サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

syrup16gを聴き始めた時の記憶を懐古する~「生活」の衝撃

2017-01-19 | お気に入りの楽曲








あれは2001年の冬・・・年数にするともう15年、今年ではもう16年前になってしまうんですね
初めて聴いたのも冬だし、好きになったのも(一発で好きになったので)当然冬だし、冬になるとやたら聴きたくなるバンドの一つです
この季節はsyrup16gとLOSTAGEとWALRUSみたいな、、、つまりはささくれだった轟音バンドのそういう曲をよく聴きたくなるみたいです。

syrup16gとの出会いは、NHKのラジオからでした
「ミュージックスクエア」という番組で「生活」がかかって、それが正真正銘シロップの音楽を初めて聴いた瞬間でした
イントロからザクザクと刻む気持ちの良いギター、小気味良いドラム、息のあったアンサンブル・・・と「あっ、これ自分の好きなヤツだ。」って感じた気がする

しかし、それよりも衝撃的だったのはその歌詞の内容です


君に存在価値はあるか
そしてその根拠とはなんだ
涙流してりゃ悲しいか
心なんて一生不安だ



この頃、自分は中学生だったんですが、友達が一人もいなくて、話の合う人間も誰もいなくて、
完全に孤立している・・・いつも休み時間は無理矢理寝てやり過ごすような奴でした
或いはただ一人で音楽を聴いてたり・・・
思春期の、
一番遊びたかったり誰かと思い出を作りたいような季節を
自分は全部孤独で塗りつぶしてしまったんで、
なんかこう、、、その頃から自身に対してとてつもない劣等感や他人と上手くコミュニケーションが取れない罪悪感、
あと変な話ですが“存在してはいけない人間”感を抱くようになってしまって。
好きな音楽の話も全部通じないし、
他人の趣味や話にも一切興味が持てないしで、
心のよりどころというか、そういうものを全部失くしてしまったような感覚で当時は生きてた気がします

今振り返ると、広い教室の中で、
自分一人だけが、
いつも自分一人でいる・・・
っていう、
そんな「事実」こそあの時の自分を最も苦しめてたんだと思います
多分、時折今もめちゃくちゃ苦しくはなるけれど、あの頃は流石に「孤独に慣れてる」とか言えるほど達観とかしてないですから(笑
全部の感覚を思い出す事は出来ないけれど、そんな自分にとって上記のフレーズはまるで金属バットのようにガツンと響いて、初めて聴いた瞬間に、
聴き終わった瞬間に「あ、このバンドのCD買おうかな~」って直で思ったのをよく覚えています
それがsyrup16gとの普遍的で劇的な出会いでしたね。

あとは、五十嵐さんの冷め切ったような声の力も大きかった
サウンドがまず格好良いし、歌詞もボーカルも特徴的だし、何より雰囲気が最高で。
今でもこのイントロを聴くと中学生の頃に戻れるなあ、と思えるくらいに自分にとっては大切な一曲です。


あの頃は、ネット通販とか浸透してないんでインディーズのCDはわざわざ直接取り寄せてもらってたんですよね(懐かしい・・・)
地元市原のレコード店、確か今は亡きイトーヨーカドーの(笑)レコ屋で
当時は普通に買えた「Free Throw」と一緒に「COPY」を購入した記憶があります
買った時すげーワクワクしたんですけど、
家まで待ち切れなくて、
その場でCDの封を開けて、CDプレイヤーに突っ込んで、
それを聴きながら帰った。。といういかにも中学生っぽい経験があります

また、冬のもう7時くらい(だったかな?)の空気と寒空に、syrup16gの音楽が感動するくらい似合っていて・・・
一曲目の「She was beautiful」の時点で既にシロップの作中観にズブズブだった気がします
この「COPY」ってアルバムは中学生の頃から未だに聴き続けているアルバムですが、
いつ聴いても、
何度聴いても、
その中学生の頃に“興奮しながら”聴いた原風景が蘇って来るんですよね
特に、最近のやたら寒い気候の中で聴いていると必ずと言っていいほど、自転車をこぎながら、坂道を登りながら、
「She was beautiful」を「この曲、美しくて素敵な曲だなあ。」と思いながら酔い痴れて帰った記憶を反芻させてしまうんですよね


なんか、そんな事を去年の12月あたりからしょっちゅう感じていたら、
改めてこの感情を記事にしたためて残しておきたいなあ、、、って気持ちにかられました
聴く度に中学生に戻れるアルバム・・・それってもう、ほぼ永遠に近いものですよね
ぶっちゃけて書くと、syrup16gの音楽っていうのは俺の血でしかなくて、
あの多感でセンチメンタルな時期を一緒に乗り越えてくれた、
何度も涙に暮れる自分に寄り添ってくれた、
文字通り“掛け替えのないもの”なんですよね
だから、syrup16gに対する想いは相当に深い方・・・だと思います
まあ、15~16年もずっと新譜買い続けて、ライブに行ってる時点でなんだかんだで大好きなのは明白ですよね(笑
武道館のステージが、本当に永遠に記憶に残るくらいに美しくて至上のステージだったので
その後の再結成に複雑な感情を抱いたのは事実ですけど(人それぞれだけどね)、
それでも、最近の俺は
「なんだかんだで“血”なんだよなあ・・・。」ってしみじみ感じてしまっている
それが事実であり本音ではあります。


今だって、「生活」で歌われてる事はよく分かるし、分かるっていうか、勝手に自分の歌にしちゃってるし
多分学生の頃は学生の頃で精神がアレだったんだろうけど、今は今の辛味があるんで、
そういう意味ではsyrup16gもTheピーズもある意味あの頃以上に「よく頷ける」音楽になって来ている感覚はある

生活は出来そう? という問い掛けに対しては、
未だに、
それはまだ なのである
あの頃から色々変わったけど、
それだけは何一つ変わらない事実・・・って、
それダメじゃん。って感じですが(爆笑)
無効の日はいまだに無効の日だし、
君待ちはずっと君待ちだし、
(I can't)Change the worldはもう笑えるくらいに(I can't)Change the worldだったりするんです。

「こんなこと、普通誰も歌わないでしょ。」って事をズバズバ歌ってくれる五十嵐さんの言葉とメロディ、
そしてバンドの強固なアンサンブルの数々は学生時代の自分にとっては正にヒーロー、救世主そのものだった。
あれからもう一回り以上の年月が経った今も、電車の中で「COPY」を聴いて感動したりしている・・・
そんな事実が、堪らなく尊いですし、改めて自分の根深いルーツの内の一つなんだな。
って再確認する様な毎日です。
しかも、未だに「darc」で「これじゃない感」とか「向き合おうって言われたって全滅だから」とか歌ってくれてて、
やっぱり五十嵐さんの歌や言葉が自分は大好きなんだな。ってしみじみと思います。
自分にとっては一生もののバンドなんですよ、syrup16gは。