いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

世界遺産。 world heritage

2010-08-17 20:01:09 | 日記
 (1)北朝鮮の平壌近郊で土木工事中、5世紀ごろの大規模な高句麗(こうくり)壁画古墳
が発見された。「古代東アジアの壁画史などを考察する第一級の史料」(報道)だ。
 日本とは国交がない、まして拉致加害国の北朝鮮なので、国レベルでの文化交流は不可
能な訳だけど、日本の共同通信社の学術調査団と北朝鮮の考古学研究所との合同学術調
査で、壁画やその痕跡を確認した。(報道)

 朝鮮半島は高句麗時代の古墳群が多く現存すると推測され、すでに北朝鮮にも世界遺産
(world heritage)の登録古墳もある。独裁テロ国家、核兵器製造、拉致加害国、食糧不足と
世界から独善的に距離を置く北朝鮮が、久し振りに国外メディアの学術調査団を受け入れた
民間文化交流のニュースには、バーミヤンの古代仏像壁画を破壊した過激テロ集団とは違う
側面もみせた。

 こういう民間文化交流の「ルート」があるとすれば、大切にして、北朝鮮を取り巻く諸問題の
テーブル・アクト(debate)につなげていきたいものだ。

 (2)日本ではその遺跡(ruins)発掘事業で、6年間に29事業で補助金の不正受給が発覚
した。これは、いち特殊事業体の問題というものではなくて、当該事業推進の本質にかかわ
る不正問題だ。

 調査報告書作成にかかわる架空(不作成)請求の不正、人件費の水増し請求、対象外への
流用と不正も多岐で悪質に及ぶ。
 歴史の「史実」をひも解く学術調査にかかわる事業の「使命感(sense of mission)」は相当
高いと認識していただけに、求める「史実」の証拠、証明とは180度方向の違う不実、不正に
は驚くというよりは、あきれるばかりだ。

 監督する文化庁も、他の行政監督庁が陥っていた「書類上の確認」だけで事実を見過ごし
てきた、無責任な手抜き業務をやはり踏襲していた。
 このレベルでは、国民の投資(税金)に対する「重い責任、認識」の欠如が、未だに改善しよ
うとしない行政の不作為にあわわれる。
 現在、社会問題化している多くの行政不作為の「根」はまったく同じだ。もちろん、不正の当
事行為者に至っては、高い使命感の意義のカケラも見いだせない、お粗末さだ。

 遺跡発掘事業というのは、多くの作業者、協力者が必要で、また時間のかかる根気のいる
事業でもある。調査、その記録報告の有り様、方法も含めて、情報化社会の特性をも取り入れ
た情報化、効率的で透明性の高い事業化改善が求められる。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする