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恋という沼 ゆらぎ荘の幽奈さん 第65話「朧さんのデート対策」 感想(週刊少年ジャンプ2017年27号)

2017-06-05 | ゆらぎ荘の幽奈さん
                                         
                                             美しい。










最近ネットスラングでよく見かけるものとして「沼」というのがある
意味としてはズブズブはまっている、みたいな意味合いだと思うが(よく知らんけど)
そういう意味では恋愛こそ最もその形容が似合う事柄だと個人的には思う

朧ちゃんは元々強い子孫を作る為の・・・相当利己的な手段でコガラシに迫っていたはずなのに、
いつの間にかそんなコガラシ自身の逞しくて粋な側面に惹かれるようになっていた
(しかも、この漫画の凄い所はコガラシに惹かれるのもしょうがない。と素直に思える所)。
つまり、恋愛という沼にズブズブとはまっていく過程が描かれていた訳で
正直朧ちゃん大好き人間としてもニヤニヤ不可避な傑作回でした。





ただ、こういう展開になると野暮ったく心情を説明しがちになるのが恋愛漫画の常ですが、
ゆらぎ荘は・・・少なくとも、今回の朧ちゃんの件に関しては一切そういう演出を選んでないんですよね
ちょっと物憂げな表情と含みのあるセリフだけで「なんとなく」朧ちゃんの秘めたる恋心を示唆する・・・
といった演出に留めていて、それがまた逆に良かったというか、直接的に表現しない分
想像が捗る印象でそれも個人的なニヤニヤ感に貢献してくれたのかもしれません。

朧ちゃんは人間界に生きていたわけではないから、
人間の細かい機微や常識的なあれこれは正直分らない
だからこそ、ダイレクトな手段以外の篭絡方法が分からなくて壁にぶち当たっている
それも、以前の利己的な理由とはまた違うセンチメンタルな趣が作中からは感じられるんですよね
それがまた良かったというか、恋はある種難しくて儚いからこそ美しいというか・・・・。
そういう「良さ」を存分に感じてしまいました

こゆずの演じた冬空はイケメン的かつ肉食系のコガラシでそれはそれで女の子好みなんでしょうけど(笑
でも、“朧ちゃんが大好きな”コガラシはもっと不器用で、だけど誰よりも誠実で、、、
そんな事を想ってるかのような冒頭に引用したカットは最高の出来栄えでした
正に恋する女の子そのもの
しかも、余計な心情を完全に省いて
あくまで表情だけで表現している、読者の感性に任せてる粋な手さばきも存分に光っている
そんな「朧ちゃんの恋心の目覚め始め」を千紗希さんというフィルターを通して描き切っている秀逸な話数でしたね
そして、相変わらず肉食女子っぷりを遠慮なく披露しまくっている朧ちゃん自身も実に最高な回でした笑
恋愛的にも、サービス的にも魅せる事が出来るこの「ゆらぎ荘」という作品はやはり抜きん出た良さがあると思う

あと、なんだかんだでこゆずにコガラシ変化を頼んでいるオチの朧ちゃんが可愛かった(笑













↑これ、さり気に表情もいいんですよね
いつものクールで煽情的な表情ではなく、
本気でドキドキしちゃってるような陶酔した表情に変わってるのがまたツボでした
それにしても、呑子さんいい年こいてこんなものばっかり描いてるのか(笑
イケメン化したコガラシは確かに格好良いけれど、でも普段のぶきっちょで男らしいコガラシの方がより素敵ですよね
そういう意味でも朧ちゃんの心情ともシンクロ出来て、そういうとこもまた良かった話数ですね
最後の思いっ切りおっぱい揉まれてる千紗希さんも良かったです・・・笑


千紗希さんと言えば、冒頭のモノローグも良かったですね
かるら様は手段は強引だったにせよ、他のヒロインと比べて「ちゃんと告白した」という立派なアドバンテージがある
その結果フラれてしまったけど、秘めたる恋心を押し殺さずに外に出した、、、という点で見習うべき点もある
そういう事に自覚的になりつつある彼女のカットも良かったのと、そういう事をきっかけに
また物語自体も面白可笑しく動いてきそうだなーって予感もあって
今週はそういうトコもまた良かったですね。

傷付くことが出来るのは、ちゃんと行動した人だけなんですよ。