いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ヘリコプターの安全神話。 safety legend of helicopter

2010-08-20 20:08:29 | 日記
 ヘリコプター(helicopter)の墜落事故が続く。航空機も含めて、不思議と(実は不思議
でもなく、共通理由があるのかもしれないが)事故が続く年がある。機体の耐用年数、老朽
化、管理上、技術上の問題が、ある年に集中して事故を招くことがあってはもちろんならな
いが、安全神話(safety legend)が不思議だ。

 飛行体は、本来は機能設計上、安全性の高い乗り物だ。だから毎日、頻繁に空中を移動
している。ただし、「間違っても安全(fail safe)」とはいかない飛行の安全神話、安全基準が
問題だ。

 山岳救助に向かったヘリコプターは、ひとつは救助専用のヘリコプターではなく技術上の
問題があったのかもしれないし、また奥深い山間の救難地域では、静止してできるだけ現
場近くまで下降して現場状況を確認する非常事態の行動で、危険性は当然高まる。

 事故調査による、原因究明による高い安全性の確認が欠かせない。ヘリコプターは機動
性も高く、早く現場に急行ができて静止も可能で、低空飛行も可能で利用価値は高い。
 安全基準、条件に則して飛行すれば、安全で利用価値の高い飛行体ではあるが、気象条
件や地形に影響されて安全、安定性を欠くことがある。

 今度は、海上保安本部のヘリコプターが高速の海上飛行中に送電線に接触して墜落した。
送電線接触事故は、90年代に5件、2000年代に4件(データ)発生している。送電線は広
い海、深い山では視界認識がむづかしい。送電線の安全認識方法の対応と操縦技術上の
改善が急務だ。

 その後、公務飛行中に海上の巡視艇に乗った司法修習生へのデモ飛行を2回実施して、
そのため低空飛行を実施していたことがわかった。事故当日は、この事実を公表していなか
った。事故の解明は、安全性、事故防止には欠かせない重大要件である。
 事故の解明につながる事故状況を一部公表していなかったことは、安全認識に対する管理
上の問題がある。
 事故が続くことには、偶然性、不思議はなく、そこに潜む「問題性」について飛行の安全神
話、安全基準のために徹底究明が求られる。

 地上との距離、時間が短いこともあるが、非常事態時の回避、脱出方法について、多様な
研究開発があってもいい。地上との距離、時間は短いが非常時に搭乗者を機上に噴出させる
装置装備とか、飛行中の危機管理の研究開発は聞かれない。

 飛行体はいつも落下との因果も背負う。「間違っても安全(fail safe)」対応はあって越した
ことはない。ヘリコプターの利用価値と搭乗者の安全の共存という、安全神話だ。

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