「男尊女卑と闘った」 日本初の女医映画化発表
2019年3月25日 (月)配信共同通信社
日本初の女性医師、荻野吟子(おぎの・ぎんこ)(1851~1913年)の人生を描く映画「一粒の麦 荻野吟子の生涯」の製作発表会見が22日、東京都内であり、山田火砂子(やまだ・ひさこ)監督(87)は、吟子の人生を「男尊女卑と闘い抜いた」と表現し、映画への思いを語った。
吟子は、女性が医学を学ぶこと自体が難しかった時代に医師への道を開拓。北海道に渡って医院を開設し、生涯を通じ多くの女性医師を育てた。山田監督はタイトルについて、地面に落ちた一粒の麦が多くの実を結ぶことになぞらえたと説明。「こんなに立派な女性がいたということを知ってほしい」と意気込んだ。
主演の若村麻由美(わかむら・まゆみ)さんは、吟子を「強いだけでなく深い愛がある」と評し「今を生きる人々への応援歌のような作品になると確信している」。吟子の再婚相手、志方之善(しかた・ゆきよし)役の山本耕史(やまもと・こうじ)さんは「登場人物それぞれにエネルギーがある」と述べた。
吟子の出身地、埼玉県熊谷市などで4月から撮影を開始し、9月に公開予定。