いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国民のための政治学。 politics for the nationality

2010-08-21 20:11:07 | 日記
(1)8月上旬の暦の上の立秋を迎えた頃は、夕方の風にもわずかに変化を感じたものだが、
亜熱帯気候の酷暑と突然の大雨は依然変わらない8月下旬。ただ語らない、陽に照らされ
た緑の草花が輝きを放って鮮やかだ。成長も早い。

 この暑さでコンビニも1年ぶりの好調をキープした。前年比較で、来客の使う単価は1.8%
減少したものの、売上げ高では0.5%増加して、増加に転じるのは14か月ぶりだ。
 デフレ経済と酷暑対策の現在社会のコラボ(collaboration)の結果がそのまま出たが、
さすがの酷暑もデフレ経済を改善させるまでのパワーはない。

 (2)政治の世界も、円高対策、普天間基地移設問題と正念場の熱い8月を過ごしている割
には、避暑地での各グループの研修会三昧で、真面目に政策勉強でもして効果的な政策実
行でも打出してくるならいざしらず、民主党では9月に控えた代表選目当ての駆け引きばか
りが目に着く。

 軽井沢で開催された前首相グループの研修会に、参院選敗北後、妙におとなしかった前幹
事長が堂々と参加して話題を集めた。あからさまな現内閣に対抗する勢力誇示が見栄見えで、
同研修会でも前幹事長の代表選擁立の声も聞かれた。前幹事長もまんざらでもない(報道)
態度だという。

 前幹事長は、今更、何をやりたいのだろうか。何をやれると思っているのだろうか。
 巨額の政治資金の使途、管理について、当時の会計責任者、秘書にまかせて本人は記実
不載を知らなかったという事件で、「言った、言わない」の証拠不在の世界に検察を引きづり
込んでの不起訴処分。しかし、未だに検察審査会の判断を待つものもあり、国民の80%が
前幹事長の不起訴処分には否定的だ。

 政治とカネの問題で、参院選を控えて当時の首相とともに引責辞任してからわずか2か月
余りの代表選擁立の騒ぎだ。
 前首相は、後任の政権に影響力を保持すべきではないと次回総選挙には出馬しない意向
(最近は、そうでもない議員継続の意向も示す)を示していただけに、今回研修会のスタンド
プレーには、相も変わらずの言行不一致のまま、反省もみられない。

 民主党は目指す政治理念が否定されたとは思わないが、政策実行の財源、マニフェスト
(公約)の後退と、政治姿勢の変化には失望させられる。そもそも、前首相は本格的政権交
代にあたって、国民目線で国民の立場に立った政治をスローガン(slogan)としていた。

 今回の研修会でのスタンドプレーは、あきらかに配慮を欠いたものだ。この上、代表選を
巡って国民の意思不在の党内対立を続けるなら、民主党の政治理念にかかわらず政治基盤
を損なうものとなるだろう。
 現首相も内閣も、本格的な政権交代の原点に回帰して、国民の心の「有りどころ」を確認
した政治姿勢でリ・スタートすることが必要だ。政治理念はもちろん、政治姿勢、党内情勢が
1年で変わっては「政治人格」が疑われる。

 前幹事長は、かねてから国民の意思とはかかわらず党内での勢力実力を背景とした政治
運営が信条だった。党内最大勢力(150人)を擁し、国民無視もはなはだしい。
 前幹事長は9月の代表選出馬意向で、国民の意思と「対峙」した政治姿勢を表明した。
議員個人の「野望政治(intrigue politics)」が、今は国民の届かないところでスパイラル
(spiral)している。

 世論調査の数字が、何か思惑をもって捉えられていることを批判する声も聞くが、そうは思
わない。
 野望政治に対抗するのは、「世論の意思」と選挙での「国民の意思」だ。国民のための政
治学(politics for the nationality)だ。 

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