先週の火曜日、TRICERATOPSのライブを川崎で観ました。
このライブは、
普通のライブではなく、
活動休止ツアーの初日でございました
そう、
久々にね
こういう類のライブに参加したなぁ・・・と。
それも関東では旧渋谷公会堂での開催も予定されてるんですけど、
そっちも先行申し込んだんだけど取れなかったんですね
なので、
管理人にとってはこのライブが事実上の活動休止ライブでした。
多分、今回は激戦だったのでそういう人多いんじゃないかな
最終日を観れない意味を自分なりに考えると、
管理人は元々神奈川県横浜市で生まれ、
初めて自分のお金で買ったCDアルバムがトライセラの2ndだった
つまり、
音楽の神様から「お前は神奈川で終わった方がきっと感慨深い」
そう言われたのかな、と。まあ、こじつけっちやぁこじつけなんですけど笑
でも、正直観れただけでもラッキーではあるので。
噛み締める様に鑑賞した公演でした。
トライセラは自分の音楽リスナー人生の中で
何気にかなり付き合いの長いバンドの一つなんで、
それも、
アラフィフに差し掛かったタイミングでの活動休止でしょ?
正直、
寂しさというかショックは少なからずあります
あのひたすらに楽しいロック空間を味わえなくなる訳ですから。
でも、
だからこそ、
この一瞬一瞬を楽しみたいし、
それにあくまで活動休止という言葉を信じたいし。
その為には観客が純粋に踊りまくって楽しむしかないだろう。と
もっと書くとそう思う前に身体が揺れてるんですけど笑
うん、せめて後悔は残さないように、
これまでの思い出も詰め込んで
最後の最後まで全力で楽しんだ一夜だった気がします。その夜の記憶ですね。
勿論、初日のレポですので、セトリのネタバレには注意でございます
ツアー初日行った方や惜しくもツアーに参加出来ない方など是非どうぞ。
クラブチッタは今年2回目
なんだかんだ書いたけど、
踊りやすいスタンディングで休止前最後ってのはある意味良かったんじゃないかな
それにこのハコとっても好きだし駅近だしグルメも充実してるのでね。
林さんのうろつくようなベースラインも印象的だった「ROCK MUSIC」からライブはスタート
ご機嫌なギターリフに気持ち良さも憶える中、
和田さんが「talkin’ about」と投げかけ、
観客が「ロックミュージック!」と返す流れもまた最高にライブっぽくて良かった
腰をくねらせばイッツオーライ!とプリミティブなフレーズが生むカタルシスも流石のものでした
そこから、
疾走感溢れるギターロック「Milk」になだれ込む
この曲の軽快さとかメロディラインはtheトライセラだなぁ!と
初期の名曲をノリノリで楽しんでいました
「皆さんようこそ!
イェーイ川崎ー!!」と
和田さん必要以上にジメジメしないように明るく振る舞ってる様に映りました
そこから、
サビの柔らかいメロディが心地良かった「マトリクスガール」を披露
活動休止ツアーなのでベスト盤的セトリになるのは予想は付いてましたけど、
こうやって現時点の最新アルバムの曲も入れ込む辺りに矜持なんかも感じられましたね
で、
そこからライブの定番曲の一つである「MILK&SUGAR」だったんですが、
強靭なグルーヴが鳴り響く中、今更ですがこの曲の歌詞良いな、上手いな〜ってしみじみ思いました
これまでもライブで聴いて好きな曲の一つだったんですが、
メロディや雰囲気が初期っぽい〜という部分にフォーカスし過ぎていて、
飲み物に入れるミルクや砂糖みたいに混ざり合って素晴らしい何かを生み出そうぜ。っていう
そういう歌詞だったんだなぁ…って超今更ですが歌詞も粋な曲だと深く感じられてそこも良かったです
なんだかんだ、管理人も少しづつ成長してるのだろうか・・・笑
そして、
ラスト近辺の畳み掛ける様な吉田さんのドラミングがまた格好良かった。
名曲のオンパレードは続く。
ビターなラブソング「シラフの月」は、
歌謡曲的な要素も新鮮な正に"大人のロック"
情念を感じさせるギターソロに哀愁漂う歌唱〜と
軽快なロックってだけではない多面性を示してゆく。
ふと横を見たら、
ワダショのでっかいシルエットが壁に出来ていて
それも格好良かった「Warp」…と何気にシングル曲だけではなく、
通好みの選曲が続いてたのも唸らされた
シンプルで、でも、隙間の無い3ピースサウンドに改めてトライセラの格好良さを感じていた。
ここで、
長年ライブで聴きたいと思っていた「スターライト スターライト」
これがまた未曾有の素晴らしさだった。
ミラーボールが回り出し、
ただただ、
楽しくご機嫌に踊りましょう〜と呼び掛けるこの曲
ロックの原始的な部分、喜びにフォーカスしている歌詞と
ピースフルな空間で各々が愉快に踊っている・・・
そんな瞬間が楽しくない訳が無い。
余計な事を考える前に、
まずフィジカルが動く音楽を。
そんなトライセラの美学が詰まった一曲で半端ないカタルシスがありました
同時に近年屈指の名曲だと思うのでもっと沢山聴きたかったですね笑
でも、
ずっと切望していたからこそ、
あの日のプリミティブなカタルシスに繋がったのかもしれません。
会場全体をロックンロール・ディスコにしてしまった物凄い名曲でした。。
ここで、
「OK川崎!」
「ここで演るのは7年ぶり」と
クラブチッタに関して語り、
この日の気候にもピッタリだった「僕らの一歩」
林さんのアコースティックベースの響きも鬼渋くて大変良かった
そこから「エメラルド」だったんですがいきなりギターをミスるワダショ
「だってさ、だってさー!」
「あんまり反応無かったからあれ?と」
「もしかして選曲ミスった?」と
結構タイトルコールした後の静けさを気にしてたみたいです笑
ただ、
個人的に言わせてもらうと、
「エメラルド」は超大好きな曲です
「King Of The Jungle」の中では「Touch Me」と並んで
メロが美しい曲だとすら思ってます
多分、
名曲だと分かってるのでじっくり聴くモードになってただけだったと思う。
かなりシリアスな曲でもありますしね。この曲が人気無いとは思いたくない・・・笑
勿論、素晴らしい出来栄えで
ヒリつくようなメロディと、
サビの温かみのあるメロディとの緩急が面白いし見事で、
憧憬にずっと拘ってしまう男の哀愁みたいなものが滲んでてかなり沁みました
その中に狂気も眠ってる気がして独特の世界観に深く浸ってましたね
もう2度と手が届かない、
記憶の中の好きだった人を想起しながら浸る様に聴いていました。
「時計の針が止まったままで」というフレーズがまた悲哀を感じさせてくれてね。
で、
上記の二曲は完全にアコースティックセットで演奏してたんですけど、
「1000 LOVE」から吉田さんが通常のドラムセットに戻って、
半分アコースティックみたいな形でライブは再開。
和田さんから「足腰平気っすか?」と
観客を気遣う言葉も出つつ、
観客のハンドクラップの気持ち良さと、
ナチュラルなグルーヴ感で魅せたこの曲は
冒頭の
「世の中変えようなんて嘘くさい
僕ならそんな風には言わない
それなら服を買いに行こう」って歌詞が
最高にトライセラしてるな〜ってニンマリしながら聴いてましたね
この曲もそんな何気なく強烈な個性が炸裂してて痛快な一幕でございました
そこから、
ワダショがエレキに持ち替え再びバンドセットへ
観客のハンドクラップに温かさを感じられた「Fly Away」
この曲は、
二人のサビのコーラスも…
特に吉田さんの感情剥き出しのコーラスが良かったですね
本当にバンドしてる!って雰囲気を強く感じました
優しげなギターフレーズにも感化されつつ、
バンドの代表曲である「Raspberry」へ
去年のツアーではアレンジバージョンでしたけど、
このツアーでは流石に原曲に忠実なアレンジでした
観客の熱量もスゴくて一体感も物凄くて
正に「無敵!」って印象の一曲に仕上がっていました
サビのフレーズの通りに音に酔いながらのゆらゆら鑑賞は気持ち良く、
改めてこんな素敵な瞬間を無くしてはいかん!という衝動に駆られました
まだまだ熱狂は続いてゆく。
ファンキーなギターリフに魅せられた「Groove Walk」
高揚感と文字通りのグルーヴィさで問答無用で踊らされる一曲
この曲はリリース当時「うたばん」での披露が特に格好良かったな〜と思い出しつつ、
歌詞の一部を観客に歌わせてたんだけど向けられてもすぐ歌詞が出てくる自分に驚いた
染み付いてるんだなぁ…と感慨深い気持ちになりつつ、
思いっきり大声で歌えてそれもまた気持ち良かったです
サビメロが大好きな曲でもあるので、
この曲でガッツリ盛り上がれたのもとっても嬉しかったな。
そして、
普段の縁の下の力持ち的に気持ち良さを発揮しているベースプレイとはまた違う、
ゴリゴリに攻めるベースラインで観客を喜ばせたリズム隊のセッションタイム
吉田さんも途中からドラムソロをぶちかまし観客のボルテージもグイグイ上がってゆく!
和田さんが帰って来て、
「もっと行けますか川崎ー!」と煽り
バッキバキのギターリフが刺激的だった「Believe The Light」
軽快さと重みが同時に存在しているかの様なアンサンブルはトライセラ特有の気持ち良さだな〜と
そしてその感じに拘って来たであろう、
バンドのプライドと積み重ねを感じられるセトリにもなっていた気がします
アウトロでは恒例のワダショのギター弾き倒しタイムもありこれがまた大盛り上がりでした。
楽しかったライブも気が付けばあっという間にクライマックス。
ここで、
管理人も大好きな「GOING TO THE MOON」が披露!!
この曲、最大のヒット曲なのに中々自分の行くライブでは聴けなかったので
あのイントロが聴こえた段階からテンションぶち上がってしまった笑
もっと書くと、
その前の吉田さんの前奏ドラムの時点でこの曲じゃないか?と勘づいていたけど。
この曲は、
リリース当時、
わざわざこの曲のタイトルを作文のタイトルにして
内容にも歌詞をやたら絡めて書いた記憶があるので、
本当中二病の象徴だったな〜と思う笑
ちなみに、
同時期にGRAPEVINEの「白日」でも同じ様な事をやっていた。。
99年は個人的な感覚だとトライセラやバインがロックバンドの一つの中心だった
その中でトライセラのこの曲とバインの「光について」は特に象徴的な曲だと思うので、
ただ単にヒット曲だから〜という理由ではなくその時代の空気も思い出すからやっぱり大好きな曲
そして、
今
活動休止する今、
「上に上に突き進んで」と威勢よく歌いこなしている、
それがまたドラマチックで胸熱でエネルギーもらいまくりました
「まだ足りないから」本当そうだよな…と歌詞にも感化されつつ、
2ndの曲とはまた違った意味での宝ですのでこの日聴けて本当に嬉しかった
終わり際のサッと決めて良い意味であっさり終わるその演出もカッコ良かったなぁ
管理人もこの曲と次の「if」の時には完全に中坊のマインドに退行していて、
その当時コンビニで買い食いしてたものや
景色までも蘇って来て
本当音楽って素敵だな
音楽のタイムマシンみたいな機能って最高だな。としみじみ感じながら楽しんでいました
ラブソングである「if」が本編ではラストナンバーでしたが、
「夢の果てまでも」ってフレーズが
不思議とこの曲しかない!って感覚も与えてくれて
何気に演奏だけではなくセトリの流れも大変秀逸な夜でございましたね。
アンコールで、
「Fall Again」を演ったのも意外でしたし、
スマッシュヒット曲なのに滅多にやらない曲ですので、
ある種のファンサービス的な部分も感じられました
まあ、
アンコールの曲は毎回変わるのかもしれませんが・・・
やっぱり、当時も思ってたけど、この曲のサビメロは素晴らしく良いですね
メロディアスでありながらロックバンドらしい疾走感もあって変わらず大好きだな〜と
こういう求愛みたいなポジティブなエネルギーに溢れるロック演らせたらトライセラは本当強いですね
ただポップなだけじゃなく、惹き込まれるフレーズの数々にもカタルシスを感じたこの曲
ダブルアンコールも敢行し、
「またこんな楽しい時間を味わいましょう。」と言葉を投げかけ、
苦悩が滲むロックナンバーでもある「Jewel」にて本当のフィニッシュでした。
特に印象的だったのは、
「テーブル挟んでカプチーノなんてロックンロールじゃないよな なんて思うけど
この瞬間がたまらなく僕は大好きなんだな」の部分と、
「新たな航海へ 出よう」の部分でした。
これまでのセトリの曲でも、
自分が自分らしくいること。を隠れメッセージとして刻んで来た気もしていて、
その最後の轍としてこの言葉をリスナーに捧げたんじゃないかな、って感じがしました
要するに、
周りの空気よりも
自分が何をしたいかが大事で
それだけは他人に決めさせるなよ。という事
奇しくも「1000 LOVE」の冒頭の歌詞と通じる部分もあり、
みんながみんな一つの価値観の元に行動する奇妙な一体感へのアンチテーゼにも思えた
まあ自分の頭で考えて動け〜って事でもあるかな
そういう、
踊らせるロックという肉体的な楽しさと共に
ロックバンドらしい揺るぎない強い意志も感じられて、
そんなトライセラがステージに刻み付けた魂をリスナーとして継承していきたいな
それがトライセラへの最大のリスペクトにも繋がるんじゃないか…などとっても印象的なラストでしたね
そしてアウトロの吉田さんのドラミングがまたアツく、
バンド自身の三位一体の演奏にも感銘を受けたフィナーレでした
入り口は軽快に入りやすく、その中には確かな奥深さもしっかりある
そういう意味でトライセラが最高にトライセラしていた初日とは言え紛う事なき、
最高沸点の一つを見せてもらった気がして、
自分にとってはとっても大切な一夜に相成りましたね
99年の初頭あたりから聴いてるのでもう約26年来のリスナーでありますが、
その分色々な思い出と今の熱量を絡めて楽しみ切った感覚もあるので、
後悔とかは特にありません
また、
この三人でのロックショウが味わえるその日まで。
ありがとうございました!!!
1.ROCK MUSIC
2.Milk
3.マトリクスガール
4.MILK&SUGAR
5.シラフの月
6.Warp
7.スターライト スターライト
8.僕らの一歩(アコースティック)
9.エメラルド(アコースティック)
10.1000 LOVE
11.Fly Away
12.Raspberry
13.Groove Walk
14.BASS&DRUM SESSION
15.Believe The Light
16.GOING TO THE MOON
17.if
18.Can’t Take My Eyes Off You
19.Fall Again
20.Jewel
トライセラは、
中学生に入る直前から聴き始めて、
ちょうど思春期のド真ん中に聴いていたバンドですので
相当な思い入れがありました
ただ、
アルバムのリリースがこの10数年間でたった2枚な事を考えると、
伏線としては撒かれていた気がしなくも無い
でも、
トライセラは、
これからもっとおじさんになっても、
それでも全然似合うというか、延々と続けていける
そんな時代を選ばない音楽性だと思ってるので。
もうね、
まだツアー終わってないのに書くのもアレだけど、
いつでも体裁とか気にせず帰って来て欲しいって思ってます
やっぱりあの三人でしか出せないグルーヴ感は絶対にあると思うのでね。
それと、スケルトンツアーの時に語ってた、またバインと対バンしたい〜って発言
有言実行して欲しいし(笑)。
ずっと大好きなロックンロールバンドです。