いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

大阪が正気に戻って。 as osaka come round

2015-11-24 19:57:20 | 日記
 (1)「大阪の意思」もよくわからない。5月の橋下市長が主導した「大阪都構想」の住民投票では小差ではあったが「否定」した大阪市民が、22日投開票の大阪市長選で今度は再び大阪都構想(橋下さんのいうバージョンアップらしいが)を選挙政策に掲げた大阪維新の会の橋下さんの後継者である新人候補を、自民党が総力をあげて推薦、支援した候補者に20万票近い大差をつけて圧勝させる選択を示した。

 同時に実施された大阪府知事選でも同じ大阪維新の会の現職が自民党が推薦支援する候補者に100万票近い大差をつけて圧勝した。

 (2)大阪維新の会候補者のダブル選圧勝で「結果」として5月の住民投票で否決され今回再び同候補2名が選挙公約とした大阪都構想が「支持」されたことになり、通常では考えられない、理解できない選択判断ということになる。

 橋下市長が大阪都構想を住民投票に持ち込んで決着をはかろうとした条件に『戦略(strategy)』の間違いがあったと書いたが、それは将来直接利害関係にある若者の意見を広く聞く必要があり、住民投票の対象を条例で18才まで引き下げて実施すべきことであった。

 (3)5月の住民投票は小差で否決されたが、18才まで引き下げられた投票ではどうなったか。同住民投票では「大阪市」の名前が消えることに抵抗感が強かったといわれており、制度改革よりは投票率の高かった高年令者の「大阪人情」愛が強かったことをうかがわせていた。

 それからわずか6か月後のダブル選挙で一旦は否決した同じ政策を掲げる陣営を今度は圧勝させるという真逆の結果を導き出した矛盾(contradiction)はどこからきたのか。

 (4)敗れたダブル選候補者はいづれも自民党が推薦し民主、共産党が支援するというこちらも主義、理念、政策を度外視して、あからさまに大阪維新の会、橋下体制に対抗し「つぶす」選挙共闘戦略に対して、東京アレルギーの「大阪ど根性」が住民投票結果、同選挙度外視で大阪維新の会のダブル選2候補を支持した構図というのが適当な見方だろう。

 (5)今回の大阪ダブル選挙は選挙であって、選挙でない、東京対大阪の都市対抗心が火をつけた意地の張り合いの結果だ。一極集中で政治、経済、社会で巨大なコスモポリタン化する東京に対して、特に経済、社会で後退が顕著な大阪が選挙ほったらかしで
せめて意地をみせたというところだ。

 (6)さ、それで大阪人が気を取り直してみて、正気に戻って(as osaka come round)みてこれから大阪をどうするかだ。大阪維新の会はダブル選圧勝を受けて大阪都構想は支持されたと再び統治機構改革を進めるだろう。

 大阪都構想が目指す二重行政の解消、財政効率化は国民の世論調査でも支持は高い。追い詰められたのは正気を逸してダブル選挙を東京対抗心闘争にして矛盾した選択をしてしまった大阪府民、市民だ。
 
 (7)そして、こちらは地方自治体首長の選挙に中央集権の自民、民主、共産党がしゃしゃり出た選挙『戦略』の間違いであった。

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