こういう「何とも言えない」感じのカット描くの上手いですよね。りーちゃんの発言にハッとするシーン。
個人的に、ですが「SHIROBAKO」には“手前の道は手前で切り拓け”というテーマがあるなあ・・・とずっと感じています
待つのも自由だし、足踏みするのも自由なら他人の助けをあてにするのもまた自由
だけど、一番肝心な部分は自分自身の手で切り拓かなければいけない
道は誰かに選んでもらうものじゃなく、手前の手で足で選ぶもの
それを“自立”って呼ぶのだと思います
紆余曲折ありつつも、「待つ」のではなく自分から「成長」に向かって歩き出した絵麻の“選択”が眩しかった傑作回でしたが
その前の絵麻の心情もまた理解出来ると言えば理解は出来るものだったかなあ、と。
りーちゃんが一番恐れているのはチャンスがなくなること、自分がアニメに関われなくなる事、そして脚本家になれない事
だからある意味りーちゃんもりーちゃんで心に不安を抱えながら頑張っているキャラクターだと思います
今でこそずかちゃんが遅れてる現状ですが、振り返れば最も出遅れてたのは彼女な訳ですから
その分コンプレックスも実は人一倍強く生き急いでいる部分もあるんじゃないかと
だからこそ応援したくなるわけなんですけどね。
一方で絵麻が恐れていたのはここで失敗して立場が危うくなる事、「信頼」を失くす事、会社に迷惑を掛ける事・・・と
ある種りーちゃんとは対照的っちゃあ対照的であります それ即ち“現状を貫きたい”という守りの姿勢でもあったと感じます
チャンスが来ない事を何よりも怖がるりーちゃんと、今の信頼を守る事に必死だった絵麻
でもふと考えるとそれってある種の“楽”でもあるんですよね
責任が段違いですから
絵麻は選んでいるようでその実何も選んではいなかったんだと思います
一言で「逃げの姿勢」と言いますか、どっちかって言えば傷付かない為の言い訳をする事に終始していたように思える。
ただ、何かを“選ぶ”って事はそれほど大変で、エネルギーが必要で、責任も伴いますから躊躇う気持ちも個人的には分かるつもりです
決して生半可な根性ではやり過ごせない事を彼女自身もヒシヒシ感じていたとは思います
だから、絵麻の気持ちだって理解出来ちゃうんですよね
理解は出来るけど、やっぱり“楽”とか“安定”を選ぶと一見メリットがあるようで実はそれはその場限りであって後々を含むとデメリットのが多いんですよね
いつまで経っても平々凡々だと扱いだったり周りの目も変わって来るし、進歩が足りないと判断され・・・ってなんだか泣けて来た
・・・いや、まあ、そんな事はいいんです!
でも、ここが分岐点で絵麻にとっては「選択すべきポイント」だったのは間違いないと思います
思い切って挑戦して、死に物狂いで頑張って気が付けば後ろに出来ていた道を振り返って笑顔になれるか
その場限りの“楽”や“安定”を「なんとなく」受け入れて何一つ進歩のない道を歩むのか、、、
いやあ、本当に考えさせられるというか沁みるアニメですね。本当に・・・。
絵麻は周りに感化されたようで、
でも最終的に“選んだ”のは誰でもない絵麻自身です。
このアニメのそういう部分が個人的に胸に来る、素晴らしいなあ。と思える感覚があって
それは数話前の井口さんよろしく“自力で”成長に邁進していく姿勢がいいんでしょうね
それで報われるんなら、それが一番良い。
「誰かに用意してもらう幸せ」なんて、そんなものは有り得ないですから。実に真っ当な作劇だと思います。
りーちゃんが今、ここまで頑張れてるのもきっと同好会メンバーの中で彼女が一番出遅れていた
自分の力で歩けない期間が長かったからこそ、どうしても追い付きたい、自分だって頑張りたいって気持ちがあるんじゃないか、と思います
そして夢が叶わない事に関して過剰なまでに恐れを抱いている節も伝わって来ます
ある種コンプレックスを力に変えている好例でもありますね
誰もがりーちゃんみたいに頑張れる訳じゃないけれど、
時に何かの誰かとの劣等感は逆にパワーになってくれる~ということ
それをパワーに変えられるかは本人の努力次第かつ意識次第なんでしょうけれどね。
正直りーちゃんはりーちゃんで背負い込んでるというか他のキャラとはまた違った意味で必死さを感じるキャラなので
個人的にいち早く夢を掴めるように応援してますし、その瞬間が来たらいちファンとして嬉しいだろうなあ、と。
それくらいバックボーンが何気にはっきりとしているキャラクターだと思います。
↑この無表情のカットがちょい長めに続くシーンは不謹慎ながらちょっと笑ってしまった(笑 ずかちゃん・・・。
だけど、そうやって「いつでも意欲的」だとか「常に頑張ってます。」みたいなテンションを維持し続けるのも正直大変な事です
前にも書きましたが自分では精一杯頑張ってる“つもり”でもそれが報われなかったり届かない事なんて茶飯事であります
そういう時に「めげずに頑張れ」なんて果たして声を掛ける事が出来るでしょうか?
自分は出来ません。
自分よりも恵まれてるくせに愚痴愚痴言ったりする人に「代わって」と
頑張っても何一つ変わらない現状に疲れてあんまり身体によろしくない飲食をする事だってあります
でも「何であいつと自分でこんなに差があるんだろう」って考える時間こそ一番無駄だったりはします。します、けど・・・。
それでも、こんな風につまんなそうに落ち込んだり報われない事に嘆いたり、
時には無意味な涙を流したり、多少自棄になることもきっと“必要”だと個人的には思いたいです
落ち込みたい時は勝手に落ち込めば良いし、落ち込んでるのに無理矢理「前向きなフリ」をする事こそ不健康な事だと思う
一見ずかちゃんが物悲しく八つ当たりしているシーンに感じるかもしれませんが、これもまたリアルな姿ですし
あの「なんでだよ・・・」って感情こそ普段自分が最も感じている気持ちだったりもするので。
正直、ここのシーンはめちゃくちゃ感情移入してしまったと同時に
本当に記号でなく人間を描いてるんだなあ、、、という気もして本当に好きです
また深夜、真夜中っていうのがリアル過ぎて堪りませんよね
俺も悔し涙とかを流すのは決まって深夜ですもん。
あの何もかもが白けて映る感覚、他人を異様に羨む不必要な嫉妬、そしてろくでもない現状に対する嘆き・・・は
きっと観てる人の心に「何か」を残したでしょうし、ここまで悔しがって苦しんだからこそ報われた瞬間のカタルシスに期待してあげたい
なんだか他人事に思えないというか、またちょっとずかちゃんを逆に好きになれたエピソードでした
ずかちゃんのキャラクター描写からは「頑張っても頑張っても何も通じない時もある」そんなモデルケースのようにも思えますね
誰もが誰も順調には行かない、誰もが誰もチャンスを活かせる訳じゃないから正しく群像劇たり得てるんでしょうね。
そう考えると他のキャラに比べて少々損な役回りな気がしなくもないけど、
その分ずかちゃんの“想い”はしっかりと伝わってると思います
悲しい時に、落ち込んでる時に想いを共有してくれるようなキャラはキャラで必要、という話ですね
勿論最終的にはそんな苦しい時代を乗り越えてずかちゃんが笑顔になれればいいなあ・・・と願っております。
「諦めないで良かった」って。
人間、「頑張れ頑張れ」では決して進めないように、
胸に去来して過ぎ去らない悲しみや憎しみ、恨みやジェラシーを消化させる時間だって必要ですし
今回のお話ではそれを“酒を飲んで愚痴を言う”という行為で表現されていましたね
一見ネガティブにも思えますが、逆にそれが前に進む原動力になる事だってあります
自分の素直な気持ちを吐き出して、誰かに感情を吐露する事で楽になる、気持ち助かる事だってある
だからここで大切なのは、酒はあくまでそのきっかけでしかなくて、本懐は「話をする」って事にあるんでしょうね
よしんばそういう相手がいなくとも今はネットでブログでもSNSでも掲示板でも想いを吐き出す事は出来る。
悲しみや後ろ向きは不健康と扱われていますが、実はそんな気持ちを溜め込む事こそ不健康なんじゃないかな、とこの話を観ていて思いました
きっと平岡さんも気持ち楽になったんじゃないかなあ、と思いつつ
さり気に真面目に聴いて感情移入もしてくれた高梨も良かったですね(酔っぱらってたのもあるだろうけど 笑)
それぞれの部署で、それぞれの悩みがあって、誰が正しいとか、誰が間違ってるとか
そんな子供のヒーローものみたいに生易しい答えが出るような世界じゃない。
強いて言えば誰も間違ってないし、
誰も絶対的に正しい訳じゃない。
その隙間で生きるのが大人― って事実をまざまざと見せつけられた気もしましたが
そういった描写含めてすっごく“大人アニメ”だなあ、というか、個人的に沁みるなあ・・・と
こういう白黒付かないグレーゾーンが光る作劇こそ何よりも人間くさくて、写実的で素敵だなあって思いますし
色々愚痴吐いて散々嘆いてても、それでもまだ「何か」を本当は諦め切れてない4者4様の人間模様がすごく面白かったです
アニメの登場人物だって事は当然分かってるんですが妙なリアリティがあって正直惹き込まれてしまいましたね
堂本・新川コンビのとかある意味女流脚本家にしか書けないだろ、って生々しさがありました(笑
その一方で平岡さんのとっくに捨てた、っていうセリフにも「ああっ」ってなったりね。
彼が一番多く捨てたのは夢でもプライドでもなく“期待”でしょうね
期待しなければ、最初から諦めてれば、何一つ傷付かずに済む
“楽”な状態のまま居られる
でもその“楽”も悲しい事にその場限りの“楽”だったりするんですよね
結局は平岡さんも選べてるようでその実宙ぶらりんというか、本当は何も選んでないんだと思います
それも(彼の)経験則から言えば気持ちは分かるし、「頑張れ」なんて軽々しくは言えないけれど
それでも「何も選んではいない」という事実だけは絶対に変わらない。
このまま選ばずに終わるのか、
それとも・・・
って感じで彼の顛末に関しても個人的に注目していますし、何らかの形で笑顔になれればいいなあ・・・と。
なんだか彼のグチグチ言いながらも時折本音を覗かせる会話劇に“隠れてた彼らしさ”を垣間見た気がしてそれも良かったです。
本当はすっごく傷付いてたり、未だに心に秘めている夢が残ってたり。期待は捨てても、夢は消えないんだと思いました。
物語も大詰めで引きのアレが最後の試練なんでしょうか
まだまだ壁は高いですけど、でも最終的には誰もが「何か」を掴めるエンディングになればいいですよね
さり気に絵麻の頑張ってた「過程」も見て来たみゃーもりが絵麻が評価された事に笑顔になるカットにジーンと来たり、
絵麻に頼ってた久乃木愛ちゃんが自分から吸収しようと自発的にメモしたりしてたのもまた良かった
元々濃密なアニメですけど、今週も今週でめちゃくちゃ濃密だったなあ、と個人的には。
あと2話、集大成を期待してます。感想も頑張ろう。
あ、それと前の前の記事で「えくそだすっ!」の感想も書いたのでそちらも是非!
みゃーもりは交渉に関しても上手くなっててその辺もまたポイント高いです!
個人的に、ですが「SHIROBAKO」には“手前の道は手前で切り拓け”というテーマがあるなあ・・・とずっと感じています
待つのも自由だし、足踏みするのも自由なら他人の助けをあてにするのもまた自由
だけど、一番肝心な部分は自分自身の手で切り拓かなければいけない
道は誰かに選んでもらうものじゃなく、手前の手で足で選ぶもの
それを“自立”って呼ぶのだと思います
紆余曲折ありつつも、「待つ」のではなく自分から「成長」に向かって歩き出した絵麻の“選択”が眩しかった傑作回でしたが
その前の絵麻の心情もまた理解出来ると言えば理解は出来るものだったかなあ、と。
りーちゃんが一番恐れているのはチャンスがなくなること、自分がアニメに関われなくなる事、そして脚本家になれない事
だからある意味りーちゃんもりーちゃんで心に不安を抱えながら頑張っているキャラクターだと思います
今でこそずかちゃんが遅れてる現状ですが、振り返れば最も出遅れてたのは彼女な訳ですから
その分コンプレックスも実は人一倍強く生き急いでいる部分もあるんじゃないかと
だからこそ応援したくなるわけなんですけどね。
一方で絵麻が恐れていたのはここで失敗して立場が危うくなる事、「信頼」を失くす事、会社に迷惑を掛ける事・・・と
ある種りーちゃんとは対照的っちゃあ対照的であります それ即ち“現状を貫きたい”という守りの姿勢でもあったと感じます
チャンスが来ない事を何よりも怖がるりーちゃんと、今の信頼を守る事に必死だった絵麻
でもふと考えるとそれってある種の“楽”でもあるんですよね
責任が段違いですから
絵麻は選んでいるようでその実何も選んではいなかったんだと思います
一言で「逃げの姿勢」と言いますか、どっちかって言えば傷付かない為の言い訳をする事に終始していたように思える。
ただ、何かを“選ぶ”って事はそれほど大変で、エネルギーが必要で、責任も伴いますから躊躇う気持ちも個人的には分かるつもりです
決して生半可な根性ではやり過ごせない事を彼女自身もヒシヒシ感じていたとは思います
だから、絵麻の気持ちだって理解出来ちゃうんですよね
理解は出来るけど、やっぱり“楽”とか“安定”を選ぶと一見メリットがあるようで実はそれはその場限りであって後々を含むとデメリットのが多いんですよね
いつまで経っても平々凡々だと扱いだったり周りの目も変わって来るし、進歩が足りないと判断され・・・って
・・・いや、まあ、そんな事はいいんです!
でも、ここが分岐点で絵麻にとっては「選択すべきポイント」だったのは間違いないと思います
思い切って挑戦して、死に物狂いで頑張って気が付けば後ろに出来ていた道を振り返って笑顔になれるか
その場限りの“楽”や“安定”を「なんとなく」受け入れて何一つ進歩のない道を歩むのか、、、
いやあ、本当に考えさせられるというか沁みるアニメですね。本当に・・・。
絵麻は周りに感化されたようで、
でも最終的に“選んだ”のは誰でもない絵麻自身です。
このアニメのそういう部分が個人的に胸に来る、素晴らしいなあ。と思える感覚があって
それは数話前の井口さんよろしく“自力で”成長に邁進していく姿勢がいいんでしょうね
それで報われるんなら、それが一番良い。
「誰かに用意してもらう幸せ」なんて、そんなものは有り得ないですから。実に真っ当な作劇だと思います。
りーちゃんが今、ここまで頑張れてるのもきっと同好会メンバーの中で彼女が一番出遅れていた
自分の力で歩けない期間が長かったからこそ、どうしても追い付きたい、自分だって頑張りたいって気持ちがあるんじゃないか、と思います
そして夢が叶わない事に関して過剰なまでに恐れを抱いている節も伝わって来ます
ある種コンプレックスを力に変えている好例でもありますね
誰もがりーちゃんみたいに頑張れる訳じゃないけれど、
時に何かの誰かとの劣等感は逆にパワーになってくれる~ということ
それをパワーに変えられるかは本人の努力次第かつ意識次第なんでしょうけれどね。
正直りーちゃんはりーちゃんで背負い込んでるというか他のキャラとはまた違った意味で必死さを感じるキャラなので
個人的にいち早く夢を掴めるように応援してますし、その瞬間が来たらいちファンとして嬉しいだろうなあ、と。
それくらいバックボーンが何気にはっきりとしているキャラクターだと思います。
↑この無表情のカットがちょい長めに続くシーンは不謹慎ながらちょっと笑ってしまった(笑 ずかちゃん・・・。
だけど、そうやって「いつでも意欲的」だとか「常に頑張ってます。」みたいなテンションを維持し続けるのも正直大変な事です
前にも書きましたが自分では精一杯頑張ってる“つもり”でもそれが報われなかったり届かない事なんて茶飯事であります
そういう時に「めげずに頑張れ」なんて果たして声を掛ける事が出来るでしょうか?
自分は出来ません。
自分よりも恵まれてるくせに愚痴愚痴言ったりする人に「代わって」と
頑張っても何一つ変わらない現状に疲れてあんまり身体によろしくない飲食をする事だってあります
でも「何であいつと自分でこんなに差があるんだろう」って考える時間こそ一番無駄だったりはします。します、けど・・・。
それでも、こんな風につまんなそうに落ち込んだり報われない事に嘆いたり、
時には無意味な涙を流したり、多少自棄になることもきっと“必要”だと個人的には思いたいです
落ち込みたい時は勝手に落ち込めば良いし、落ち込んでるのに無理矢理「前向きなフリ」をする事こそ不健康な事だと思う
一見ずかちゃんが物悲しく八つ当たりしているシーンに感じるかもしれませんが、これもまたリアルな姿ですし
あの「なんでだよ・・・」って感情こそ普段自分が最も感じている気持ちだったりもするので。
正直、ここのシーンはめちゃくちゃ感情移入してしまったと同時に
本当に記号でなく人間を描いてるんだなあ、、、という気もして本当に好きです
また深夜、真夜中っていうのがリアル過ぎて堪りませんよね
俺も悔し涙とかを流すのは決まって深夜ですもん。
あの何もかもが白けて映る感覚、他人を異様に羨む不必要な嫉妬、そしてろくでもない現状に対する嘆き・・・は
きっと観てる人の心に「何か」を残したでしょうし、ここまで悔しがって苦しんだからこそ報われた瞬間のカタルシスに期待してあげたい
なんだか他人事に思えないというか、またちょっとずかちゃんを逆に好きになれたエピソードでした
ずかちゃんのキャラクター描写からは「頑張っても頑張っても何も通じない時もある」そんなモデルケースのようにも思えますね
誰もが誰も順調には行かない、誰もが誰もチャンスを活かせる訳じゃないから正しく群像劇たり得てるんでしょうね。
そう考えると他のキャラに比べて少々損な役回りな気がしなくもないけど、
その分ずかちゃんの“想い”はしっかりと伝わってると思います
悲しい時に、落ち込んでる時に想いを共有してくれるようなキャラはキャラで必要、という話ですね
勿論最終的にはそんな苦しい時代を乗り越えてずかちゃんが笑顔になれればいいなあ・・・と願っております。
「諦めないで良かった」って。
人間、「頑張れ頑張れ」では決して進めないように、
胸に去来して過ぎ去らない悲しみや憎しみ、恨みやジェラシーを消化させる時間だって必要ですし
今回のお話ではそれを“酒を飲んで愚痴を言う”という行為で表現されていましたね
一見ネガティブにも思えますが、逆にそれが前に進む原動力になる事だってあります
自分の素直な気持ちを吐き出して、誰かに感情を吐露する事で楽になる、気持ち助かる事だってある
だからここで大切なのは、酒はあくまでそのきっかけでしかなくて、本懐は「話をする」って事にあるんでしょうね
よしんばそういう相手がいなくとも今はネットでブログでもSNSでも掲示板でも想いを吐き出す事は出来る。
悲しみや後ろ向きは不健康と扱われていますが、実はそんな気持ちを溜め込む事こそ不健康なんじゃないかな、とこの話を観ていて思いました
きっと平岡さんも気持ち楽になったんじゃないかなあ、と思いつつ
さり気に真面目に聴いて感情移入もしてくれた高梨も良かったですね(酔っぱらってたのもあるだろうけど 笑)
それぞれの部署で、それぞれの悩みがあって、誰が正しいとか、誰が間違ってるとか
そんな子供のヒーローものみたいに生易しい答えが出るような世界じゃない。
強いて言えば誰も間違ってないし、
誰も絶対的に正しい訳じゃない。
その隙間で生きるのが大人― って事実をまざまざと見せつけられた気もしましたが
そういった描写含めてすっごく“大人アニメ”だなあ、というか、個人的に沁みるなあ・・・と
こういう白黒付かないグレーゾーンが光る作劇こそ何よりも人間くさくて、写実的で素敵だなあって思いますし
色々愚痴吐いて散々嘆いてても、それでもまだ「何か」を本当は諦め切れてない4者4様の人間模様がすごく面白かったです
アニメの登場人物だって事は当然分かってるんですが妙なリアリティがあって正直惹き込まれてしまいましたね
堂本・新川コンビのとかある意味女流脚本家にしか書けないだろ、って生々しさがありました(笑
その一方で平岡さんのとっくに捨てた、っていうセリフにも「ああっ」ってなったりね。
彼が一番多く捨てたのは夢でもプライドでもなく“期待”でしょうね
期待しなければ、最初から諦めてれば、何一つ傷付かずに済む
“楽”な状態のまま居られる
でもその“楽”も悲しい事にその場限りの“楽”だったりするんですよね
結局は平岡さんも選べてるようでその実宙ぶらりんというか、本当は何も選んでないんだと思います
それも(彼の)経験則から言えば気持ちは分かるし、「頑張れ」なんて軽々しくは言えないけれど
それでも「何も選んではいない」という事実だけは絶対に変わらない。
このまま選ばずに終わるのか、
それとも・・・
って感じで彼の顛末に関しても個人的に注目していますし、何らかの形で笑顔になれればいいなあ・・・と。
なんだか彼のグチグチ言いながらも時折本音を覗かせる会話劇に“隠れてた彼らしさ”を垣間見た気がしてそれも良かったです。
本当はすっごく傷付いてたり、未だに心に秘めている夢が残ってたり。期待は捨てても、夢は消えないんだと思いました。
物語も大詰めで引きのアレが最後の試練なんでしょうか
まだまだ壁は高いですけど、でも最終的には誰もが「何か」を掴めるエンディングになればいいですよね
さり気に絵麻の頑張ってた「過程」も見て来たみゃーもりが絵麻が評価された事に笑顔になるカットにジーンと来たり、
絵麻に頼ってた久乃木愛ちゃんが自分から吸収しようと自発的にメモしたりしてたのもまた良かった
元々濃密なアニメですけど、今週も今週でめちゃくちゃ濃密だったなあ、と個人的には。
あと2話、集大成を期待してます。感想も頑張ろう。
あ、それと前の前の記事で「えくそだすっ!」の感想も書いたのでそちらも是非!
みゃーもりは交渉に関しても上手くなっててその辺もまたポイント高いです!