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重なる不幸。/DINER 第21話「Melty Rich&Honey souffle⑦」感想(ヤングジャンプ2018年7号)

2018-01-18 | DINER
                            
                              光を・・・。










今週は読んでて泣きそうになった。
それも会社に向かうバスの途中で・・・笑
スキンの顔の傷は、てっきり殺し屋稼業の中で付いたものだと思ってましたが、
あれは「母親と同じ」“化け物”になる為に自身で傷付けたものだったんですね・・・。


今週は、何もかもがショッキングで切ない話だった。
母親が息子を食わせる為に売りをやっていること、
それがバレて報復に硫酸を浴びせられたこと、
息子が目の前で殺人を行ったこと、
そして、母親と同じ化け物のような顔になったこと・・・
そのすべてが重苦しく、シリアスで、だからこそ読み応えがあって面白かったなあ、と思う
正直想像してたよりも壮絶だったんで結構涙腺揺さぶられながら読んじゃいましたね・・・笑






スキンがこれまでのキャラと違うのは、
正直読んでいて同情せざるを得ないなあ、って思う事。
あの神父をカッターで目玉を刺して不能にした場面では、
あろうことか「よくやった。」とまで思ってしまった・・・くらい、
ストレートに感情移入させられてしまった、、、のが個人的な本音
そりゃ目の前で母親が殺されそうになってるんだからあれくらいしちゃうよな。って。
それでなくとも、母親を化け物にした元凶なのだからあれくらいの怒りが炸裂するのも分かる
母親も売りの因果応報にしてはあまりにも酷過ぎる罰を食らってしまった感がある。
何も、告発だけで済む話だし、あそこまでする事はなかったと思う。


何より、母親も息子(スキン)も、凄い良い子じゃないか。
息子の為に生きる母親と、母親の為に自分の顔を切り裂ける息子。
ぶっちゃけた話、読んでいて「普通の幸福な生活を送らせてあげたかった・・・。」って素直に思ってしまった
息子だけは汚れた世界に身を置かず、平穏に育って欲しかった。と願った母親と
そんな母親の意に反して自ら汚れる事で同じになって一緒に居ようとする息子・・・。
歪んでいるけれど、
そこには確かな“親子愛”があって
だからこそ読んでて泣きそうになってしまったんだと思う。

それにしても、
本当揃って生き様がボロボロな親子ですよね・・・。


今週はね、
凄く面白かったんですけど、
その分登場人物の「痛み」(心の方)がダイレクトに伝わって来てヤバかったです
硫酸や自傷、殺人とかショッキングなネタもそうなんですけど、禁忌を犯してまでも息子を守る母親の、
楽しくも苦しい複雑な想いや結局息子もまた「こちら側」に来てしまった時の何とも言えない表情と・・・
恐らく、本当の意味合いで清廉潔白なのはスキンただ一人で、
そんなスキンでさえも母親を守る為に自ら間違いを犯してしまった、
でも、それを「間違い」と呼ぶにはあまりにも・・・
な、
めちゃくちゃハードで面白過ぎるお話でもあるんですけど
その分読んでて切なくなる箇所も多々あったりして(笑
とても素晴らしいお話だったと思います













あー、続きがめっちゃ気になる・・・!んだけど、
今この母親はどうしてるのかな・・・?と思うと怖さも正直ありますね
でも、スキンがあんなに優しかった理由、カナコを一心不乱に助けた理由もよく分かりました。
スキンは、根はただの純粋な優しき少年だったんですね・・・。

それにしても、下衆が本当に下衆に徹してて、それもまた読んでて振り切れたものを感じます(笑
スキンは死んじゃうんだろうけど、この子には幸せになる価値があると思っちゃうよな。