来てないのに「出勤」の印鑑 収賄容疑の厚労省室長補佐
その他 2015年10月29日 (木)配信朝日新聞
マイナンバー制度の導入に向けた調査業務をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された厚生労働省の室長補佐が職場に来てない日に職場に出勤した扱いとなっていた可能性があることが分かった。厚労省は出退勤や勤務状況の管理を徹底するよう、15日付で官房長名の通知を省内に出した。
28日の民主党の会合で厚労省が明らかにした。担当者によると、国家公務員は始業時間までに職場に来ると、自分の出勤簿に印鑑を押す決まりがある。室長補佐の中安一幸容疑者(46)は職場に来るのが週の半分以下だったとされるが、逮捕後に昨年度の出勤簿を調べると、印鑑が押されて記録上は出勤したとされる日に職場に姿がなかったと証言する同僚がいた。本人が後日押したり、別の人が押したりした可能性があるとみて、同省が調べている。
会合で担当者は「出勤簿の記録と勤務実態に矛盾がある。労務管理ができていなかった可能性があり、調査している」と話した。記録と実態とのズレの日数は明らかにしなかった。(久永隆一)