トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

コムクドリ

2021-05-16 | 野鳥


コムクドリは小型のムクドリ類
江戸時代中期からそう呼ばれ知られていた

夏鳥
本州中部以北に渡来し、本州中部では山地の、本州北部や北海道では平地から山地の明るい林に住む
ムクドリよりはズッと樹上生活が多く、地上ではあまり採食しない
林内を移動して、昆虫類や木の実などを食べる
営巣は樹洞やキツツキの古巣を利用するが、人家や巣箱に営巣することもある
時にムクドリの群れに交じっていることもある

嘴と足は黒い
オスは頭部が淡いクリーム色、耳羽後方は茶色で品良く見える
メスは頭からの上面が灰褐色で、体下面は淡いクリーム色
大きさは19cm

トウネン

2021-05-15 | 野鳥



江戸時代にはトウネゴ(当年子)と呼ばれ、その年生まれの子の意味で体が小さいことを示した名前

旅鳥
渡来数は多く良く見られるが、春は4月中から5月、秋は7月終わりころから10月頃までと見られる時期が長い
干潟 砂浜や水田 湿地などに居る
群れで行動し、過っては大きな群れが見られたが最近は多くても数百羽の群れの事が多い
泥の上を歩き回り小さな甲殻類などを啄む

雌雄ほぼ同色
嘴はやや短く、黒色で比較的太い
足は黒く、夏羽では顔から首がが赤褐色になる
大きさは15cm、ほぼスズメ大でシギ類では最小の部類

チュウシャクシギ

2021-05-14 | 野鳥


チュウシャクシギが十数羽の群れで居た
嘴が下向きに湾曲している いわゆるシャクシギ類
大中小と3種類いて、それぞれ「大シャクシギ」「中シャクシギ」「小シャクシギ」の3種
シャクは柄杓(ひしゃく)の意味で、柄杓の柄のように長い嘴を意味している

旅鳥として全国に渡来する
干潟や磯 海岸の草地 水田などに居る
数羽で行動することもあるが、数十羽の群れで居ることが多い

海水域では砂や泥の穴に嘴を突っ込んで、主にカニを捕り他の獲物を捕ることは少ない
淡水域ではカエルやオタマジャクシ、草地などではバッタなど昆虫類を捕る
ピピピピピピピと7回笛を吹くように鳴くので、セブンホイッスルのあだ名もある

雌雄同色
下に曲がった嘴で、嘴の長さは頭の約2倍
黒褐色で明瞭な頭側線と首から胸には褐色の縦斑がある
大きさは42cm

シラン

2021-05-13 | 樹木 草花


野生のランはどれも定着させるのが難しいが、このシランは特異なランで、庭先でも簡単に根付いてくれる
紅紫色の綺麗な花を付けることから、紫蘭の名になった

ラン科の日当たりの良い湿った斜面などに生える多年草
多くは観賞用に栽培され、野生種は少ないという
地下の偽球茎は白色多肉の扁球型で横に並び、数珠つなぎのように連結して伸びている
茎は30~70cmほどになり、葉は披針形で先が尖り質が固い

花は4~5月に咲き、大型で紅紫色・・まだ見ていないが時に白色のものもあるそうだ
唇弁はくさび状倒卵形で、内面に5本の隆起線がある

君知るや 薬草園に紫蘭あり(虚子)
球茎の皮をはぎとり、茹でて日干しにしたものを煎じて飲むと、胃カタルなどで痛むときに効果がある

ヒレハリソウ

2021-05-12 | 樹木 草花


ヒレハリソウ(鰭玻璃草)は茎のヒレと白花の物を玻璃(水晶の事)に例えた名前・・別名コンフリー
その昔コンフリーの名で、この草の青汁療法が、万病に効くかのごとき宣伝されブームになったが、さほどの薬効がないと分かると今では路傍の雑草であちこちで見かける 確かコンフリーの後に紅茶キノコがブームになった

ムラサキ科の道端に生える多年草・栽培もされる
ヨーロッパ~小アジア原産で、日本には明治時代に、観賞用に輸入され、その後健康食品として栽培されたものが野生化した

茎は葉と共に硬い白毛があり、高さ30~100cm
葉は卵状披針形で葉の付け根は茎に流れる
6~8月に枝先に短い花穂をだし、先が5浅裂する紫色 淡紅色などの鐘形花を咲かせる

春、花のある時に根を採り、水洗いしたものを日干しにして煎じて飲むと、下痢止めに効く

カキドオシ

2021-05-11 | 樹木 草花


カキドオシ(垣通し)は花の後、茎がツル状になり垣根を通り抜けて伸びることから付いた名前
普通葉は緑色(右の写真)だが、白くなった葉や白い斑の入った葉が付いたものがあった
園芸種なのか、病気なのか?

シソ科の野原や道端に生える多年草
花の後茎がツル状に伸び、ツルの節から根を出して増える
葉は対生し、2cmほどの腎円形で鈍い鋸歯がある
4~5月、葉腋に2cmほどの淡紫色の唇形花を付ける

茎や葉を揉むとよい香りがする
花期の全草を採り陰干しにして煎じて飲むと、子供の疳の虫、虚弱体質に効き、糖尿病にもよい
別名カントリソウとも言う
柔らかい葉と花を採りテンプラにする、葉はスパゲティや肉料理のスパイスとして利用してもよい

マユミの花

2021-05-10 | 樹木 草花


枝が良くしない、弓をつくったのでマユミの名が付いた
秋になっての果実や紅葉も綺麗だが、この時期の花も可愛くて捨てがたい

ニシキギ科の丘陵から山地に生える落葉小高木 5m程になる
枝は鈍い4稜があり緑色で、冬には日の当たる側が紅紫色を帯びる
葉は対生で葉身は5~15cmの長楕円形 縁には細かい鋸歯がある

花は5~6月に咲く
本年枝の葉より下の芽鱗痕の脇から集散花序を出し、緑白色の小さな花を数個つける
花は1cmほどで、花弁4個 雄しべ4個がある
雄しべは緑色の花盤の上につく
雌しべの花柱は長短2タイプあり、写真は長いタイプのもので雄しべが短く花柱が長い このタイプの花は結実する
花柱が短いタイプでは雄しべが長い 普通結実しない

果実は蒴果
1cmほどの倒三角形で4個の稜があり、秋に淡紅色に熟す
熟すと4裂して橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す

仮種皮は油分を含み、鳥が良く食べる・・アルカロイドも含まれるので人食べると有毒という
若芽は山菜として利用できる・・苦みがあるので茹でてさらしてから、あえ物やてんぷらが美味しい


オオアマナ

2021-05-09 | 樹木 草花


オオアマナが群生していた
ユリ科のヨーロッパ原産の多年草
花卉として栽培されるが、時に逸出 野生化している

3cmほどの鱗茎から、長さ30cmほどの線形の葉を8枚前後出す
春から初夏にかけて高さ20cmほどの枝分かれする花茎を伸ばす
その先に3cmほどの白色の6弁花を穂状につける
花は陽を受けて開き、雄しべの花糸は平たい
花被片の外側は緑色で特徴的

ヨーロッパでは昔は鱗茎を食用にした

キンラン

2021-05-08 | 樹木 草花


ランの仲間で鮮やかな黄色い花を付けるのでキンラン(金襴)と言う

ラン科の山地や丘陵の林内に生える多年草
茎は高さ30~70cmほどになる
葉は互生し、10cmほどの広披針形で数脈があり、基部は茎を抱く

4~6月に茎頂に総状花序を出し、1cmほどの半開きの花を付ける
花は黄色で半開する
唇弁は3裂し、内側に黄褐色の隆起があり短い距がある

アマドコロ

2021-05-07 | 樹木 草花


黄白色の太い根茎がオニドコロ(サトイモ科)に似ていて、甘くて食用になることからアマドコロの名がある

ユリ科の山野の草地などに生える多年草
茎には稜があり、上半分は弓状に曲がる
葉は互生し、5~10cmの長楕円形~狭長楕円形でほとんど無柄

花は4~5月に咲く
葉腋に白い筒状の花が1~2個ずつ垂れ下がってつく
花は2cmほどで、先の方は緑色を帯びる
花被片は6個で、先端部を残して筒状に合着している
果実は液果で1cmの球形、秋には黒紫色に熟す

根茎は刻み、乾燥させて焼酎に付け込んで飲むと、滋養強壮、老化防止に効く
若芽、地下茎、花、共に甘みがある さっと茹でて、おひたし 各種あえ物、てんぷらなど美味しい

ソリハシシギ

2021-05-06 | 野鳥


長い嘴が上に反っているのが特徴のソリハシシギ

旅鳥
春よりも秋のほうが渡来数は多い・・渡りの行きと帰りでコースが違う?
干潟 河口 水田などに居る
汐の引いた干潟などで小走りに走り回り、特にカニを好んで捕り、他の甲殻類や昆虫類も捕る
嘴を泥に差し込んだり、表面を啄んだり、水中で左右に振ったり、と採餌法は変化に富む

雌雄同色
頭上から体の上面は褐色味のある灰色で、顔からの下面は白い
反った長い嘴、橙黄色で短い足
大きさ23cm

ミヤコドリ

2021-05-05 | 野鳥


万葉集の大伴家持の歌に出てくるのが、都の川にに居る鳥と言うことでミヤコドリの名が付けられ、そう呼ばれる様になった
*船競う堀江の河の水際に 来いつつ鳴くは都鳥かも*

冬鳥 東北地方以北では旅鳥 稀に越夏する
海岸の岩場 砂場 干潟などに居る
昔は迷鳥程度でほとんど見られなかったが、最近は東京湾でも普通に見られる
縦に扁平な特異な嘴で2枚貝を上手に開いて食べる カニやシャコ ゴカイなども食べる

雌雄同色
頭部 首 体の上面が黒く、下面は白く、白色は胸側に入り込む
赤色で長い嘴、足も赤く、体の色と共に特徴的
大きさは45cm

コアジサシ

2021-05-04 | 野鳥


コアジサシが群れで飛んでいた
アジサシはカモメ科のうちで、カモメ類以外の総称でいわゆるアジサシ類
魚類を捕るため空中から急降下して嘴から水中に突っ込み捕える様子は、刺すように見える
コアジサシは本州で繁殖する唯一のアジサシ類
日本版レッドリスト絶滅危惧2類

夏鳥 本州以南に渡来し、4月から9月まで見られる
海岸や大きな河川に居て、群れで行動することが多い
海岸、川原の砂地や礫地にコロニーを作って繁殖する
去年は葛西臨海公園で巣作り、産卵、抱卵をしたのだが、大雨に流され残念ながら失敗したと聞く

主に魚類を捕る
羽ばたきはゆっくりだが早い速度で飛び、停空飛行からダイビングをして採食する
オスはメスに求愛給餌を行い、コロニーでは外敵が近づくと共同して巣や雛を防衛(モビング)する

イヌセンボンタケ

2021-05-03 | キノコ


密集 群生 まさに千本はあるかも・と思わせるほど出ていたイヌセンボンタケ

春から秋にかけて広葉樹の朽ちた切り株や、その周辺の地上に発生する
1cm弱の極めて小さいキノコ
時には辺りを覆うほど、極めて多数発生することがある

傘は円錐形で長い溝線がある 色は白色又は灰白色
肉は白くて脆く極めて薄い
裏のヒダは幅広く疎で柄に上生する
柄は中心生で細長く、下方にやや太まり中空

食毒不明
小型で壊れやすく、採りにくいので食用にはされない

ケガワタケ

2021-05-02 | キノコ


春から秋にかけて、広葉樹の枯れ木に発生するキノコ 小~中型
傘表面は白色~クリーム色の下地に繊維状灰褐色~黒褐色の鱗片に密に覆われる
肉は薄いが強靭

裏側のひだは、垂生していて蜜になっている
初め白色で後にやや黄色くなる

縁は成熟すると鋸歯状になる
柄は中心生~偏心性