サブカルチャーマシンガン

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記憶の中の君。/青年少女よ、春を貪れ。第十五話「思い出すな」

2021-04-23 | 山田シロ彦
可愛い。。









やはりただの事故ではなかったらしい
亮にとっては忌まわしき記憶を掘り下げられてるのと同義で、
確かに・・・
あそこまで頑なに拒否するのも理解出来るかもしれない
でも、当時の彼氏・・・いや、“ハルにとって最後の彼氏”かな。
その勝之にとっては正直そういう細かい事実を聴く権利はあると思う
それはある種の「正しさ」ではある
正しいけど、
ある意味傷口をもう一度拡げるみたいなもんで、
しかし悪気ではなく情に因る行動なのも加味して何とも言えぬ悲壮感・・・うん、
悲壮感と共にどうしようもない軋轢みたいなものも感じましたよね。








いっそ、
全部を話してしまえば楽になるのかもしれない
でもそれが簡単に出来たらこうなってはないんだよなあ
ただ一つ言えるのは、
亮も亮で、
別に悪人とかではない
彼の中では罪悪感とトラウマが重なってハルの事を持ち出されると心が保てないんでしょう
亮はまた勝之とは別の視点でハルが大好きで、
最後の最後までハルを諦め切れなかったのかなあ・・・とも読んでて思いました
 でも、
そんな亮の心の動き、また、
トラウマの描きっぷりは真に迫るもんがあって非常に素晴らしかったです
この漫画って人間同士の描写に軋轢が多い作品だけど、
正直、
根っからの悪人及びサイコパスは居ないんですよ
でも、それが非常に秀逸なところなんですよね(笑)。
現実でもそうでしょう
画一的に見ればダメだけど、
多角的に見ればそれなりに素晴らしい人間だったりもする
そういう意味合いでは物凄くオルタナティブな青年漫画だな。とも感じられた15話目でした
今週遂に単行本の1巻も出ましたので、ゴールデンウィークに是非どうでしょうか
ま、取り敢えず自分はそれを購入してアンケも入れたいと思います♪
入れたいっていうか、もう入れたけど。










しかし、
記憶の中のハルは無邪気でとっても可愛かった
こりゃ勘違いするのも、最後に吐きながら泣くのも両方理解出来るわな
段々亮が可哀想なキャラにも感じられてきたけど、
でも、
勝之のやってる事も彼氏としては素晴らしいとしか言いようがない行為ではあるから。
まさしく二律背反・・・って感じですよね読み手としては。そこもまた、巧い。