「新しい機器を導入して1週間もすれば使える様になる」とお考えの方が多い事だろう。「鳴らし込み」の累計時間と経過(音の変化)を延々約半年も書いているが、「こんなバカな事はないだろう?」と決め付けている方も結構居ると思う。
そもそも「電気」は通じれば「流れる」くらいにしか捉えられていないのが一般の常識である。扇風機の様に「回るか?回らないか?」の様に、用途に対して白黒はっきりしていればそれでも良いのだが、「映像」も電源や電源ケーブルが変われば変化するが、その効果は「見れる・見れない」の範疇からははみ出して、「より奇麗に見える」処に来る。「音」は2chオーディオを長く続けている方には映像よりもシビアなモノだと思う。音のバランスやエネルギー感、質感や雰囲気音までも感じ取るからだ。だから「電気が流れれば良い」だけでは満足できない。
6月から始めた「オリンパスシステムのチャンデバの活性化」物語りは終盤に向かっている。これまでに色々と面白い現象を体験した。
1)低域・中域・高域の音のバランスがガラガラ変わっていく。
2)各帯域の中の1部の帯域でも変わって行く。
3)定位が安定せず、6ch(3ウェイマルチの為)のSPユニットがバラバラに鳴りだす。
4)中音用の#375が壊れたのでないか?と思える様な「歪み」の出方をして来る事も有った。そのまま鳴らし続けていたら、歪みが取れている。歪んでは取れ・取れては歪むを繰り返している。半年たった現在でも同じ現象が出て来る。
これは低域のユニットでも発生しているが、コーン型は鈍いので気付き難いのである。高域は耳に聴こえる帯域は#375と同じ事を体験できるが、耳に聴こえない20KHz以上では「空気感・雰囲気音」として違和感を覚える事になる。
5)8段目の活性化以降、「質感」が相当改善され、求めていたサウンドに近付いている。
私のシステムでは「ケーブルの伝送力」に拘っている。ケーブルの伝送力が圧倒的に機器より多い状態にしている。だから「オーバーフローした音」や「ふん詰まり」が出て来る。これが不思議な事に「鳴らし込んでやる」と機器が対応して来る様になるのだ。いまだその原因は特定出来ていないが、「現象」として経験則で掴んでいる。
ケーブルは全て「特殊銀線仕様」で同じ線材と同じ構造で統一して、電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル・SPユニット内ケーブル・管球アンプ内配線(プリ・パワーアンプ)を接続している。
市販の機器を使っている処は、CDTとDAC、チャンデバ、低域用パワーアンプだけである。CDTとDAC、低域パワーアンプは既に数年の使用歴が有り、「活性化」している事は確認している。現在「活性化」していないのはチャンデバのみ。
3ウェイマルチアンプシステムでは、「チャンデバ」は要の位置になる。これが「活性化」しない事にはパワーアンプ以降に十分な情報量(伝送)が流れない。
性能の低いケーブルを使えばこんなに長い期間はかからない。山が低い分だけ早く攻略できる。性能が高ければ高い程「鳴らし込み」の時間を要する。