いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

相撲協会最高機構改革。 innovation of supreme ‘sumo’ organization

2017-12-21 20:24:44 | 日記
 (1)今回の元横綱日馬富士の暴力事件の推移をみていると、大相撲の組織機構改革が必要だと感じた人は多いだろう。大相撲の組織をたばねる日本相撲協会の理事長が暴力事件にかかわった力士、所属する親方から事情を聞くために呼び出すこともできない(呼び出しに応じない)とは、どういう組織なのかとあきれるばかりだ。

 通常の組織ならトップ理事長権限で強制執行でも調査解明を進めるべき事態で、まったくもどかしさがある。

 (2)スポーツの世界は実力主義、現場主義で代表組織体よりは現場組織(単組)の方に力があるのは共通しているが、それは技術、技量、能力に直接かかわるスポーツ実務の範囲内のことであって、たばねる理念、規範、規律、反社会行為、事件となれば代表組織体が社会的信頼に応えるために理念、規範、規律にもとづいて対応、対策、解明、解決するのは組織構造力学として当然の成り行き、行為といえる。

 同協会理事長の事情聴取に力士、親方がまったく応じない中で、相撲協会もただ対応できない、打つ手がないとして手をこまねいている姿は組織力学として異常な事態だ。

 (3)日本相撲協会は横綱、大関昇進や意見、処分を協会に勧告することができる横綱審議委員会を設けている。いわゆる外部委員による第三者委員会であり、制度上は民主的な監査機関能力を備えているようだが、、勧告、監査機関としての横綱審議委員会(第三者機関)の力が大きすぎて本来の大相撲をたばねる代表機関の日本相撲協会としての統治、統率能力が発揮できないという組織制度問題を抱えている。

 国会や企業でも重要問題が起きれば利害当事者ではなく外部委員による第三者委員会の設置で公平、公正な判断、処理を委ねるということはあるが、大相撲の第三者委員会は常設であり勧告、意見と言いながら横綱、大関昇進、意見、処分と絶大な権限を有する支配体制になっている。

 (4)日本相撲協会の自主性、自律性、自助能力を損なっている、組織力学としては不合理性(unreasonableness)がみられる。日本の伝統文化としての国技の大相撲の現場をたばねる代表組織体の日本相撲協会は、入場料、放映権収入などを収入源とした独立採算制の公益財団法人であり、国から税減免措置を受けているが助成はない。

 同じような日本放送協会(NHK)は、放送法にもとづく公共放送として契約受信料徴収のほか政府の助成、管轄(総務省)のもとに予算も国会審議で決められるという服従性がある。

 (5)日本相撲協会は最高組織機構改革(innovation of supreme ‘sumo’ organization)を行い、実態に合わせて名称を変更して(日本相撲最高機構財団など)出直すべきだ。

 横綱審議委員会は外部委員による第三者委員会としての助言、意見機関として権限を制限して、あくまで現日本相撲協会が全責任を担う意思決定機関として独立して大相撲を運営する最高組織機構改革を実現すべきだ。

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