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日本料理の無形文化遺産の登録は・・・
NPO法人・日本料理アカデミー(京都市中京区)が2011年春に提唱したものらしいのです。
ただ、当時は東日本大震災直後で国の反応は鈍かったといいます。
京都市は、日本料理店で働くことを希望する外国人に対し、ビザの取得要件を緩和する特例措置を求めています。
入管難民法では、日本料理を学ぶ外国人の在留資格は文化活動と見なされ、収入は得られない・・・との事。
この特例措置が認められれば、働いた報酬が得られるという訳です。
海外にもっともっと和食を広めるためにも、このような措置が認められることを願っています。
今朝は、そもそも和食とは何かを解説した記事を紹介してみようと思います。
~以下、10月24日読売新聞朝刊より抜粋~
一汁三菜の献立例。主菜は「サンマの塩焼き」、
副菜2品「ナスの田楽」「酢の物」、汁物は「豆腐
のすまし汁」(ベターホーム協会提供) 政府は、原発事故の影響で風評被害を受けた日本の食の信頼回復を図り、震災復興の象徴にしようと、昨年3月に和食の登録を提案。当初は会席料理などの「日本料理」を提案する動きもあったが、一般に広く根付いた食文化を強調するため「和食」になった。
そもそも和食とは何か。政府は和食の特色として、
「和食」という言葉は、近代以降、洋食に対する言葉として生まれた。すしやそばといった個別料理を指すわけではない。
東京家政学院大学名誉教授の江原絢子さん(食文化史)は、日本の伝統文化が背景にある食事を和食だとする。具体的には「日本の自然の中で生まれた食材や調理法を用いる」「だしなどでうま味を生み出す」「味噌や醤油などの発酵調味料を使う」「盛りつけに季節感がある」といった要素があるという。
中でも重要なのが「一汁三菜」という食事のスタイルだ。平安時代末期に始まり、江戸時代には一般に広がったとされる。ご飯と汁物、おかず(菜)の組み合わせだ。これに漬物が付く。食の洋風化が進んだ現在、江原さんは、「この機会に一汁三菜を基本とする和食の良さを見直してほしい」と話す。
料理教室を運営するベターホーム協会で常務理事を務める武藤智恵さんによると、主菜は魚や肉などたんぱく質が摂取できるもの。副菜に野菜の煮物などと、あえ物や酢の物などを組み合わせる。旬の野菜や魚を盛り込み、調理法や味付けで変化をつける。
例えば、サンマの塩焼きを主菜にする場合、副菜はナスの田楽と酢の物にする。甘いみそ味と酢の酸味で、味が多様になり、色合いもよくなる。「目と舌で季節を楽しめるうえ、栄養のバランスがいい」
一汁三菜を毎晩そろえるのは時間がかかって大変と思われがち。武藤さんは「切ったキュウリをかつお節やノリとあえただけの簡単な副菜などでもいい」と助言する。副菜は2品作るのが無理なら1品にしてもいい。
同協会の料理教室では和食クラスの人気が高いという。「汁物と副菜を作らない家庭が増えていますが、和食が好きだという人は多い。無形文化遺産で注目が集まる今、簡単な一汁三菜の献立を家庭で作ることから和食に親しんでみて」と武藤さんは話す。
伏木さんは、京都料理人らでつくるNPO法人「日本料理アカデミー」とともに5年前から、料理人が取っただしを大学生にふるまう活動を続けている。「本物を飲めば、おいしさはわかる。登録が、日本の食文化の長所を認識するきっかけになれば」と話している。
NPO法人・日本料理アカデミー(京都市中京区)が2011年春に提唱したものらしいのです。
ただ、当時は東日本大震災直後で国の反応は鈍かったといいます。
京都市は、日本料理店で働くことを希望する外国人に対し、ビザの取得要件を緩和する特例措置を求めています。
入管難民法では、日本料理を学ぶ外国人の在留資格は文化活動と見なされ、収入は得られない・・・との事。
この特例措置が認められれば、働いた報酬が得られるという訳です。
海外にもっともっと和食を広めるためにも、このような措置が認められることを願っています。
今朝は、そもそも和食とは何かを解説した記事を紹介してみようと思います。
~以下、10月24日読売新聞朝刊より抜粋~
一汁三菜の良さ 再認識を
和食 世界無形遺産登録へ
「和食 日本人の伝統的な食文化」が、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しとなり、和食への関心が高まっている。食文化を保護する動きにも弾みがつきそうだ。(小坂佳子、福士由佳子、中井道子)
一汁三菜の献立例。主菜は「サンマの塩焼き」、
副菜2品「ナスの田楽」「酢の物」、汁物は「豆腐
のすまし汁」(ベターホーム協会提供)
そもそも和食とは何か。政府は和食の特色として、
- 新鮮で多様な食材とその持ち味の尊重
- 栄養バランスに優れた健康的な食生活
- 自然の美しさや季節の移ろいの表現
- 正月など年中行事との密接なかかわり
「和食」という言葉は、近代以降、洋食に対する言葉として生まれた。すしやそばといった個別料理を指すわけではない。
東京家政学院大学名誉教授の江原絢子さん(食文化史)は、日本の伝統文化が背景にある食事を和食だとする。具体的には「日本の自然の中で生まれた食材や調理法を用いる」「だしなどでうま味を生み出す」「味噌や醤油などの発酵調味料を使う」「盛りつけに季節感がある」といった要素があるという。
中でも重要なのが「一汁三菜」という食事のスタイルだ。平安時代末期に始まり、江戸時代には一般に広がったとされる。ご飯と汁物、おかず(菜)の組み合わせだ。これに漬物が付く。食の洋風化が進んだ現在、江原さんは、「この機会に一汁三菜を基本とする和食の良さを見直してほしい」と話す。
目と舌で季節楽しむ
「一汁三菜」の献立を家庭で取り入れるには、まず「三菜」についての基本を知っておきたい。料理教室を運営するベターホーム協会で常務理事を務める武藤智恵さんによると、主菜は魚や肉などたんぱく質が摂取できるもの。副菜に野菜の煮物などと、あえ物や酢の物などを組み合わせる。旬の野菜や魚を盛り込み、調理法や味付けで変化をつける。
例えば、サンマの塩焼きを主菜にする場合、副菜はナスの田楽と酢の物にする。甘いみそ味と酢の酸味で、味が多様になり、色合いもよくなる。「目と舌で季節を楽しめるうえ、栄養のバランスがいい」
一汁三菜を毎晩そろえるのは時間がかかって大変と思われがち。武藤さんは「切ったキュウリをかつお節やノリとあえただけの簡単な副菜などでもいい」と助言する。副菜は2品作るのが無理なら1品にしてもいい。
同協会の料理教室では和食クラスの人気が高いという。「汁物と副菜を作らない家庭が増えていますが、和食が好きだという人は多い。無形文化遺産で注目が集まる今、簡単な一汁三菜の献立を家庭で作ることから和食に親しんでみて」と武藤さんは話す。
本物のだしに感動
和食の特徴の一つに、だしの活用がある。京都大教授の伏木亨さん(栄養科学)は「だしの味、特に昆布の海藻臭さを欧米人は嫌う。ただ、うま味が強いので、食べ続けると美味しいと感じるようになる。健康食として和食を食べるうち、好きになるようだ」と話す。伏木さんは、京都料理人らでつくるNPO法人「日本料理アカデミー」とともに5年前から、料理人が取っただしを大学生にふるまう活動を続けている。「本物を飲めば、おいしさはわかる。登録が、日本の食文化の長所を認識するきっかけになれば」と話している。