いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

新時代デザインの今年。 this year designed a new era

2017-12-02 19:49:52 | 日記
 (1)恒例の今年の新語、流行語大賞(現代用語の基礎知識選)が発表された。一言で言うとインパクトのないパッとしない(一言でないが)ものだ。1位が「インスタ映え」、若い人ならばいざ知らず(いやよく知っている)老若男女共通の興味、関心というわけでもなく、幅広く何にでも使われる「言葉」でもなく、「インスタ映え」しない(そう言いながらちゃっかり使っている)ものだ。

 2位が「忖度」、国会審議で使われて読み方(そんたく)、意味(前もって配慮する)を知った人も多いだろうが、これなら「総理のご意向」の方がインパクトはあった。

 (2)その他ベストテンを飾ったものは「35億」、「Jアラート」、「ひふみん」など、どれも広がりのない国民に広く浸透した感のないスケール感の小さいものばかりだった。

 7位に入った「フェイクニュース」が唯一今年を象徴するインパクトのある「言葉」だった。ランクインしなかった「総理のご意向」とともに安倍首相とトランプ大統領の強い友情から1位でもよかったのではないのか。

 (3)今年は天皇の退位問題が具体的に動き出して特例法が制定され、昨日の皇室会議で19年4月30日天皇退位、5月1日新天皇即位、改元が事実上決定した(閣議で正式決定)。

 この流れと安倍首相の森友、加計学園疑惑で終始した1年だった。天皇の退位、新天皇の即位、改元の話題は、あたらしい時代を迎える年末、新年のような特別な神聖な気分、感慨を与えた。

 (4)安倍首相の関わる森友、加計学園疑惑は、かゆいところに手が届かないまどろっこしさが残り、誰が(安倍首相ほか一部の人以外)考えてもおかしいと思える、9億円の国有地が1億円に値引きされて払い下げられる、政府の経済特区事業で安倍首相の親友が経営する学園の新学部が条件が揃わない中で決定されるということ(安倍首相のご意向があったのではないのか)がまかり通る1年だった。

 (5)これを今年社会を覆った重い停滞感の1年だったと評価する意見もあり、それが冒頭のインパクトのないパッとしない今年の新語、流行語大賞にあらわれているのではないのかと思う。

 これを安倍首相は9月末の臨時国会冒頭、解散総選挙に打って出て結果として自民党は大勝して清算して、その後は安倍首相は自分の政権で今回最も高い支持、議席を得たとひとり自画自賛している。自民党大勝に貢献したとされる希望の党の当時小池代表(都知事)の「排除の論理」も冒頭のベストテンに入ってもよかった。

 (6)今年はヨーロッパで40年にガソリン車の販売停止の発表があり、EV、自動運転車の開発も進み、日本の社会、銀行業界もAI導入、スマホ決裁、デジタル通貨化が進み、新時代到来のデザイン(this year designed a new era)が現実のものとして描かれた。

 その中で日本を代表する企業群の長年にわたる安全データ不正、不正商品出荷供給、無資格検査横行が次々と発覚したのは、新時代のデザインに不安をのぞかせた。

 

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