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正常圧水頭症はどんな病気?

2016年05月26日 14時48分05秒 | 医療情報
【正常圧水頭症はどんな病気?】
正常圧水頭症とは、頭の中や脊髄の中を流れる髄液が脳の中心にある脳室に溜まり、周りの脳を圧迫することによって歩行障害、物忘れ、排尿が間に合わないなどが起こる病気のことをいい、年配の方に多くまられます。しかし、パーキンソン病のように手の震えがでることはありません。水頭症は、脳腫瘍やくも膜下出血などでも発症し、子供にもみられます。

【正常圧水頭症の症状】
正常圧水頭症の症状は、精神活動の低下、歩行障害、尿失禁が主なものとされています。また、原因不明の特発性のものでは、認知症のような物忘れ、集中力の低下などが起きます。歩行障害では、足を左右に大きく広げ、すり足のような小刻みな歩き方になります。また、トイレが近くなる頻尿や、我慢ができなくなり失禁するということも度々起こります。

【正常圧水頭症の原因】
正常圧水頭症という病気に関しては、確かな原因が分からない特発性の場合とある疾患によって二次的に発症してしまう症候性の二つのタイプがあります。脳室が脳脊髄液の流れが滞ることで肥大化してしまい、この病気を引き起こします。また、この病気を引き起こしてしまう疾患として考えられるのは、外傷性くも膜下出血や外傷性脳内出血と言ったものが考えられます。

【正常圧水頭症の検査と診断】
正常圧水頭症の検査方法は、初めにCT検査による断層写真で行います。結果から、正常脳の状態と比較して、髄液が溜まっていて、脳室が大きくなっていることが確認できた場合には、MRI検査でさらに詳しい状況を検査します。髄液溜まりが脳の中心部にあり、頭頂部が頭蓋骨側に圧迫されている状態ならば、脳に溜まった髄液を腰から少量抜くタップテストを行い、反応を調べます。

【正常圧水頭症の治療方法】
正常圧水頭症の治療法は、症状の原因となっている脳脊髄液の滞りを解消するために、流れを改善することを目的とした手術を行います。脳室から腹腔内にチューブを通して、脳脊髄液を脳室から外部に流す道をつくります。腰の部分から腹腔に流す方法もあり、患者によって使い分けます。この方法をシャント術と呼び、前者をV-Pシャント術、後者をL-Pシャント術と言います。
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「悪液質」とは

2016年05月26日 09時20分31秒 | 医療情報
緩和治療の最前線を紹介した前回に続き、がん患者の苦しみと向かい合いながら研究を進める向山雄人氏が、世界のがん研究最重点最大課題の一つと言われる「がん悪液質」について語った。

「悪液質」とは、cachexia(悪い状態)いう医学用語の訳語で、明治時代に訳されたまま現在も使われています。悪液質は心臓や呼吸器の慢性疾患など、がん以外の病気にも見られるので、私たちはがんを原因とするものを「がん悪液質(cancer cachexi)と呼んでいます。打撲や怪我など短期間で治る「急性炎症」と異なり、がんは治癒することがない「慢性炎症」とも呼ばれています。

すなわち、がん悪液質とは、がんの進行に伴い持続・増悪する慢性炎症状態が、脳神経系・内分泌系・代謝系・免疫系の異常を誘発して、「体と心の衰弱・消耗」と「がんの 急速な増大・転移」を引き起こし死に至らしめる「がんの本質的な病態像」と言えるでしょう。
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