシでは途切れず一本筋になっている